つなワタリ@捨て身の「プロ無謀家」(@27watari)です。
気になった謝罪文の実例を収集してアーカイブしている記事です。謝罪するようなことが起きないことに越したことはありませんが、もしご自身や仲間に何かが起きた時に参考にしていただければ。
【目次】本記事の内容
- 1 青森県ハシモトホームのパワハラで社員自殺! 低俗な「症状(賞状)」でフルボッコ
- 2 さらに燃料投下! ハシモトホームは無能な謝罪文は社員が作った!?
- 3 ハシモトホームは意図的倒産の可能性も!? 最悪、原告側は心の傷を深くするだけ?
- 4 ハシモトホームに弁護人はつくのか? 弁護士に頼まなくても戦える?
- 5 ハシモトホームの屈辱賞状は、旧日本軍の「いじめ」と同じ!?
- 6 <追加情報>外部の専門家への調査委嘱して問題解明へ?
- 7 8月になってハシモトホームのパワハラ話題は完全消滅? 裁判はどうなった?
- 8 相変わらずハシモトホームに進展なし?
- 9 ハシモトホーム「パワハラ自殺」は8月23日に和解成立
- 10 和解を受けて、どのような声があるのか
- 11 和解を受けての遺族のコメント全文ならびにハシモトホームのコメント
- 12 ハシモトホーム2代目社長・橋本吉徳氏の素顔とは? 和解合意後に「週刊文春」が再掲
- 13 9月2日、ハシモトホームが和解成立の報告を公式サイトで公開
- 14 ハシモトホームの対応についてどのように感じる人が多かった?
- 15 ハシモトホームが再発防止策の策定を宣言! 公式サイトも10月前半に復活
- 16 ハシモトホームが12月13日に経過報告を行うが……
青森県ハシモトホームのパワハラで社員自殺! 低俗な「症状(賞状)」でフルボッコ
青森県八戸市の住宅建築業ハシモトホームがフルボッコ状態です。もはや再生不能状態といえるでしょう。
フルボッコのきっかけとなったのは、この低俗な「症状(賞状)」です。
この「症状(賞状)」は2018年1月の新年会で渡されたもので、課長が企画し、文面も考案したものと原告は主張しています。おぞましい内容で、「今まで大した成績を残さず、あーあって感じでした」「陰で努力し、あまり頑張ってない様に見えてやはり頑張ってないようですが」「永野みたいな一発屋にならない様に日々努力して下さい」などと書かれていました。
ちなみに「永野みたいな」の部分は、マスコミほとんどが黒ベタで伏せ字にしていましたが、「河北新報(2022/6/20 19:28)https://nordot.app/911563829291892736(魚拓URL:https://archive.ph/5cSCe)」の報道に倣って掲載しました。
この「症状(賞状)」についてハシモトホームの橋本吉徳社長は、つぎのようなコメントで対応しました。
書面を渡したことを認めた上で「毎年の懇親会で、表彰の一環として渡していたもの。行き過ぎた表現だったかもしれないが、他の人にも渡していたので、亡くなった男性の不調の原因になったか疑問に思う」と説明した。
引用:「症状」と題した書面渡し自殺社員を侮辱 パワハラ訴訟の勤務先、「表彰の一環」と説明(サンスポ/2022/06/21 18:22)
https://www.sanspo.com/article/20220621-YXLKOMALUZO5BN5EPKXM4X72EU/
魚拓URL:https://archive.ph/3iHN1
・ ・ ・
ここからの炎上はすごい勢いでした。
そりゃぁ当然でしょう。
それにしても劣化した幼稚な大人のイジメは最悪です。こういった悪ふざけは表に出てこないだけで、実際はかなりあると思います。
巷で幼稚な大人の被害を受けている人は、こういった動かぬ証拠を利用して戦っていって欲しいです。そうしないと、どんどん日本は幼稚なイジメ国家となっていくような気がします。
さらに燃料投下! ハシモトホームは無能な謝罪文は社員が作った!?
