「STAP細胞は、あります!」
あの会見はインパクトが大きかったですね。
世紀の大発見だと騒がれ、リケジョが話題となり、研究者の小保方晴子さんは時の人となりました。
しかし……
真偽は不明ですが、博士論文に対する研究不正などの発覚し、小保方さんは一気に奈落の底に突き落とされました。
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そして、2022年12月16日(土)に小保方さんの研究が正しかったことが証明され、米ハーバード大学が特許を取得……して、、、
してないです!
なぜかいきなりツイッターのトレンドに「小保方さん」の名前が浮上して驚きましたが、ガンガンRTされている「米ハーバード大学がSTAP細胞の特許を取得したような記事」はデマです。
もう一度言います!
デマです!
私が知る限り、米ハーバード大学はSTAP細胞に関して完全に手を引いているはずです。
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これ、もしかしてデマ拡散に関する実験なのでしょうか?
ツイートの始まりをチェックすると何かわかるかもしれませんね。
デマだと断言する理由について
「小保方晴子さんのSTAP細胞を米ハーバード大学が横取り」という噂がデマであるという根拠を示してほしいというメッセージを頂くことが少なくないので、追記していきます。
この問題は事実が交錯しているのは事実ですので、時間をかけて検証していきます。結果的に中途半端な説明で新たな誤解を生んでしまう恐れもありますが、少し時間いただきます。どうぞご理解ください。
また、集合知として否定意見も大歓迎します。事実とセットで誤りを指摘してください。よろしくお願いいたします。
◯2016年に米ハーバード大学がSTAP細胞の特許を出願して権利独占?
ネットでは「2016年5月、米ハーバード大学がSTAP細胞の特許を出願し、世界各国で今後20年間、権利を独占したという事実がある」という記事が散見されます。
まず、この部分から検証していきます。
STAP細胞の特許出願は、「ハーバード大B&W病院/V-CELL社による出願」と「バカンティ氏と小島氏による出願」の2種類があります。「最終拒絶通知」が2017年5月に出された後、「継続審査請求」が宣誓供述書と共に出されましたが、結果的に2019年に拒絶査定が出されました。
とはいえ、さらに審査が続いているという話もありますし、そもそもの特許請求の内容を修正した形での審査となっているという話もあります。
この辺の詳細を丁寧に伝えるマスコミが皆無に近いので、事実が誤解されて広がっている可能性があります。
つまり私は「2016年5月、米ハーバード大学がSTAP細胞の特許を出願し、世界各国で今後20年間、権利を独占したという事実がある」という記事は、誤解されたものだと認識しています。なぜなら米ハーバード大学がSTAP細胞の特許を取得した事実が見つからないからです。
それどころか反対に事実として米ハーバード大学は2020年2月に「STAP細胞論文の取り下げ」を発表しています。それがこちらです。
Fourth retraction for Haruko Obokata, focus of STAP cell scandal, after Harvard investigation
タイトルの「Fourth retraction for Haruko Obokata, focus of STAP cell scandal, after Harvard investigation」は、『米ハーバード大学の調査後、4度目の小保方晴子さんのSTAP細胞論文を取り下げた』といった内容です。論文は「STAP細胞自体は捏造としか考えられない」といった内容です。
いかがでしょうか?
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とはいえ、ややこしく、紛らわしい事実があります。
じつは「多能性細胞を生成する方法」が「Oct4を発現する細胞を含有する細胞塊を生成する方法」に変えた出願はパスしています。
これはSTAP細胞の特許に似ていますが、まったく異なるものです。しかし、どこかで事実が歪められ、勘違いの再生産を経て、「2016年5月、米ハーバード大学がSTAP細胞の特許を出願し、世界各国で今後20年間、権利を独占したという事実がある」となってしまった可能性があります。
この問題はややこしいです。この後は裏付けとなる事実を追記していく予定です。
また追記します!
以上!