つなワタリ@捨て身の「プロ無謀家」(@27watari)です。気になった謝罪文の実例を収集してアーカイブしておきます。謝罪することが起きないことに越したことはありませんが、何かが起きた時に参考にしていただければ。
【目次】本記事の内容
タレント小林礼奈と蒙古タンメン中本の争い?の全体像
まず謝罪騒動に発展した経緯を紹介します。
◯6月5日:タレントの小林礼奈(こばやし・あやな)さんがブログ投稿
前日の4日に蒙古タンメン中本で親子で食事。待っているお客さまから『遅えよ』を言われ、さらに店員からも退店を促され、食事途中にもかかわらず店を出るしかなかった。食事時間は30分程度だった。その後、記事が話題になリ賛否両論がネットで飛び交う。
◯6月8日:タレントの小林礼奈さんがブログで再び釈明ならびに謝罪
謝罪効果もあったのか、蒙古タンメン中本に対する非難が増える。
◯6月9日:蒙古タンメン中本・白根誠代表が「YAHOOニュース等で騒がれているブログの件での、お詫びと状況説明 」を公式サイトに掲載
店内カメラの映像を確認した内容で、細かい時間経過と共にタレントの小林礼奈さんの振る舞いを紹介した上で謝罪(後述)。結果として小林さんを責める声が多数となる。
◯6月10日:タレントの小林礼奈さんがブログ更新
YouTubeでも当日の経緯を説明して謝罪。蒙古タンメン中本に対してクレームが来ていることにも驚きを示す。
◯6月11日:両者がテレビ番組を通じて和解
なぜかフジテレビ『バイキングMORE』(MC:坂上忍/伊藤利尋)からの取材依頼からの両者和解。これにて終了?
※『バイキング』が関係修復を取り持ったのか? それとも……。これに関しては下衆の勘繰りにしかならないので割愛。
タレント小林礼奈に対する蒙古タンメン中本の謝罪
私が気になったのは、6月9日に蒙古タンメン中本・白根誠代表が公式サイトで公表した「YAHOOニュース等で騒がれているブログの件での、お詫びと状況説明 」です。
謝罪文はこちらです。
YAHOOニュース等で騒がれているブログの件での、お詫びと状況説明 (蒙古タンメン中本・公式サイト)
https://www.moukotanmen-nakamoto.com/9704
念のために文章を書き残しておきます。
YAHOOニュース等で騒がれているブログの件での、お詫びと状況説明
この度、YAHOOニュース等で騒がれているブログの件で、当店蒙古タンメン中本の対応について多数のお客様からご意見、お問い合わせを頂いております。お客様のお問い合わせの中には「中本はこんな対応をするのか?」「親子で食べている途中なのに出ていけと言うのか?」「スタッフはお客様を睨みつけるのか?」「小さい子は連れて来てはいけないのか?」などの誤解や辛辣なお言葉を頂いております。当初はお客様同士の件もあるので、こちらとしてはコメントを控えてましたが、その中でも「食べているお客を何だと思っているのか?社長!そんな店なんですか?中本は許せない!」というお叱りの言葉を頂いた時に、皆様に正確な状況をご説明しないといけないと思い決心いたしました。
6月7日(月)から本日6月9日(水)に発表するため、準備をしてきました。スタッフ(当事者)から話を聞き、店長を本社に呼び面談し、当日の正確な状況を本社幹部、店長でカメラを確認し、時間を明記しながら店主白根誠がご説明致します。(尚、当店は防犯・防災上、全店舗にカメラを設置しております。カメラに関しては店舗責任者のみが見れるものです。一般社員は一切見ることが出来ません。)
6月4日(金)
18時47分~ご着席
ブログを書かれたお客様がご来店し、店内でお席が空くまでお待ちになり、入り口付近の1卓しかないテーブル席に大人の女性2人、お子様2人の計4名様で18時47分にご着席。ご着席後、注文した3種類のメニューを全員が紙エプロンをつけてお食事を始められる。また少しして、別のお子様連れファミリーのお客様(4名様)がご来店され、こちらのお客様もテーブル席をご希望でしたのでお待ちになられる。
19時20分~
お子様2名様がエプロンを外される。
19時22分~
ブログのお客様の大人のお連れ様がエプロンを外し、マスクを着用。
19時27分~
スタッフがテーブル席のお客様のお食事がお済みだと思ったので「すみません。お待ちのお客様がいらっしゃいますので、もし宜しければ、お席の方よろしいですか?」とお声がけ致しました。
しかしお客様のブログ内には、「まだ食べ途中だったのに」と書かれております。
我々もなぜスタッフがお声がけしたかを確認したところ、声をかける前に見た状況では
・お子様お二人はエプロンを外し、ソファでお遊びになっていたこと。
・お連れの女性の方はエプロンを外し、マスクをしていたこと。
・丼に箸やレンゲがまとめられていた。
・声を掛けようと思った時点では食べている様子はなく、大人のお二人は会話していた。
と報告があった為、我々もカメラで確認したところ確かにその状況が映っていました。お声がけしたスタッフは常に厨房にいて、ブログのお客様だけは厨房内から柱があり見えにくいところです。スタッフもこの状況から勘違いしてお声がけしてしまったようです。
飲食店で召し上がっている途中のお客様に、「お席の方よろしいですか?」という言葉は本来あり得ません。勘違いをしてお声がけしてしまったことに関しては大変申し訳ございませんでした。今後このようなことがないように全店舗に指導致します。今後はよりスタッフの教育に力を入れていく次第でございます。今回のようなお客様に不快な思いをさせてしまったことを反省し、また今回の件でお客様、世間の皆様にお騒がせしましたこと、こちらも店主として心からお詫び申し上げます。
また、不特定多数の方から言われている「早くしろ」「遅えよ」「出ていけ」「睨みつけられた」「追い出された」というような言動は中本のスタッフとして一切ございません。私、白根誠が断言します!