世間からフルボッコ状態となったハシモトホームはさらに悪手を重ね、燃料を投下してしまいます。
悪手とは、23日にホームページ上に掲載した謝罪文です。
ハシモトホーム「弊社に関する一連の報道について」
https://www.hashimotohome.com/
魚拓URL:https://archive.ph/FfuqK
念のために文字を残しておきます。
弊社に関する一連の報道について
平素、格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
現在弊社に関する報道がなされており、関係者の皆様にはご迷惑をお掛けしておりますこと、深くお詫び申し上げます。
弊社といたしましては本件を重く受けとめ、最大限誠意ある対応をとる所存でございます。
現在、原因の調査並びに再発防止策の取りまとめを進めておりますので、取りまとめ次第、速やかに公表させていただきますので、今しばらくお時間を賜れますと幸いです。
尚、本社並びに各支店に問い合わせ等のお電話を数多く頂戴しており、電話回線が逼迫したため、留守番電話に切り替えさせて頂いております。何卒、ご理解の程よろしくお願い申し上げます。
株式会社ハシモトホーム
代表取締役社長 橋本 吉徳
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提訴されて民事訴訟となってしまうので不用意な謝罪をするのは良くないのはわからないでもありません。しかし被害者無視の謝罪文は悪手でした。
Yahoo!ニュースのコメントは、15時に配信後、夜までに7000件以上の感情的なコメントが付きました。
「侮辱賞状」青森の住宅会社 公式HPに謝罪文「最大限誠意ある対応」原因など取りまとめ中 電話回線逼迫(Yahoo!ニュース/6/23(木) 15:18配信)
https://news.yahoo.co.jp/articles/26dd6fe6feb4744b353965b13f5aa2c2ab935ac9/comments
魚拓URL:https://archive.ph/OzUAN
そもそも、これ、弁護士とかではなく、社員が書いたのではないでしょうか?
まず「現在、原因の調査並びに再発防止策の取りまとめを進めております」というのは、原告の主張と食い違っています。さらに「取りまとめ次第、速やかに公表させていただきます」というのは、被告の対処法としては大失敗です。
・ ・ ・
さて、謝罪文に続いて、お願い文も追加されたようです。
これです。
念のために文字を残しておきます。
弊社従業員に関するインターネット上への記載について
平素、格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
弊社に関する一連の報道の件につきまして、お亡くなりになりました元従業員の方、ご遺族の皆様、関係者の皆様には多大なるご迷惑をお掛けしておりますこと、深くお詫び申し上げます。
弊社といたしましては、今回の事態を重く受けとめ、最大限の対応をして参る所存でございます。
現在、インターネット上に、報道されております案件とは全く関係のない弊社従業員の名前等が掲載され、また誹謗中傷の書き込みもなされております。
今回の事態に関する責任は、全て弊社にございますので、弊社従業員の個人を特定するような記載、又は誹謗中傷につながる記載はお控えいただきますようお願い申し上げます。
この度は、弊社の件で皆様に多大なるご迷惑をお掛けしている中で大変申し訳ございませんが、何卒、ご理解の程よろしくお願いいたします。
株式会社ハシモトホーム
代表取締役社長 橋本 吉徳
やはり、文章的に内部の社員が書いたような印象を受けます。
ハシモトホームは意図的倒産の可能性も!? 最悪、原告側は心の傷を深くするだけ?
