つなワタリ@捨て身の「プロ無謀家」(@27watari)です。Adobeのイラストレーター(illustrator)の作業ヒントです。
イラレの文字を太らせ、アウトラインをとる方法です。とっても簡単なことです。CSにバージョンアップする前にはできるようになっていたはずですが、私はずっと知りませんでした。個人でやってると、こういう大きな問題があり、それが落とし穴となり、時間の無駄となります。
イラレの文字を太らせ、アウトラインをとることに四苦八苦している人……イラレの文字を太らせ、アウトラインをとることなんて、初歩中の初歩作業でしょう。「パスのアウトライン」を使えばいいだけです。基本的な作業です。でも、知らないとウダウダと時間を無駄にしちゃいます。
【目次】本記事の内容
「パスのアウトライン」を使って、太らせた文字をアウトライン化する
まず文字を太らす作業。これは簡単です。「線」を太くすればいいだけです。
しかし文字をアウトライン化しただけでは、太らせた部分にアウトライン化が反映されません。
そこで、「パスのアウトライン」を使います。
下記の手順でやってみてください。
<太らせた文字をアウトライン化する手順>
(1)テキストを入力
(2)線を太らす
(3)「文字」→「アウトライン」
(4)「オブジェクト」→「パス」→「パスのアウトライン」
(5)「パスファインダ」→「合体」
簡単にできます。
以上です。この操作はCS以前からできる作業ですが、最新版では簡単にできるかもしれません。まぁ、きっと変わらないとは思います。
<応用編>イラレの線をアウトライン化する
太らせた文字をアウトライン化するというのは、乱暴な言い方をすると、「見えているものを外枠のアウトライン化が可能」ってことです。
つまり、図形やイラストでも「オブジェクト」→「パス」→「パスのアウトライン」を実行すればオッケーです。
何も考えずにイラストを描き、見えているままのイラスト線をアウトライン化することもできるわけです。
<さらに応用編>「パスのオフセット」を実行すると?
「パスのアウトライン」の並びに「パスのオフセット」というのがあります。
これも選択したパスを基準に、新しい値の位置に新規パスを作成する機能です。
「拡大・縮小ツール」とは異なります。
さらに「角の形状(3種類:マイター・ラウンド・ベベル)」の選択で、形状を規則的に変えることができます。
「パスのアウトライン」と「パスのオフセット」の使い分け
「パスのアウトライン」と「パスのオフセット」の使い分けは、使い手のクセや好みにも影響が出てきそうです。
一番いいのは、何度も使ってみて、自分の感覚に馴染ませて使いこなすのがいいと思います。
多数の囲みデータで活躍できそうな「パスのオフセット」
「パスのオフセット」は、一律で枠を増やしたりするのに活躍しそうな気がします。
実際にそんな仕事をやる機会は多くありませんが、広告やページ数の多いカタログとかで便利じゃないでしょうか。
さて、話のついでにアウトライン化について補足しておきます。
イラレにおける文字のアウトライン化の意味は?
かつてDTP入稿データでは「文字のアウトライン化」が必須アクションでした。結果的に印刷データは「もとデータ」と「あうとデータ」の2種となっていました(現在も基本は同じかな。少なくとも私は同じ)。
では、そもそもイラレで文字をアウトライン化するって、どういうことでしょうか。
文字のアウトライン化とは……
フォントの文字情報を消し去り、オブジェクト(図形情報)に変えるという行為です。
アウトライン化することによって、「文字化け」や「文字ズレ」などを回避することができます。どんな環境でも文字データに左右されないので、デザインが崩れることがありません。
昔のデザイナーと最近のデザイナーの違い?
昔のイラレは、印刷データに使うことが基本でした。なので、繰り返しますが、必ず「もとデータ」と「あうとデータ」の2種データを上書きして作業をするのが基本でした。
たまにうっかりして、「もとデータ」をすべてアウトラインかけてしまって・・・修正が大変になったとか。。。まぁ、いろいろなトラブルが起きたものです。
きっと最近のデザイナーさんはWEBも多いはずなので、状況はだいぶ違っていることでしょう。
いくつかある? アウトライン化の方法は
文字をアウトライン化&アウトライン確認する方法はいくつかあります。
私は「全選択」→「アウトライン」→「フォント検索で確認」というパターンでやってます。
PDFのテキストを「プリフライト」→「フォントのアウトライン化」でもできます。私はやったことありません。イラレで作ったアウトラインデータをPDFにする作業パターンです。でも、冷静に考えると、これ、手間が多いですね。私は無駄なことをやっているかもしれません。でも、クセは治りません。
文字のアウトライン化では孤立点に注意!
初心者デザイナーにありがちなのが、孤立点。ペンツールでクリックしただけで、文字なっていないデータのことです。
孤立点はアウトライン化できません。
なので、念のためにデータ入稿の際に「選択」→「オブジェクト」→「余分なポイント」という手順で、孤立点の確認作業を最後にしている人も多かったと思います。
ある程度イラレを扱っていると、孤立点なんてものはできなくなりますが、それでも最終確認は私もしていました。
仕事って、そういうものですよね。
では!