つなワタリ@捨て身の「プロ無謀家」(@27watari)です。気になった謝罪文の実例を収集してアーカイブしておきます。謝罪することが起きないことに越したことはありませんが、何かが起きた時に参考にしていただければ。
【目次】本記事の内容
謝罪文の実例紹介
◯謝罪の内容・タイトル
Yahoo! JAPAN IDの登録情報システム不具合に関するお詫びと不具合解消に関するお知らせ
◯謝罪した人・組織など
ヤフー株式会社 Yahoo Japan Corporation
代表取締役社長 川邊 健太郎
◯発表日時
2020年8月6日(木)
◯謝罪文の内容
まずは画像から紹介します。これはヤフー株式会社のプレスリリースに掲載されたものです。
これです(一部)。
「Yahoo! JAPAN IDの登録情報システム不具合に関するお詫びと不具合解消に関するお知らせ」
https://about.yahoo.co.jp/pr/release/2020/08/06b/
念のために文章にも残しておきます。
プレスリリース
2020.08.06
Yahoo! JAPAN IDの登録情報システム不具合に関するお詫びと不具合解消に関するお知らせ
このたび、当社の各種サービスで使用するYahoo! JAPAN ID(以下、ID)の登録情報システムに不具合が発生し、一部の方のID登録情報(氏名・住所・電話番号など)が、他のID登録情報(最大約39万ID)に誤って反映されたことが判明しました。
本件の概要につきまして、下記のとおりご報告いたしますとともに、ID保有者をはじめとする関係者の皆様に、多大なるご迷惑およびご心配をおかけしますことを、深くお詫び申し上げます。
なお、ID登録情報が誤って上書きされた方には順次個別にメールにてご連絡をさせていただくとともに、ID登録情報の再入力をお願いしています。また、誤って上書きされた情報の削除はすでに完了しております。
記
1.発生した事象
(1) 7月29日(水)14時06分から8月4日(火)23時50分までの間に、ID登録情報(氏名・住所・電話番号など)のいずれかを編集しようとした一部の方において、修正内容が自身のID登録情報に反映されず、他のID登録情報に誤って反映される事象が発生。
これにより、一部の方のID登録情報が他のID保有者に閲覧された可能性、誤って上書きされた情報を元に他のID保有者の注文した商品・サービスが一部の方に届いた可能性があります。
(2) 7月29日(水)14時06分から8月4日(火)23時50分までの間に、商品購入、契約締結、ID登録情報の閲覧などを行った方の一部において、自身のID登録情報に他のID登録情報が誤って上書きされる事象が発生。
これにより、ID登録情報が誤った情報となった可能性、それに伴い注文した商品・サービスが届かない可能性があります。
※また、他のID保有者がCtoCサービスにおいて購入した場合、出品者が購入者である他のID保有者に対して商品を送付できなかった可能性、加えて配達伝票の送付元情報などに含まれる出品者の氏名・住所・電話番号などが一部の方に閲覧された可能性があります。
2.システム不具合により誤って反映された情報項目
IDの「登録情報」に登録された「氏名住所情報(氏名・住所・電話番号など)」のすべて。項目としては、以下の通り。
・「姓」「名」「姓(カナ)」「名(カナ)」
・「自宅」および「勤務先または学校」の以下の情報
「国または地域」「郵便番号」「都道府県」「市区町村」「町名・番地」「ビル・マンション名」「電話番号」「ファックス番号」「緊急連絡先(電話番号)」
・「勤務先または学校名」
※なお、メールアドレス、クレジットカード情報、金融機関の口座情報などは含まれておりません。
3.発生規模
前述1.(1)のとおり、当該障害時間にID登録情報を編集した結果、他のID登録情報に誤って反映された可能性のある回数:最大52万8155回
その結果、前述1. (2)のとおり、ID登録情報が誤って上書きされた可能性のある他のID数:最大38万7460ID
4.経緯と対応
・7月29日14時 IDの登録情報システムの更新で不具合が発生。直後より、上述1.の事象が発生。
・8月4日20時 ID保有者の問い合わせにより発覚。
・同日23時 システムを従来のバージョンに復元し、上述1.の事象の発生を停止。
・8月5日20時 誤って反映されたID登録情報の削除作業に着手。
・8月6日8時 誤って反映された登録情報システム上のID登録情報の削除を完了。
5.お客様へのご連絡とお願い
・本件の概要ご説明を、当社ホームページ上に掲載予定です。
※8月7日追記:以下URLにて掲載しました。(URL:https://id.yahoo.co.jp/202008info/)
・前述(2)のID登録情報が一部の方の情報に上書きされた他のID保有者には、お詫びと現在の状況および今後の対応について、順次個別に電子メールにて案内しています。また、ID登録情報が削除されているため、再入力をお願いしています。
・前述(2)のID登録情報が上書きされたかどうかを判定するツールを、当社ホームページ上に用意します。(※明日以降利用可能予定)
6.再発防止策
再発防止策として「実際のアクセス規模などを想定した事前検証の強化」「問題の早期発見に向けたシステムの監視強化」などを行なってまいります。
7.お問合せ窓口
本件に関するお客様からのお問合せにつきましては、下記窓口で受付けております。
購入した商品が届かなかったお客様や、他の商品が届いたお客様など、本件に関すると想定される不具合のあったお客様におかれましても、以下の窓口よりお問い合わせください。
◇お問い合わせフォーム(注1)
以上
引用:ヤフー株式会社のプレスリリースより https://about.yahoo.co.jp/pr/release/2020/08/06b/
(注1)お問い合わせはメールのみ! 当然? 不誠実?