今回は民事訴訟です。2020年6月20日に提訴されたわけですが、何も不備がなければ口頭弁論の期日が指定され、被告(今回はハシモトホーム)宛に訴状が送達されます。第1回目の口頭弁論の期日はほぼ1ヶ月後なので、今回の場合7月後半あたり、7月19〜22日の週あたりが予想されます。
訴状を受け取った被告は「答弁書」を裁判所に提出します。提出期限は指定されている口頭弁論の期日までとなります。ここで「答弁書」を出さないと全面的に原告の要望を飲むことになります。ちなみに「答弁書」の提出は第1回口頭弁論の期日の一週間前程度に設定されています。しかし、ギリギリ期日当日でも大丈夫です。とはいえ、期日当日だと裁判長が何も判断できないので、指定日までに提出するのが望ましいとされています。
「答弁書」の内容に関してですが、通常は訴状に記載されている事実関係の認否や主張を行います。しかし、原告と裁判で争うという被告の意思表示の書類ですので、「争う」という意思表示だけをして、具体的な主張や証拠の提出は後回しにすることも可能です。
謝罪文に関して「もしかして内部の社員が書いたのかも?」と感じたのは、裁判を見越した文言になっていないからです。原告に対して細かく触れなかったのはいいとして、「現在、原因の調査並びに再発防止策の取りまとめを進めておりますので、取りまとめ次第、速やかに公表させていただきますので、今しばらくお時間を賜れますと幸いです。」というのは、明らかに不要でしょう。
今回の場合、被告(ハシモトホーム)は「答弁書」を提出するのかどうかはわかりませんが、まぁ、提出するでしょう。提出後、原告と被告は法廷で争うこととなります。毎日にように争うのではなく、1ヶ月ほどの期間を挟みながら行いますので、最終的な判決に行き着くには最低でも3ヶ月から半年はかかるでしょう。もちろん判決に不服があれば上訴します。
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さて、今回の訴訟はどうなるでしょう。
今回の炎上騒動によってハシモトホームは会社として機能しなくなるでしょう。つまり「原告側の不当な提訴によって会社が潰されるに至った」と強弁する可能性もあります。そうなってしまうと裁判自体はどうなるのでしょうか?
この場合、基本的に個人(今回の場合は社長)に対して責任を問えなくなります。もちろん責任を追求する手段はないことはないのですが、ちょっと大変になってしまいます。
これだけ社会的な制裁を受けてしまうと、不利な判決から逃れるために意図的に倒産させることはありえますし、最悪、原告側は心の傷を深くするだけになる可能性もあるような気がして心配です。
素人判断で申し訳ありませんが、今回のケースの場合、外野が騒ぎ過ぎるのはよくないのかもしれません。
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日刊スポーツの報道によると、自殺した元男性社員の遺族はハシモトホームなどに約8000万円の損害賠償を求めているようです。(https://www.nikkansports.com/general/news/202206240000059.html/魚拓URL:https://archive.ph/aqMbY)
気になるのは、1位と2位の方の表彰状です。完全に会社に公表を止められている(抱き込まれている)とは思いますが、このままだと他の社員にまで炎上が広がるかもしれません。もしかすると、1位と2位の賞状を新たにでっち上げ、3位が自殺するのは小さな原因の一つに過ぎないと言い張る可能性もありそうです。
やはりこのまま倒産の流れ&原告側の傷が深くなるになる可能性はそれなりに高そうです。
とにかく事実は現時点で闇の中ですので、裁判で正しく炙り出していってもらいたいところです。
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最後に余談を。
ハシモトホームに弁護人はつくのか? 弁護士に頼まなくても戦える?
ここからは余談です。
今回の屈辱賞状の訴訟に関して、ハシモトホームは弁護士に依頼するのでしょうか? きっとするでしょう。あまりにも注目されることになった裁判ですので、プロの弁護人のサポートがないと乗り切れない可能性が高いです。
ハシモトホームが考えている落とし所にもよりますが、誠実に謝罪しつつも因果関係の不透明さを主張して損害賠償の減額を狙うのが望ましい方向性でしょうか。
しかし、ハシモトホームが徹底的に戦うというのであれば、弁護士が引き受けるかどうかはわからなくなります。弁護士に仕事を引き受ける権利があります。今回の裁判で無理くりに戦うのは弁護士にとって“旨味”がある仕事とは思えません。ハシモトホームは先代から続く歴史の長い会社ですが、あまり傲慢な姿勢でいると、今回の事件に誠意を持って寄り添ってくれる弁護士を見つけるのは大変かもしれませんね。
では、そんな場合はどうすればいいのでしょうか?
