つなワタリ@捨て身の「プロ無謀家」(@27watari)です。
気になった謝罪文の実例を収集してアーカイブしている記事です。謝罪するようなことが起きないことに越したことはありませんが、もしご自身や仲間に何かが起きた時に参考にしていただければ。
島津製作所子会社社員の不正「島津タイマー」による“故障偽装” が次々と発覚
2022年8月、島津製作所(京都市)製の医療用エックス線装置の販売と保守管理を担う子会社が装置にタイマーを仕掛け、故障偽装からの有償修理を行っていた問題が発覚しました。
さらに9月30日、島津製作所は熊本県内の医療機関5カ所で同様の不正を確認したと発表しました。
点検時の不正が明らかになった医療用エックス線装置の「エックス線テレビシステム」は体内を動画で透視できる。医療機器関連会社の業界団体「日本画像医療システム工業会」によると、「内科や一般外科などの病院では、相当の割合で設置されている」という。
島津製作所は今回の不正について、エックス線が出なくなるだけで「過剰なエックス線が照射されるようなことはなく、生命、身体に影響を生じるものではない」と説明する。しかし、この放射線技師は「切開中に動かなくなると非常に危険」と指摘する。
引用:島津製作所子会社の不正「タイマー」問題、別の医療機関でも発覚 交換費用は1件150万~200万円(東京新聞/2022年10月1日 06時00分)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/205730
魚拓URL:https://archive.ph/80Sf5
では、島津製作所の謝罪文を確認してみます。
まずは8月の件は、こちらです(クリックすると画像が拡大されます)。
引用:島津メディカルシステムズに関する一部報道について(島津製作所/2022年8月25日)
https://www.shimadzu.co.jp/news/press/jabryg22rmsnsdd4.html
魚拓URL:https://archive.ph/CHTIl
念のため文章を残しておきます。
2022年8月25日 | お知らせ
島津メディカルシステムズに関する一部報道について
本日一部の報道において、当社子会社である島津メディカルシステムズ株式会社(代表取締役社長:三浦嘉章、本社所在地:大阪市)に関する記事が掲載されましたが、これは当社が発表したものではありません。医用機器製品の販売・保守業務などを手掛ける島津メディカルシステムズでは、X線撮影装置に対するサービス提供において不適切な行為があったという疑義が生じています。この疑義を受け、現在、島津メディカルシステムズおよび島津製作所は、事実関係を明らかにするため、外部専門家も含めて客観的に調査を進めております。事実関係が明らかになり次第、然るべき対応を行なってまいります。なお、本件によって誤診や医療事故を生む可能性はございません。また、サービス提供における不適切な行為の疑義は、一部地域に限定されております。
お客様をはじめ多くの関係者の皆様にご迷惑ならびにご心配をおかけする事態になりました事、心よりお詫び申し上げます。
そして、文書にも書かれているとおり、外部専門家も含めて客観的に調査を進めた結果が9月30日の謝罪文となります。
それがこちらです(クリックすると画像が拡大されます)。
引用:当社子会社におけるX線装置の保守点検業務に関する不適切行為について(島津製作所/2022年9月30日)
https://www.shimadzu.co.jp/news/press/xyu9j796lz4beke4.html
魚拓URL:https://archive.ph/XVg4f
念のため文章を残しておきます。。
掲載されている内容はすべて発表日当時のものです。その後予告なしに変更されることがありますのであらかじめご了承ください。
2022年9月30日 | プレスリリース
当社子会社におけるX線装置の保守点検業務に関する不適切行為について
当社の子会社であり医用機器製品の販売・保守業務などを手掛ける島津メディカルシステムズ株式会社(代表取締役社長:三浦嘉章、本社所在地:大阪市。以下「島津MS」)において、医療機関様に設置したX線装置の保守点検業務に関する不適切行為(以下「本件」)が行われていたことが判明いたしました。
当社は、当社子会社における本件の発生を重く受け止め、今後このような事態を再び起こすことがないよう、事実関係を徹底究明するとともに、再発防止及び信頼の回復に全力で取り組んでまいります。
現時点で社内調査により判明しております本件の事実関係、並びに当社及び島津MSにおける今後の対応は、下記の通りです。
