【漫画ネタバレで罰金50万円略式命令】金沢市40代男性が小学館の訴えで

つなワタリ＠捨て身の「プロ無謀家」（@27watari）です。

 

2023年3月29日、金沢簡裁が漫画ネタバレサイトを運営していた金沢の40代男性に罰金５０万円の略式命令を出しました。

 

 

 

漫画ネタバレで罰金５０万円の略式命令までの経緯は？

今回の発端となったのは、2020年5月に小学館のアプリ連載「ケンガンオメガ」のセリフや画像を無断転載したことです。

 

 

 

 

「漫画ル　～無料漫画感想ネタバレビュー」とはどんなサイトだったのか？

現時点で「漫画ル　～無料漫画感想ネタバレビュー」サイトは削除されており、アクセスできません。

 

しかし、どの程度のネタバレをしていたのかが気になるところです。

 

そこで調べてみました。

 

 

・　・　・

 

見つかりました！

 

 

少し古い（2019年12月時点の内容）ですが、「漫画ル　～無料漫画感想ネタバレビュー」サイトの全体像の一部を紹介します。

 

 

 

「漫画ル　～無料漫画感想ネタバレビュー」ネタバレは克明すぎたか……

「漫画ル　～無料漫画感想ネタバレビュー」サイトはコンテンツ量がかなり充実していました。内容も濃く、非常に質が高いサイトと感じました。

 

しかし、それは読者サイドの目線で、出版社サイドから言わせると「完全に著作権違反」といえるレベルだったと感じます。

 

では、ポイントや全体像を紹介します。

 

 

◯「漫画ル ～無料漫画感想ネタバレビュー」コンテンツについて

まずヘッダー部分のサイト紹介について紹介します。

 

こちらです（画像を別画面で開くと拡大されます）。

 

 

念のために文章でも残しておきます。

 

 

 

◯「漫画ル ～無料漫画感想ネタバレビュー」ネタバレ漫画一覧

更新は毎日休みなく行っていたようです。かなり精力的なサイトだったのでしょう。

 

 

ネタバレとして扱っていた漫画は、以下のとおりです。膨大な量です。驚きです。このエネルギーを別なことに使えば……などと考えてしまいました。

 

 

 

◯「漫画ル ～無料漫画感想ネタバレビュー」著作権について

著作権に関しては下記のようなコメントを掲載されていました。

 

 

念のために文章に残しておきます。

 

 

 

◯「漫画ル ～無料漫画感想ネタバレビュー」記事内容について

では、実際の記事はどのような感じだったのでしょう。

 

これは画像見ていただくとわかります。こちらです。

 

 

セリフと画像のセットで、かなり詳細なネタバレが行われていたようです。文章はコマ説明といった印象で（内容についてはモザイクをかけています）、何よりも掲載画像が多すぎる印象です。それぞれの画像には「引用」として、作品タイトルなどが明記されていました。

 

 

 

今回の裁判は、「引用の線引き」が争点だったのか？

残念ながら今回の報道では事件の事実関係だけが報じられているだけです。罰金50万円に至ったポイントをまったく知ることができません。

 

想像するに、やはり「引用の線引き」が争点だったとは思います。マスコミはその辺まで突っ込んで報道してもらいたかったです。

 

 

 

ネタバレサイトで罰金50万円に対するネットの声

今回のニュースに関してネットの反応は非常に薄かった気がします。でま、いくつかピックアップしておきます。

 

＜ネタバレサイトで罰金50万円に対するネットの声＞

・SNSで漫画の無断転載している輩も訴えられて欲しい。あまりに無法地帯
・ちょっとずれるけど、YouTubeのショート動画でバラエティの一部切り取って「これおもろすぎwww」みたいな文章のっけてるやつなんなの？あれも無断転載の極みなのでは？
・漫画村のときもだけどなんでいつも福岡県警？
・youtubeが放置されてる謎
・ファスト映画の犯人くらい請求しないとやったもん勝ちになるでしょ。ほんとこの手の犯罪に甘い国だよ
・さすが自分に甘く他人に厳しい小学館
・こういうのいま会社作って組織的にやってんのか。いかがでしたか的なのもそうなんかね。個人がやってんのかと思ってたわ
・TikTokに全ページ流してる奴らも捕まえろ
・漫画のあらすじ書いたら捕まんの？
・50万か。安いからこれだと抑止力として微妙
・こんな誰も知らん漫画興味ないだろ。むしろ宣伝費払ってあげた方がいい
・ネタバレがあった方がかえって安心して見れるのもあったり
・ゲーム配信も逮捕すればいいのに
・ゲーム配信はルールの上でやってる。会社側が、ここのシーンは配信禁止とか結構厳密にやってる
・どっからアウトでどこまでセーフかいまいちわからんな。記事になってるサイトを参考しようにも当然消えてるし
・罰金はこの程度だけど、損害賠償がいくらになるかだな
・ワンピースなんて酷いよな
・ワンピース考察のYouTuberは全員滅んでほしい
・悪質なのはトレスして二次創作の体で発表してるやつ
・ネタバレ完全禁止になったキン肉マンがどうなったか
・引用程度ならともかく

 

・　・　・

 

 

繰り返しますが、今回のネタバレ判決に関しての反応の薄さには驚きました。「漫画村」などでは異常な盛り上がりだったのですが……。2023年に入ってからAIも登場して著作権については新しい段階に移行したからでしょうか。

 

ちなみに「漫画村」に関してはシリーズで状況を追っかけていた時期があります。お時間がある方は現在の星野ロミさんの動向と合わせてご覧になってください。

 

 

 

 

＜おまけ＞「書類送検」と「刑事事件の判決閲覧」について

今回の報道で出てきた「書類送検」と「刑事事件の判決閲覧」について、簡単に説明しておきます。

 

◯「書類送検」とは

「書類送検」とは、被疑者は逮捕されてない（身体拘束されていない）状態で事件記録や捜査資料を検察官に送る手続きのことです。いわゆる「在宅起訴」というものですね。被疑者が逃げたり、証拠隠滅する可能性がなければ、逮捕して身柄拘束する必要はありません。こういった場合、被疑者は逮捕されずに「書類送検」となります。

ちなみに「書類送検」というのは法律の正式用語ではありません。「書類」のみが検察官に送られることでそのように呼ばれています。この時点では「推定無罪」ですので、裁判の結果次第で犯罪者となります。

 

 

◯刑事事件の判決閲覧について

報道では詳細は伝えられていませんが、じつは判決の詳細を知ることができます。

 

今回の事件は有罪判決（罰金刑）となりました。今回のような刑事事件は、訴訟終結後、法令で定められた一定期間、第一審対応検察庁にて保管されています。もちろん『一定の手続きを行えば、閲覧・謄写が可能』です。
・検察庁の記録担当係の窓口で閲覧申請をする。
・1件150円程度で閲覧可能（申請手数料として収入印紙が必要）

 

また、ネットでも裁判所のホームページや、民間のデータベース、書籍などで調べることが可能のようです。

 

こちらです。

 

 

では！