じつは日本の民事訴訟においては、当事者が自分で裁判をする本人訴訟が認められています。
つまり弁護士を頼まなくても自分で自分を弁護することができるのです。
ハシモトホームが問題のある企業の可能性は高いですが、だからといって「症状(賞状)」や上司のメールなどだけで因果関係を主張してくる原告に対して反論があるならば、堂々と自分の意見を主張して争う必要があります。原告(自殺した遺族)が傷つくかもしれませんが、それが裁判です。
最近はネットで何でも調べることができます。
「自殺 損害賠償請求 判例」「パワハラ 損害賠償 判例」などで検索すると、さまざまな過去の判例や慰謝料の相場、戦うメリットとデメリットが出てきます。
◯自殺した遺族が負けてしまった判例もある
今回のハシモトホームと似たような裁判はけっこうあります。
その中には「上司が相手のことをうつ病だったことを知らなかった」などが理由で原告が敗訴したケースもあります。
また、まったく仕事ができない部下のせいで上司への心理的負荷が大きかった・・・なんて事実が浮き上がってくる可能性もあります。今回の場合はすでに「労災認定」が認められていながらもマトモに対処しなかったハシモトホームに問題がありそうですが、その辺も含めて洗い直されることになるのでしょうか。
もしかすると労働基準監督署の判断の正当性にまで飛び火したら面倒なことになりそうです。
ハシモトホームの屈辱賞状は、旧日本軍の「いじめ」と同じ!?
ネットで検索していると面白い記事がありました。
その記事によると、ハシモトホームは青森県ナンバーワン企業の位置から18年度に滑り落ち、経営不振と歩調を合わせて社内いじめが発生したらしいです。その状況は業績の悪化が「現場の人権侵害」につながったスルガ銀行と重なり、さらに突き詰めていくと旧日本軍のように上層部が現実逃避してパワハラがまん延していった構図と同じだというものです。
気になる方はぜひチェックしてみてください。
ザ・ブルーハーツの名曲「TRAIN TRAIN」の中に「弱い者たちが夕暮れ、さらに弱い者をたたく」という歌詞があるが、筆者はこれこそが日本のハラスメントの本質を突いていると思っている。日本の組織は「斜陽」になっていくと、「上」が生き残るために、弱い者から捨て石にしていくものなのだ。
引用:なぜ「侮辱症状」を手渡したのか ハシモトホームとスルガ銀行の妙な関係(ITmedia/窪田順生/2022年06月28日 09時39分)
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2206/28/news069_6.html
魚拓URL:https://archive.ph/rKGgb
<追加情報>外部の専門家への調査委嘱して問題解明へ?
いつアップされたのかはわかりまっせんが、ハシモトホームが「外部の専門家への調査委嘱のご報告」と題し、現状の報告をしています。
これです。
念のために文字を残しておきます。
外部の専門家への調査委嘱のご報告
平素、格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
先日来、弊社に関して報道をなされております件につきまして、亡くなられた従業員の方のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の皆様には心より深くお詫び申し上げます。
また、関係者の皆様には多大なるご心配とご迷惑をお掛けしておりますこと、深くお詫び申し上げます。
弊社は、本件を重く受け止めており、この度、外部の専門家に対して、本件についての調査を委嘱いたしました。外部の専門家による調査では、本件の原因の調査にとどまらず、再発防止策の提言を実施していただきます。
弊社は、専門家による調査に全面的に協力するとともに、再発防止に全力を尽くす所存です。
今後、ご遺族の皆様方に対して、企業としての責任を果たすために鋭意対応して参ります。
何卒ご理解の程、よろしくお願い申し上げます。
株式会社ハシモトホーム
代表取締役社長 橋本 吉徳
それにしても今回の報告書に限らず、すべての文書には日付が明記されていません。どういうことでしょうか? 不思議でなりません。
さらに「外部の専門家」とはありますが、具体的な名前はありません。これも同様に「???」といった感じです。本人たちは意図的にやっているのかはわかりませんが、どうしてもハリボテ的な印象を受けてしまいます。
いずれにしても裁判で白黒つけるだけでしょう。
8月になってハシモトホームのパワハラ話題は完全消滅? 裁判はどうなった?