医療機関様、患者様をはじめとする関係者の皆様には、多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます。
記
1. 判明している事実関係
(1) 本件の概要
島津MS熊本営業所に所属するサービス技術者が、2016年から2018年にかけて、いずれも熊本県内の5件の医療機関様において、X線装置の保守点検の際に、X線装置のスタータ(装置からの電力供給回路)に市販の外付けタイマーを取り付け、一定期間経過後に意図的にスタータエラーを起こさせることにより、X線の照射がされないようにし、X線装置の故障であるかのように装って、X線装置の部品(X線管装置又はX線高電圧装置)の交換を有償で行っていたことが確認されました。
本件は、島津MSのサービス技術者が不適切な行為を行っているとの内部通報を受け、2022年5月16日より当社及び島津MSにおいて行った社内調査により判明したものです。
(2) 本件のX線装置の構造
本件のX線装置は、スタータから供給される電力によりX線管装置を稼働させるとともに、X線高電圧装置から供給される電力により熱電子が発せられることで、X線が照射されるように設計されています。スタータからの電力供給の停止が検知される(スタータエラー)と、X線高電圧装置から電力は供給されない仕組みとなっています。
(3) 外付けタイマーの取り付け
本件では、市販の外付けタイマーを、スタータからX線管装置への電力の供給回路の途中に設置し、タイマーで設定した時間の経過により、通電がOFFになるようにされていました。これにより、スタータエラーが発生し、X線高電圧装置から電力供給がされないこととなる結果、X線の照射ができなくなります。
2. 本件による健康被害等
上記1.の通り、本件は、スタータエラーを生じさせ、一時的に、X線を照射するための電力の供給がされないようにするものであり、X線装置の機械的な機能自体に影響を与えません。また、本件により、X線装置はX線の照射ができなくなりますので、患者様に過剰なX線が照射されるようなことはなく、X線装置の使用により患者様の生命・身体に影響を生じるものではありません。
また、本件の対象となった5件の医療機関様から、本件による健康被害等に関する報告は受けておりません。
3. 今後の対応
(1) 関係する医療機関様への対応
5件の医療機関様にお詫び申し上げるとともに、本件について個別にご報告しております。今後、有償交換による被害額の適切な補償等を行ってまいります。
(2) 外部調査委員会による調査
本件の判明を受け、当社らとしては、二度と同様の事案が生じることのないよう、徹底した調査と着実な再発防止策を立案・実施したいと考えております。そのため、2022年9月1日付で、外部の専門家から構成される外部調査委員会を設置し、客観的かつ網羅的な事実関係の調査、原因分析及び再発防止策の提言を委託しております。
外部調査委員会の構成
委員長:倉橋雄作(弁護士、中村・角田・松本法律事務所)
委 員:森寿明(弁護士、森寿明法律事務所)
委 員:西嶌宏之 (公認会計士、株式会社KPMG FAS)
(3) 今後の予定
当社及び島津MSは、外部調査委員会の調査に全面的に協力いたします。外部調査委員会による調査の結果明らかとなった事実関係等につきましては、速やかに公表するとともに、これを真摯に受け止め、信頼の回復に向けた抜本的な再発防止に向けて全力で取り組んでまいります。
営業所の組織的な行為ではないとしているが……
島津製作所の報告に寄ると、これまでの調査では営業所の組織的な行為ではないそうです。あくまでも営業所の担当者が独断でやったという流れです。
もし仮に問題の「エックス線の撮影装置」が誰でも簡単に故障偽装ができるとするならば、かなり広範囲でトラブルが発覚していく可能性もあります。
電化製品などでは「◯◯タイマー」などといった話はよく耳にしますが、私は単純に部品の使用回数のよる劣化コントロールだと思っていました。
・ ・ ・
さて、島津製作所は「信頼の回復に向けた抜本的な再発防止に向けて全力で取り組んでまいります」という言葉で謝罪文を締めくくっています。今後の展開が気になります。
それにしても隙も無駄もなく、整理された謝罪文は読んでいて気持ちのいいものですね。
今後の流れをしばらくウォッチしていこうと思います。
では!
気になった謝罪文を収集しています。謝るようなことが起こらないにこしたことはありませんが、何かの時のために参考にしてください。
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