つなワタリ@捨て身の「プロ無謀家」(@27watari)です。2019年もやっと夏本番、8月某日の昼下がり、野暮用で銀座に行った私ですが、あまりの暑さで銀座松屋に逃げ込みました。各フロアをプラプラ&キョロキョロしていると、穏やかな音色が響いてきました。音の聞こえる方に行ってみると、そこには鋳物メーカー「能作」の個性的な風鈴がいくつも並んでいました。
風鈴が好きな人……風鈴って風情がありますね。私は好きです。しかし、今のご時世だと「チリンチリンうるさい!」なんて、苦情がくるかもしれませんね。いやはやなんとも……それはともかく素敵な風鈴とたまたま出会ったので紹介しておきます。
【目次】本記事の内容
「能作(のうさく)」は富山県高岡市にある鋳物メーカー
能作(のうさく)……初めて聞きました。
能作?
どういう意味??
最初は特別な意味を持ったブランドかと思いましたが、富山県あたりを中心に存在する珍しい苗字だそうです。
さて、富山県高岡市の鋳物関連の歴史は400年ほど前まで遡ります。当時の加賀藩2代藩主・前田利長が鋳物師(いもじ)を招いて鋳物工場を設けたのが最初です。その後、高岡市では鍋・釜などの日用品や鋤・鍬などの農具などが作られるようになりました。そして、現在も高岡市は鋳物生産において国内トップシェアを誇っています。
鋳物メーカー「能作」が創業したのは1916年。高岡市の歴史を引き継ぎながら、創業当時は仏具、花器、茶道具を製造していました。
こちらです。
鋳物メーカー「能作」
https://www.nousaku.co.jp/
サイトを見ていただくとわかりますが、現在はライフスタイルの変化に合わせてテーブルウェア、ホームアクセサリーなど幅広い商品をリリースしています。
素材は錫(すず)や真鍮(しんちゅう)を中心に使用しています。
「錫」は金、銀につぐ高価な金属で、酸化しにくく抗菌作用が高いのが特徴です。そのために昔から「錫話に入れは水は腐らない」とか「錫器に入れると日本酒の雑味が抜ける」んどと言われています。
「真鍮」は銅と亜鉛の合金で五円玉で使われていることで知られています。
4代目社長・能作克治氏の試行錯誤と販売員のヒントで誕生した風鈴
現在の能作は4代目社長・能作克治氏が牽引しています。
芸大出身の新聞社でのカメラマンからの転身だそうです。27歳のとき、結婚を契機に入社しました。
畑違いの分野からの転身だけあって、発想もちょっと違っていたんでしょうね。1985年に入社後、ずっと製造一本でやってきましたが、2001年に東京で展覧会を行ったそうです。
理由は、「使っている人の顔が見たい」というものでした。
その展覧会で期待に胸を膨らませて卓上ベルを製作。さらに卓上ベルは注目され、その後もセレクトショップで取り扱いされるようになりました。念願の東京進出をはたし、いい流れを掴んだと思えた能作ですが、良かったのはそこまででした。
当時、卓上ベルは全然売れなかったそうです。
そりゃそうでしょうね。卓上ベルを使う文化自体が日本にはありませんから。
しかし!
お店の販売員さんがその窮地を救ってくれました。
「風鈴にしたらいいのに」というヒントがあり、短冊をつけて販売すると……毎月1,000個以上が売れる大ヒット商品に化けたそうです。
その後も「能作」はお客様の声を吸い上げる販売員さんの話を参考にしながら商品作りをされているようです。
モノ作りの基本は、利用者の声に耳を傾けること
「能作」の例を挙げるまででもありませんが、モノ作りの基本は利用者の声に耳を傾けることです。
これは「商品作り」には欠かせないスタンスです。
説明すると長くなるので割愛しますが、この部分は「作品作り」と異なる部分です。
「商品」と「作品」の違いって考えたことがありますか?
二つの間には、とても深くて大きな溝が横たわっています。
私のスタンスは……「商品」で稼ぎ、それを「作品」につぎ込むスタンスが王道だと考えています。
最初からひとつの表現の中で「商品」と「作品」のバランスをとることは意外と簡単じゃありませんから。
余談でした。
この辺の話は理屈じゃないです。
実際にやってみることだけです。
さて、話が逸れてしまいました。
肝心の「能作」の風鈴について簡単に感じたことを書いておきます。
「能作」の風鈴の2つの魅力は、至福のデザインと音色にあり
冒頭にも書きましたが、銀座松屋のフロアで誘われるようにして惹き付けられた風鈴の音色。
ホントに魅力的な音色でした。
繊細でありながら深みがあり、しかも尖っていない穏やかに包み込んでくるような高音でした。
ちなみに私は金属の音にはうるさい方です(←うぬぼれ)。
気に入っている金属音はパッと上げるとすると2つだけ。
ひとつは斎藤鉄平さんが作っている音響彫刻「波紋音」。そしてもうひとつは、東京都小平市「ガスミュージアム」の2階で展示されている「初期のガス管」です。
「東京ガス:GAS MUSEUM ガスミュージアム」
https://www.gasmuseum.jp/
この2つの音色に匹敵する「そそる音」でした。
もちろん暑さにやられていたこともあるので、普段以上に魅惑的に耳に響いたのかもしれませんが……。
音はデザインの素材の相乗効果で決まりますが、「能作」の風鈴はデザインも非常にユニークです。
こんな感じです。
「能作」の風鈴
(画像をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)
見ていただくとわかりますが、さまざまなデザインの風鈴があります。
売り場ではどれがどんな音を発していたのか不明でしたが、とにかく良い音を出していました。
東京、大阪、福岡などに店舗がありますので、お近くの方はちょっとチェックしてみてください。
私もまた銀座に行った時に寄ってみようと……思います(思ったまま忘れそうですけど)。
「能作」店舗一覧
・本社FACTORY SHOP
・パレスホテル東京店
・日本橋三越店
・松屋銀座店
・コレド室町テラス店
・ジェイアール名古屋タカシマヤ店
・阪急うめだ店
・大丸心斎橋店
・大丸神戸店
・福岡三越店
・博多阪急店
・マリエとやま店
・富山大和店
カフェ併設の本社では工場見学も可能
本社ではカフェも併設されています。能作の器を使った食事を楽しむことができます。
開放的な「能作」のカフェテラス
https://www.nousaku.co.jp/factory/cafe/
さらに工場見学も実施中です。
400年にわたって受け継がれてきた鋳造の作業工程をガイドが案内
https://www.nousaku.co.jp/factory/tour/
なかなか良さそうです。
富山に行く機会はあまりないですが、いつか行ってみたくなりました。
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これです。
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