その日に起きた出来事などをから、この日がターニングポイントとなった人物などを選び、ポイントをまとめてみました。
人生の節目は何度かやってきます。他者の節目を自分勝手に想像しながら、自分の節目を見つめ直していきます。そこから人生の意味や新しい視点を見出すことができれば。
【目次】本記事の内容
秋山豊寛〜日本人宇宙飛行記念日
12月2日は日本人宇宙飛行記念日です。
1990年のこの日、TBS記者(当時)の秋山豊寛(あきやま とよひろ)さんがソ連のソユーズ宇宙船・TM11号に乗り、日本人初の宇宙飛行に成功したことが由来です。
秋山豊寛さん
By NASA [Public domain], via Wikimedia Commons
7日21時間54分の宇宙の旅
TBS(東京放送)記者であった秋山さんは、TBS創立40周年事業「宇宙特派員計画」の宇宙特派員に選出されました(1989年3月)。
その後、ソ連(現ロシア)のモスクワ郊外の宇宙飛行士訓練センターで訓練を受け、1990年12月2日、ソユーズ宇宙船TM-11で宇宙に飛び立ちました。
宇宙飛行した初の日本人として、さらに世界で初めて宇宙に飛んだ民間人(ジャーナリスト)として話題となりました。
「これ、本番ですか?」という第一声が有名です。
秋山豊寛さん
宇宙ステーション・ミール滞在中にはニホンアマガエルの生態観察や秋山さん自身が被験者となった睡眠実験などが行われ、テレビやラジオでの中継なども行われました。滞在中はひどい宇宙酔いに悩まされたそうです。
帰還したのは12月10日、先にミールとドッキングしていたソユーズ宇宙船TM-10で戻ってきました。
宇宙滞在期間は、7日21時間54分。カザフスタンに無地着陸した直後の第一声は「お酒が飲みたい。タバコを吸いたい」。ちょっと俗っぽいというか、微笑ましいというか、その辺の意見はわかれるところでしょう。※宇宙情報センターのサイトでは「9日間(144周)」という表現がされています。
1995年末にTBSを早期退職した後は福島県阿武隈山地で有機農業を営み、無農薬栽培などを実践。そのかたわら、宇宙での体験、食糧、環境問題を語る講演活動、執筆活動を行うようになりました。
しかし、その生活が一変します。
2011年3月の福島第一原発の爆発事故により「原発難民」となり、同年11月に京都造形芸術大学教授に就任されました。
現在は京都在住。宇宙飛行を経験した宇宙飛行士の国際団体である「宇宙探検家協会(ASE)」の会員でもあります。
3つのラッキーが重なった結果、宇宙飛行士に
秋山豊寛さんが日本人初の宇宙飛行士になったのは、3つの大きなラッキーが重なったからともいえます。
第1のラッキー〜社内選考での復活選出
TBSが宇宙飛行士を社内公募した際、応募者は500名ほどだったそうです。最終選考は7名でしたが、その中に秋山さんの名前はありませんでした。
しかし残った7名は全員が不的確とされ、再度選考が行われました。最終的な決定の決め手となったのは虫歯がなく、視力が抜群に良かったこと、さらに当時の通訳グループにいた米原万里さんの強い推薦があったからだそうです。
第2のラッキー〜菊地涼子さんの脱落
当時、TBS唯一の女性カメラマンだった菊地涼子さんは秋山さんと共に派遣されました。秋山さんの代わりに宇宙に向かう可能性もありましたが、飛行直前(11月24日)に虫垂炎になり緊急手術を受けることとなり、飛行断念を余儀なくされました。
第3のラッキー〜本来は毛利衛さんが日本人初になるはずだったが
毛利衛さんたちがJAXA(当時NASDA)の宇宙飛行士に選考されたのが1985年のことです。本来、毛利衛さんは1988年にスペースシャトルに搭乗して日本人初の宇宙飛行士になる予定でした。しかし実際に宇宙に飛び立ったのは1992年でした。
これはチャレンジャーの事故(86年)が大きな理由とされています。
チャレンジャー号爆発事故(1986年1月28日)
By Kennedy Space Center [Public domain], via Wikimedia Commons
裏事情としては加熱していた宇宙開発に関する問題などが原因とされているようです。
しかし、これをアメリカが北方四島に米軍基地を建設するためのシナリオのために仕組まれたものと考えるのは突飛すぎるでしょうか。
当時、日本とソ連の関係は最悪でした。1980年のモスクワオリンピックのボイコット、1983年の大韓航空機撃墜事件など、ネガティブな事件が立て続けて起きていたからです。
一方、アメリカは将来的なソ連の崩壊を睨みつつ、自国のパワーバランス強化のためにソ連から返還された北方四島に基地を建設する目論見があったような気がします。
「ロン・ヤス」関係からもアメリカの軍備拡張に対する日本への期待感が高かったように思えます。
冷静終結に向けたレーガンとゴルバチョフの会談は1985年にスタートしました。1986年には日ソ外相会談がモスクワで行われ、両国関係改善の気運が高まるきっかけとなりました。そして1989年にはソ連がサハリン州への外国人訪問を解禁。日本人も南樺太や千島列島への訪問が可能となりました。
この流れからすると政治的に日ソ関係は急速に縮まってきているように伺えます。
このタイミングでアメリカは日本人初の宇宙飛行士をソ連で誕生させるという「夢」を実現させ、日本人の対ソ感情を修正させる後押しをしたのはないでしょうか。
悲劇の秋山さんは人間不信になった?