お問い合わせはメールのみのようです。ネット関連の会社は電話番号を表示しないケースが多いですね。
ヤフー株式会社も同様です。メールのみの対応です。
問い合わせフォームはこちらです。
お問い合わせフォームはSalesforceのシステムを利用しているそうです。自社開発じゃないんでしょうか? 少し驚いてしまいました。
ちなみに「Salesforce」とは、世界で15万社以上が活用しているクラウド型顧客管理(CRM)システムを提供している会社です。
こういった場合、メールだけの対応に不誠実な印象を与えてしまうのは私だけでしょうか? 対応数は僅かでも対応電話番号も用意し、つながらなかった人はメールで……という形が望ましいような気がしてなりません。
Yahoo! JAPAN ID登録者は、こちらを大至急確認しよう!
翌日、「Yahoo! JAPAN ID登録情報システム不具合に関するお詫びとお知らせ」というタイトルで、『氏名・住所・電話番号などが正しく登録されているかをご確認ください』というアナウンスがなされました。
こちらです(画像は一部)。
Yahoo! JAPAN ID登録情報システム不具合に関するお詫びとお知らせ
https://id.yahoo.co.jp/202008info/
念のために文章にも残しておきます。
Yahoo! JAPAN ID登録情報システム不具合に関するお詫びとお知らせ
xxxxxxxx様
いつもYahoo! JAPANをご利用いただき、ありがとうございます。
このたび、当社の各種サービスで使用するYahoo! JAPAN ID(以下、ID)の登録情報システムに不具合が発生し、一部のお客様のID登録情報(氏名・住所・電話番号など)が、他のお客様のID登録情報に誤って反映されたことが判明しました。
これにより、お客様が7月29日(水)14時06分から 8月4日(火)23時50分までの間にID登録情報(氏名・住所・電話番号など)のいずれかを編集しようとした場合、修正内容がご自身のID登録情報に反映されず、他のお客様のID登録情報に誤って反映される事象が発生した可能性があります。
つきましては、お客様に対応いただきたい内容をご案内いたしますので、お手数ですがご確認のほどよろしくお願いいたします。
このたびはお客様にご迷惑とご心配をおかけしておりますことを深くお詫びいたします。
発生期間
2020年7月29日14:06 – 2020年8月4日23:50
経緯
7月29日(水)14時、ID登録情報システムのプログラム更新を行う。
8月4日(火)20時、当社カスタマーサービスにいただいたお客様からのお問い合わせにより、調査を行った結果、7月29日(水)に行ったプログラム更新による障害と判明。
同日23時、システムを従来のバージョンに復元。
8月5日(水)20時、誤って反映されたID登録情報の削除作業に着手。
8月6日(木)8時、上書きされたID登録情報の項目削除を完了。
お客様への影響
発生期間において登録情報(氏名・住所・電話番号など)の更新を行った場合は更新が未反映、かつ、他のお客様の画面で一時的に登録情報が表示されていた可能性があります。 なお、メールアドレス情報、クレジットカード情報、金融機関の口座情報などは含まれておりません。
お客様へご対応いただきたいこと
xxxxxxx(登録アカウント)様の氏名・住所・電話番号などが正しく登録されているかをご確認ください。
■ 氏名・住所情報
https://account.edit.yahoo.co.jp/address
本件についてご不明な点がありましたら、下記のお問い合わせフォームより、ご連絡ください。
■ お問い合わせフォーム
https://support.yahoo-net.jp/form/s/dirregisterinfo
このたびはお客様にご迷惑とご心配をおかけして誠に申し訳ございません。再発防止策に努めて参ります。
漏えいトラブルは仕方ないが、不誠実なヤフーの対応……未来が心配
ヤフー株式会社は報告文の冒頭にて「ID保有者をはじめとする関係者のみなさまに、多大なるご迷惑およびご心配をおかけしますことを、深くおわび申し上げます」と謝罪しています。
そもそも漏えいトラブルは
仕方ないと私は思います。
その点に関して、ヤフーさんを責める気はありません。
しかし!