この件に関して店舗スタッフへのご質問、お問い合わせ等はお控えください。
また何かありましたら私、白根誠が直接発信させて頂きます。
(店長・直筆サイン)
これは謝罪文? 状況説明で潔白を示した決意表明であり正当防衛か
「YAHOOニュース等で騒がれているブログの件での、お詫びと状況説明 」を読む限り、謝罪文ではなく、決意表明という印象です。
要点は下記です。
・憶測での店舗批判に我慢できないので事実を開示する
・小林礼奈さんたちの様子を数分単位で公表
・ブログのお客様(小林礼奈さん)だけは厨房内から柱があり見えにくいため、スタッフは勘違いしてお声がけした→大変申し訳ない
・スタッフの暴言は絶対にない
・あとは代表である白根誠が対応する
これを読んだ感想は、「お店とお客に上下関係などない。ウチは喜んでもらうために精一杯やってる。不本意な部分は徹底的にやり合うよ!」という決意表明に感じました。
◯白根代表の悪意なのか? それとも正当防衛?
白根代表による「お客様の様子を公開」に対しての批判もあるようですが、私的には正当防衛ですね。この辺のギャップは旧世代と新世代の価値観の溝ではないでしょうか。
顕著な例として「ダイヤモンド・オンライン」で『蒙古タンメン中本の退店騒動に見る、社長対応の「ありえない」問題点』というタイトルで百年コンサルティング代表の鈴木貴博さんが書かれています。
記事では「飲食店と顧客の権利」「神保町の天ぷら屋さんの実例」「ドラマ『北の国から』のワンシーン」などを書きつつ、最後に白根代表の謝罪文(プライバシーをカメラの映像で分析して、公式ホームページで公開したこと)に対して「悪意がある」と断罪します。しかもプロのライターにしか気づかれない書き方のテクニックであると巧妙さを強調しています。
私は白根誠代表に悪意ではなく、正当防衛を感じました。
ネット社会において些細な悪評の火種に対する対処法は2パターンあります。ひとつは放置して時間が解決するのを待つ形。もうひとつは一刻も早く消す形です。
今回のように炎上してしまった場合、非がないのであれば徹底的に悪評を根絶やしにする必要があります。責任を持って決意を見せることが、ネット時代に相応しい正当防衛といえるでしょう。
◯書き手はともかく、「ダイヤモンドオンライン」編集部に疑問が
気になるのは、鈴木貴博氏の態度です。ツイッターを検索すると、「プロ予言者の鈴木貴博です」という名前でツイッターをやられていました(https://twitter.com/zubizac)。
なんと、「ダイヤモンドオンライン」の記事更新をされている際には、ツイッターでも案内をツイートしていますが、今回の記事に関しては、知らぬ存ぜぬです。まったくツイートしていません(2021/06/11 21:52時点)。誰でも同じようなケースはあるので批判する気はありませんが、鈴木貴博氏本人的にも「ちょっとズレたこと書いちゃったかもな……」と思っているかもしれませんね。
私もここで個人攻撃に近いことを書いていますが、批判というのはやりにくいものです。
鈴木貴博氏もあまり気にしない方がいいと思います。むしろ気にすべきは、「ダイヤモンドオンライン」の方だと考えます。あの原稿をノーチェックでアップしているのは、編集部として機能していないと言っているのと同じですから。
いずれにしても私も他山の石として慎重かつ誠実になることが必要です。
ネットが針小棒大にすることで、ブログは針からチェンソーにもなる
現場にいたわけではありませんが、この手の話はよくあることでしょう。
小林礼奈さんが炎上狙いだったのか、少し感覚がズレている人なのかはわかりませんが、チクリひと刺ししようと考えたのでしょう。
待っていたお客さんにも暴言を吐かれたようですので、きっとプライドが傷つけられたのでしょうね。店員さんに守ってもらいたかったのしれません。
自分の気持を正直にブログに書くことは悪いことではないでしょうが、少なくとも悪意や怒りにまかせて書くのは危険ですね。なぜなら面白がって拡声器となるネットメディアやsns、さらに一定数の曲解する声の大きなネットユーザーがいるからです。
今回のケースも案の定の結果となりました。
針でチクリひと刺しのつもりがチェンソーに変わり、強烈な刃が蒙古タンメン中本に襲いかかります。
写真を見る限り、武闘派的なワイルドな印象の白根氏は、「ここで退くわけにはいかない!」と考えたのでしょう。繰り返しますが、私は正当防衛として支持します。店を守り、店員を守るスタンスは非常に大事です。
お客様は神様どころか通り魔になりかねない!
