【白髪染めの歴史】古くは古代エジプトから！日本では平安時代の武将が！

つなワタリ＠捨て身の「プロ無謀家」（@27watari）です。ロートルです。白髪も一気に増えてきました。

白髪染めの歴史について調べてみると、思った以上に歴史が古いことがわかりました。今回は古代エジプトから続く白髪染めの歴史を紹介します。

髪を染める行為は、紀元前・古代エジプト時代からスタート

髪を染める行為自体は、紀元前から始まったとされています。

当時は美しさを保つ白髪染めというよりも、宗教的（呪術的）な意味合いで染められていました。

 

これは3000〜4000年前の古代エジプトで使われたウィッグや櫛などです（左側／「バラ十字古代エジプト博物館」所蔵）。

出典：「Black, Brown or White, The Egyptians on the Egyptians…」
http://s8int.com/phile/page46.html

 

 

髪を鮮やかなブルーに染めていた記録もあります（約5000年前）。

出典：「Egyptian Blue – The Oldest Known Artificial Pigment」
https://www.ancient-origins.net/ancient-technology/egyptian-blue-oldest-artificial-pigment-ever-produced-001745

 

 

 

 

日本では平安時代末期の武将が黒髪に染めて戦へと赴いた

日本における記録に残されている白髪染めは、1183年の「篠原の戦い（現在の加賀市篠原町で源義仲軍と平氏軍との間で行われた合戦）」にまで遡ります。

源氏の追撃を食い止められない平家方で“ただ一騎、返しては戦い、返しては戦って、しんがりで敵を防いだ”とされている勇猛果敢な武将がいました。

 

その名を斎藤実盛。

 

『篠原の戦い絵詞』（作：石田成瑜）より〜赤地錦の直垂（したたれ）で着飾り、白髪を染めて出陣する実盛。

 

実盛は合戦に臨む際に「60を過ぎると老武者だと馬鹿にされるのも悔しいので、若々しくしていよう」と語り、白髪を墨で黒々と染め上げていました。

出典：「斎藤別当実盛（さいとうべっとうさねもり） – 熊谷デジタルミュージアム」
http://www.kumagaya-bunkazai.jp/museum/ijin/sanemori.htm

 

最後は木曽義仲軍の手塚光盛に討たれた実盛でしたが、大将の木曽義仲は髪や髭が黒であることに不審を持ちます。そこで実際に首を洗うと、みるみる白髪へと変わっていったそうです。

当時、染毛剤として鉱物性の無機顔料が使用されていました。それは日本最古の染料とされています。

 

 

明治時代には「お歯黒」を利用して染色。所要時間は10時間!?

日本では古代から近世まで成人女性中心に歯を黒く染める風習がありました。

「お歯黒（おはぐろ）」と呼ばれるものです。

 

「お歯黒（おはぐろ）」
Utagawa Kunisada [Public domain]

 

1870年（明治3年）にはお歯黒禁止令が出されて廃れてしまいましたが、その後に「お歯黒（おはぐろ）」をクリーム状にしてビンに詰めたものが発売されました。これが日本初の白髪染めですが、染め上げるまでに10時間もかかったという記録が残っています。

 

 

 

1905年（明治38年）、日本初の酸化染料「志ら毛染君が代」発売

その後、合成染料が発見され、白髪染めの時間は飛躍的に短くなります。

日本では1905年（明治38年）に「志ら毛染君が代」、1911年（明治44年）に「るり羽」が発売され、女性たちの人気を集めました。

 

 

 

 

 

昭和になって続々新商品が！　加速する白髪染め商品

1956年（昭和31年）に「パオン」が、翌年の昭和32年には「ビゲン」が発売されました。

さらに1967年（昭和42年）にはシャンプー式ファッションヘアカラー「フェミニン」、1971年（昭和46年）に「ビゲンヘアカラー」、1972年（昭和47年）に「パオンシャンプーカラー」が登場し、一気に白髪染めが手軽なモノになっていきました。

 

 

 

 

技術革新で画期的な白髪染めが登場！　最近話題は花王「リライズ」

現在は感光性染毛剤の登場などで、発色が豊かな白髪染めが登場しています。さらに手軽なムース状など、技術革新と歩調を合わせて、画期的な白髪染めが登場してきています。

しかし、そんな状況とは相反してナチュラルなグレーヘアを楽しむ人も増えてきているせいか、白髪染め市場は縮小気味になってきています。

 

そんな中、酒粕の“黒粕”に注目し、麹菌のチロシナーゼから作り出されるメラニンを再現。髪にダメージを与えず自然な黒髪へと変える花王「リライズ」が2018年に発売。

100%天然由来、5分放置して洗い流すだけの手軽さ、無香性などの魅力があり、大きな注目を集めています。

 

 

では！

 

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