つなワタリ@捨て身の「プロ無謀家」(@27watari)です。
川崎レナさん(関西学院大阪インターナショナルスクール・12年生)が「国際子ども平和賞」を受賞しました。これは日本人で初めての快挙です。
【目次】本記事の内容
17歳の川崎レナさんが2022年「国際こども平和賞」を受賞
2022年11月14日、オランダに本部を置く児童権利擁護団体「キッズライツ財団」は、大阪インターナショナルスクール12年生の川崎レナさんに2022年「国際こども平和賞」を授与しました。
「Pioneering Japanese teen, Rena Kawasaki (17), wins the International Children’s Peace Prize 2022」
https://www.kidsrights.org/news/pioneering-japanese-teen-rena-kawasaki-17-wins-the-international-childrens-peace-prize-2022/
セレモニーの様子はこちらです(Highlights 2022 International Children’s Peace Prize Ceremony)。
日本人初とは素晴らしいですね。おめでとうございます。
「国際子ども平和賞」は子どもの権利擁護や状況改善のために行動する若者を対象に創設されました。2013年にパキスタンの女性人権活動家マララ・ユスフザイさん、2019年にはスウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんも受賞しています。今回は46か国175人以上の候補者の中から、17歳の川崎レナさんが選ばれました。
8歳時に読んだ『ランドセルは海を越えて』がきっかけで活動を始める
大阪府豊中市に住む川崎レナさんが社会活動に関心を持ったのは、8歳のときだったそうです。
きっかけは学校の図書館で『ランドセルは海を越えて』(←クリックするとアマゾンのページに飛びます)という本を読んだことです。
使い終えたランドセルに、ノート、えんぴつ、クレヨン等の文具を詰めて、世界でもっとも物資が不足している国のひとつであるアフガニスタンの子どもたちにプレゼントするという活動があり、それを10年以上もアフガニスタンに通って取材し続けているカメラマン・内堀タケシによる写真絵本です。
関連本として『7年目のランドセル: ランドセルは海を越えて、アフガニスタンで始まる新学期』(←クリックするとアマゾンのページに飛びます)という続編もあります。
川崎レナさんは世界には教育を受けられない子がいることに驚き、その後はさまざまなボランティアに参加するようになりました。そして14歳で国際的NGO(非政府組織)の日本支部を立ち上げ、自分だけではなく若者たちが、政治や社会に積極的に参加できるような活動を深めていきます。さらに2020年には中学生にもかかわらず、環境事業を手掛けるバイオベンチャー企業の株式会社ユーグレナが新設した2代目CFO(最高未来責任者)に就任しています(現在は任期終了)。
ほかにも2011年よりWWFユースメンバー、特定非営利活動法人JUMPのワークショップ選抜メンバーなどを務めるほか、アース・ガーディアンズ・ジャパンを創設しディレクターを務めており、まさに「恐るべし!」と驚愕してしまう活動ぶりです。
ちなみに好きな言葉は、「人に魚を与えると1日で食べてしまうが、魚の釣り方を教えれば一生食べていける」というものです。有名な言葉ですね。ほとんどの人はこの言葉を知っていますが、ほとんど人は実践できていません。
また、黒柳徹子さんの『窓ぎわのトットちゃん』(←クリックするとアマゾンのページに飛びます)がお気に入りの一冊だそうで、いままでに何度も読み返しているそうです。この本は1981年に出版されてベストセラーとなりました。黒柳徹子さんの自伝的物語で、トモエ学園のユニークな教育の実際と、そこに学ぶ子どもたちの姿をえがいた名作です。
幸せを追い求める積極性を引き出すご両親の教育方針
これだけ幅広い活動をするのは個人の才能だけでは難しいでしょう。やはり家庭環境も大きく左右するはずです。
調べてみると、川崎レナさんのご両親の教育方針が非常に素晴らしいものだというのがわかりました。
なんと川崎レナさんの弟さんは7歳のときに学校を退学して、ドバイに渡って1人で生活しているそうです。
それはなぜか?
それは「サッカー選手になりたい」と思った願望をご両親が後押ししたからです。
我が子の想いを受け止め、一般常識をは異なる選択肢をいとも簡単に選び、未知なる希望の道への扉を開き、背中を押して踏み出させるなんて、素晴らしすぎます。
いまからでも遅くない! 気持ちを形にするために踏み出そう!
なにかをやりはじめるのに、遅いということはありません。
これも多くの人が知っている言葉です。
しかし、実際にやっている人は……かなり少ないでしょう。
さぁ、川崎レナさんのニュースに何らかの刺激を受けたのならば、あらためて自分と向き合ってみてはいかがでしょうか。そして何かをやりたいと思ったら、即行動していきましょう。
では!
参考:
・Children’s Peace Prize https://www.kidsrights.org/
・株式会社ユーグレナ https://www.euglena.jp/
<補足>川崎レナさんプロフィール詳細(提供元/KidsRights 2022)
・『ランドセルは海を越えて』(←クリックするとアマゾンのページに飛びます)を読み、行動を起こすことを決意(8歳頃)
・多くのボランティアプロジェクトに参加
・14歳時にアース・ガーディアンズ・ジャパンを立ち上げ、「polichat」という小さなオンラインプラットフォームを活用
・大阪の十三の河川清掃などのプロジェクトの実施
・若者のプロジェクト資金調達エキスポの運営
・2020年に株式会社ユーグレナ(国内バイオジェット燃料会社)の最年少のCFO(最高未来責任者)に任命
・「東京ベイeSGプロジェクト」に取り組む
・新居浜市のプロジェクトで若者の声を伝えるプロジェクトに参画
川崎レナ氏と2011年ノーベル平和賞受賞者のタワックル・カルマン氏 ©KidsRights 2022
・今回の受賞にあたり川崎レナさんのメッセージ
「今回この賞を戴けたことは、日本の若者にとって重要な兆しだと感じています。世界という舞台で、日本の若者の声が重要視さていることが浮き彫りとなりました。一人ひとりの声が届き、その価値が認められるまで、戦い続ける大きな力を与えてくれます」
・キッズライツ財団の創立者で理事長のマーク・デュラート氏のメッセージ
「レナさんは、若者たちの声を確実に届け、彼女の世代、及び次世代の若者にとって目に見える効果とし、良い機会へと変える、日本の優れた先駆者です。彼女にとっては教育と環境が最も重要な意味を持ち、彼女独自の視点で、国内のみならず世界の最重要課題としてとらえています」
・国際子ども平和賞2022授賞式 ライブストリーミング
「International Children’s Peace Prize 2022 Ceremony – Livestream」
では!