『お客様は神様です』といえば、天下の三波春夫の言葉として知られています。
少し話が逸れますが、三波春夫さんは「お客様は神だから徹底的に大事にして媚びなさい。何をされようが我慢して尽くしなさい」という意味で使ったわけではありません。
詳細はオフシャルサイト(下記囲み)をご覧になってください。『お客様は神様です』が誕生した宮尾たかし氏とのエピソード、全国的に広まったレッツゴー三匹のことなどが丁寧に紹介されています。
さて、本題です。
言うまでもなく商売の場面で上下関係などありません。しかし、お金を払う方が偉いという感覚を持っている人が一定数います。
現場でクレームを言う事なら以前からありましたが、それがネットで拡散されるようになりました。
こうなってしまうと、お客様は神様どころか、通り魔みたいなものですね。
「目には目を! 歯には歯を! 通り魔に黙って刺されるわけにはいかん!」
こう考えても当然です。
・ ・ ・
今回は本人がブログで書いたことが発端ですが、snsを見ると「えっ? これアップしちゃっていいの?」「バッチリ顔が出ているじゃん!」と他人事ながら心配になるような投稿が流れてきます。
正確な事実はわからないまま、断片的な情報で炎上するケースが増えてきています。
ネットは小さなことを凶器に変えかねません。
通り魔に加担しないように、情報を受け取る側も慎重になることが重要です。
できるだけネガティブを排除する生活を!
「他人の不幸は蜜の味」「他人の不幸は鴨がをしょってくるようなもの」などと言われます。昔から他人の噂話が好きな人は多かったのでしょう。
だからといってネガティブを日常で自然に受け入れるのは危険です。
脳が冒されます!
今回のようなささやかなトラブルを大袈裟に騒ぐ自体が間違いです。蒙古タンメン中本に批判突撃をした輩が何人いたのかはわかりませんが、こういう人はあまり幸せな日常を送っていないような気がします。
余計なことに腹を立てる必要はないし、無関係な人を攻撃するなどは、脳を汚す極みです。
共にできるだけネガティブを排除した生活を送ることを心がけていきましょう。
では!