ヤフーさんは不誠実です。
サイトにも今回のことは目立つように表示していません。こそっとニュースリリースしておけばいい内容ではないでしょう。
ヤフーを利用している私には……問題の発生に関してのメールは届いていません。
不具合が発生したユーザーに対し、状況の説明と今後の対応について個別にメールで連絡しているようですが、全員にしっかり周知しておく必要があるのではないでしょうか?
・ ・ ・
トップメッセージということで代表取締役社長の川邊 健太郎氏のメッセージが掲載されています。
これです。
トップメッセージ(ヤフー株式会社 川邊 健太郎氏)
https://about.yahoo.co.jp/info/message/
その内容は、「未来を創る」というスローガンを掲げたことを述べ、常にひとりひとりに寄り添った「!(びっくり)するほど便利なサービス」を実現することが、未来を創ることにつながると、私は信じていますと語り、引き続き時代のど真ん中でインターネットの可能性を解き放ち、日本の人々の生活や社会をもっと便利にアップデートすると宣言しているものです。
非常に力強いメッセージです。
しかし、今回の件は、「未来を壊し」「びっくりするほど不誠実なサービスで」「無責任さを露呈させ」「ヤフーの地盤沈下を予感させる」ものだったと感じています。
不誠実な人は沈没するのみです。
それは、大企業でも例外ではありません。
残念ながらこのままだとヤフーは沈没するのみでしょう。
かなりの危険度だと思います。
そんなヤフーだからこそ、「ギグパートナー募集」に興味を持った
ヤフーは7月に無制限リモートワークなどを掲げ、新しい働き方を創出していくことを宣言しました。
さらに「より創造的な便利」を一緒に生み出していく副業人材(ギグパートナー)の募集もはじめました。
今回の漏えい事件で批判的なことを書きましたが、反対に「より創造的な便利」というのが気になってしまいました。
多分、ヤフー自体が未来に不安を抱えていることの裏返しなんでしょうね。
このヤフーの投げかけた事案に対する反応はどうなんでしょう。
もしかするとイマイチかもしれませんね。
そこで……
ツイート募集企画「あなたの理想の「新しい働き方」は?」(7月16日開始)をチェックしてみると……
このありさまです。
\あなたの理想の「新しい働き方」は?/
新型コロナウイルスの流行で、リモートワークや時差出勤などの新しい働き方が見直されています。これからの時代、みなさんの理想の「新しい働き方」とはどういう働き方ですか?
ハッシュタグ #新しい働き方を語ろう をつけて、ぜひ教えてください☺️ pic.twitter.com/tWSBudxBBe
— Yahoo! JAPAN(ヤフー) (@Yahoo_JAPAN_PR) July 16, 2020
ちょっとヤバいですね。
いいねも、RTも全然です……。
Twitterでのハッシュタグ「#新しい働き方を語ろう」も盛り上がっていません。
・ ・ ・
あらためて「ヤフー 漏えい」でツイッター検索しても、あまり盛り上がっていません。
これはヤフー自体が……もはや大きな存在感を持っていないという証拠です。
ちょっとマジでヤバいですね。。。
しかし、今回の漏えい事件と合わせ、天の邪鬼な私はヤフーに俄然興味を持ってしまいました。
ネット創世記の象徴だったヤフーがGoogleに覇権を奪われていからどのくらい経つでしょう。
このままヤフーが沈没するのが急に寂しくなってきてしまいました。
せっかくだからギグパートナーに応募してみるのも悪くないかもしれませんね。。。でも、すぐ落とされるでしょうが(汗)。
では!
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