いずれにしても秋山さんは人間不信、マスコミ不信になってしまったのでしゃないでしょうか。3つのラッキーが重なり日本人初の宇宙飛行士になるまではよかったでしょう。
しかし、その後、秋山さんを待っていたのは、決して華やかな状況ではなかったように感じられます。
例えば「宇宙の日」の制定。
これは1992年に文部科学省(当時の科学技術庁)が定めた記念日です。その日は、なんと9月12日。これは毛利衛さんが日本人として初めてスペースシャトルに搭乗して飛び立った日です。
これは公募によって決められたとされていますが、秋山さんにとって、あまりにもバカにした話です。
公募なんて、要するにアリバイ作りですからね。あからさますぎます。
順番から言えば、ガガーリンが人類初の宇宙飛行に成功した4月12日、もしくは秋山さんが飛んだ12月2日、いや、100歩譲って糸川英夫さんがペンシルロケット発射に成功した4月12日にするのがまともな道筋だと思います。
もしも私が秋山さんと同じような状況に身を置かれたら、激怒し、諦め、世捨て人になってしまうような気がします。
秋山さんはかなり仕事熱心で、真っ直ぐな性格だったようです。
早期退職して、自給自足の生活を送りはじめたのも頷けます。
現在は原発事故で終の棲家を追われてしまった秋山さん。その怒りを理性的に抑えながら教鞭を執られているのでしょうか。
世捨て人には世の中を変えるパワーはない
秋山さんは人間不信になってしまったと自分勝手に想像していますが、さらに原発事故でその不信感は深まってしまったのではないでしょうか。
現在は反原発の講演会などに出られているようです。
しかし、人とのつながりを拒否した世捨て人には、世の中を変えることができません。
いくら一人で怒って、叫んで、呪ってみても、それは自分の狭い世界の中で自己完結するだけです。
やはり世の中を変えるためには、力を大きくしていかなければなりません。一人ではなく、集団の力が必要になってきます。
そのためには言うべきことを発信し、志やビジョンを共有した仲間を増やす努力が必要です。
目的を定め、未来のビジョンを描き、伝えていく。
批判していても何も進みません。ルサンチマンになってもいけません。過度の摩擦を避け、真摯に自分の伝えるべきことを発信していく。この積み重ねが無視できないムーブメントを生み出していきます。
いまからでも遅くない! 「コミュニティ・オーガナイジング」の手法
オバマ大統領の選挙参謀として「コミュニティ・オーガナイジング」という手法で声なき声をまとめあげたマーシャル・ガンツという人物がいます。
草の根組織モデルの創始者、マーシャル・ガンツ博士
By GorillaWarfare (Own work) [CC0], via Wikimedia Commons
「コミュニティ・オーガナイジング」とは、社会を変えるときに、周りを巻き込み、仲間を増やし、その力を戦略的に活用して、現実的に課題を解決していくための手法。誰もがリーダーになれるし、そのために学習することが必要だと説いています。
具体的には下記の5つの要素で構成されています。
(1)行動する理由を伝えていくこと
(2)行動の際に目的を明確にすること
(3)多種多様の人を仲間に加えること
(4)社会動向を冷静に判断して効果的にエネルギーを使うこと
(5)参加者が関わりやすいアクションを意識すること
現在、秋山さんは大学で若い人に指導されています。ご自身が望んだことではないかもしれませんが、そこから何かが生まれて欲しいと思います。
どのような講義をされているのかはわかりませんが、若い遺伝子の可能性を引き出すことだけではなく、秋山さん自身の反骨精神を形のあるものに変えていってもらいたいです。
宇宙から地球を見るという経験をした人間はほんのわずかです。その経験を活かし、世の中に生きることの可能性、誠実な未来を指し示していって欲しいと思うのは、私だけでしょうか。
以上
<参考>
・秋山豊寛(JAXA 宇宙情報センター)
・秋山さんが語る! 「私が選ばれた」真相
・wikipedia 秋山豊寛
・wikipedia 菊地涼子
・wikipedia 毛利衛
・京都造形芸術大学
・日本人初の宇宙飛行士・秋山豊寛さんのこと
宇宙関連のオススメ映画ベスト7
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◎『2001年宇宙の旅』
◎『オデッセイ』
◎『アポロ13』
◎『インターステラー』
◎『ゼロ・グラビティ』
◎『ライトスタッフ』
◎『宇宙兄弟』
えええっ! 月の土地が買える! そんな時代なの!?
調べてみたらアメリカ人のデニス・ホープ氏が月の土地を販売しているという情報が出てきました。
同氏は法律を徹底的に調べ、合法的に月を販売しようと考えました。そして1980年にサンフランシスコの行政機関に出頭し所有権の申し立てを行い、正式にこの申し立ては受理された後にLunarEmbassy.LLC(ルナ・エンバシー社:ネバダ州)を設立。月の土地を販売し、権利書を発行するという「地球圏外の不動産業」を開始したそうです。
現在、月のオーナーは世界中で約120万人います。 自分用に買うのはもちろん、心のこもった夢のある贈り物としてプレゼント用にも喜ばれているようです。
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