<補足01>6月12日に小林礼奈さんがブログで和解を報告
タレントの小林礼奈さんが6月12日ににブログを更新し、蒙古タンメン中本と和解したと報告しました。
フジテレビ『バイキングMORE』が取り持つ形で、白根氏と電話でやり取りが実現。勘違いからの騒動であり、小林さん自身による炎上狙いではないことを強調。
「何度も電話でやり取りさせて頂き一つ一つ丁寧に対応して下さり素敵な社長さんでした。これからも通い続けたい」と投稿することで、一連の騒動にピリオドを打ちました。
<補足02>そもそも、蒙古タンメン中本はどのようなラーメンなのか
最後に蒙古タンメン中本のことを簡単に紹介しておきます。
蒙古タンメン中本のルーツは、街の中華店
原点は1968年9月に板橋区に開店した「中国料理中本」です。店主が健康上の理由で1998年に閉店することになったのですが、20年間も通い続けた白根氏が修行を経て「蒙古タンメン中本」を2000年にオープン。現在に至ります。
白根氏は「お客様に喜んで頂き、我々も幸せになる」をモットーに、 世界一幸せなラーメン屋にすることを情熱を注いでいます。
首都圏を中心に20数店舗ほどのチェーン展開をしている蒙古タンメン中本は、カップラーメンも人気です。まだ食したことがない辛いもの好きの方は、ぜひ一度食べてみてはいかがでしょうか。
◯蒙古タンメン中本が熱狂的に支持される理由
蒙古タンメン中本が熱狂的に支持される理由を、他のブログ記事などから抜粋します。それぞれの記事から、その情熱が伝わってくるはずです。
・ ・ ・
フードライターの小野員裕さんは、もはやラーメンというより「中本と言う食べ物」であり、「ラーメン二郎」などと同じようなポジションだと熱く語っています。
東武東上線「上板橋駅」南口の線路脇にあった前身の「中国料理中本」での定番メニューは、「北極ラーメン」「蒙古タンメン」「樺太ラーメン」など。近くにある都立大山高校(板橋区小茂根)、私立城北高校(同区東新町)の学生でいつもにぎわっていたそうです。
「社長の白根さんは当時から独特なファッションで、ちょっとクセのあるような印象を持っていました。しかし実際にお会いすると、誠実で穏やかな人柄に拍子抜け。蒙古タンメン中本の個性的なラーメンのビジュアルを体現するために、白根さんは自らを演出しているのではと、そのとき私は感じました」
引用:「ルーツは板橋区 「蒙古タンメン中本」に熱狂的ファンが集う3つの理由」(urban life metro/小野員裕)
https://urbanlife.tokyo/post/59218/2/
・ ・ ・
ファンサイト『中本の道』を運営するづけとごさん。好きなときに好きなだけ、「蒙古タンメン中本」を食べたいという理由で脱サラというツワモノです。現在は週6で中本に通う日々を送っているそうです。恐るべし! 天晴です!
最初に食べたのは約30年ほど前。初代・中本正さんの「蒙古タンメン」でした。その際には完食できなかったそうですが、白根さんが店を引き継いでから魅力に目覚めたそう。
「食べる回数が増えていくと共に、一番辛い「北極ラーメン」と全く辛くない「塩タンメン」と、どちらを食べるか悩むようになったんです。それで、「中本のラーメンは辛いからうまいんじゃない」っていうことが、自分の中ですごく明確になって」
引用:「『蒙古タンメン中本』愛好家・づけとごさんの、中本への桁外れの情熱ーー「中本は自分にとって家族と同じ。本当の家族には『一緒にすんな』って言われるけど」」(女の転職type/株式会社キャリアデザインセンター)
https://woman-type.jp/wt/feature/14966/
ファンサイト『中本の道』には、先代である中本正さんの貴著なインタビューも載っています。
「(白根さんは)いつもいつも僕の家に来て、何度断ってもまた来るんだよね。結局は押し切られた形になるのかな。見た目と違って彼は礼儀正しくて素直なんだよね。毎日毎日僕の家に来て本当に真剣にやっていたから僕も手を抜かなかったよ。もう教える事は無いっていうくらい徹底的に教えたよ」
引用:「先代インタビュー 中本正さん」(中本の道)
https://nakamoto.tokyo/museum/museum-29/
・ ・ ・
『蒙古タンメン中本』のインパクトのあるデザインは、白根氏の次男である隆也さんの手によるものです。デザインを専門学校で学び、首席で卒業。ニューヨークへの留学も決まっていましたが、一通の手紙をきっかけに『蒙古タンメン中本』で働くこととなりました。
「昔ながらのラーメン屋=長ぐつを履きモサっとした格好をするイメージがあります。働く側もファッショナブルでありたいという思いから今の若い人達に向けて作っています。打倒ストリートです。そして、世界中のお客様に喜んで頂く事が僕の使命であると思っています」
引用:「「親父が生きている間にー」蒙古タンメン中本社長の次男が描く未来とは 」(note/岡崎美玖ラーメンインタビュアー )
https://note.com/aaamiku39/n/n2280107f0cb6#KJhjg
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『蒙古タンメン中本』に関する記事を少しだけピックアップしました。
検索すれば、いくらでも熱い記事が出てきます。
辛味・旨味・人間味の三拍子が揃った『蒙古タンメン中本』は、非常に魅力的なお店です。誠実に仕事をしている姿勢が伝わってきます。
だからこそ今回の騒動でも白根氏は毅然として自分の主張をしたのでしょう。
辛いラーメンが苦手な人もいるでしょうが、まだ食べたことがない人は、『蒙古タンメン中本』を味わってみてください。長きに渡り多くの人たちを魅了する逸品を食わず嫌いのままにしておくのはもったいないことです。
では!
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