現在は8月中旬です。6月に約8000万円の損害賠償を求める訴えを青森地裁に起こしたハシモトホームのパワハラ自殺の動きが完全に止まっています。
裁判は行われたのでしょうか? それとも原告の要求を飲むような形で終わったのでしょうか? なにもかもか不透明な印象が続いています。
気になったので弁護団のことについて調べてみました。
◯原告代理人の川村遼平さんのツイッターは鍵垢。なぜ?
会見した遺族側の代理人弁護士は2名。
こちらです。
出典:「河北新報ONLINE NEWS/2022年6月20日 19:28」https://kahoku.news/articles/20220620khn000032.html?format=slide&page=1
記事には名前が載っていないことが多かったのですが、右側の方の名前がわかりました。川村遼平さんという方です。
現在はNPO法人POSSEの事務局長を務めてらっしゃるようです。
ツイッターを調べてみると……。
NPO法人POSSE事務局長/川村遼平 @kwmr_posse
https://twitter.com/kwmr_posse/
鍵垢になっています。
なぜでしょう……。
仕事柄、嫌がらせも多いのかもしれませんね。余計なことに忙殺されている暇はないでしょうから、これも選択肢としてはアリだと思います。
NPO法人POSSE(公式サイト:https://www.npoposse.jp/)というのは、若者の労働相談や政策提言を若者自身の手で行おうと、大学生・若手社会人らで結成されたNPO法人です。東京大学大学院博士課程に在籍している当時から事務局長をされています。
代表的な著作は『若者を殺し続けるブラック企業の構造 (角川oneテーマ21) 新書』(←クリックすると、アマゾンのページに飛びます)などがあります。
調べてみるとブラック企業や自立に関する若者の生活支援の著作が多いです。気になる方は「川村遼平さんの関連著作」(←クリックすると、アマゾンのページに飛びます)をチェックしてみてください。
ハシモトホームに限らず、大切な話題が一過性のままで終わってしまうのは残念なことです。今回のケースは、「症状(賞状)」 ことだけ見ても不思議なことが多々あります。他にも同じような被害者がいてもおかしくないのに、全然見えてきません。
一方的にフルボッコされた感があるハシモトホームに対して同情する気はありませんが、なにやらモヤモヤ感が拭いきれないところがあります。
もう一人の原告代理人は、古川拓弁護士
川村遼平さんだけ紹介しておりましたが、もう一人の原告代理人がどなたなのかが判明しました。古川拓弁護士です。
2014年に「弁護士法人 古川・片田総合法律事務所」を設立し、代表に就任されています。
詳細はこちらです。
参考:代表 弁護士 古川 拓(弁護士法人 古川・片田総合法律事務所)
https://www.fk-lpc.com/profile.html#furukawa
「メディア掲載・出演のご紹介」一覧には、今回のハシモトホームのことも記載されています。記載どころか、丁寧にメディア掲載の詳細もアップされています。
参考:2022/06/20 【メディア掲載】〜2022/06/23 【メディア掲載】(弁護士法人 古川・片田総合法律事務所)
https://www.fk-lpc.com/news03.html
これだけ記事を載せているくらいですから、やはりその後の進展もアップされることに期待します。
相変わらずハシモトホームに進展なし?
現在は8月の後半。お盆も過ぎ、秋の気配も近づいてきています。提訴からそれなりの時間は経ちましたが、進展は見えてきません。ハシモトホームの公式サイトも依然として3本の「お知らせ」をトップページに載せたままです。
不思議です。
ネットで検索しても、いい情報が出てきません。
不思議です。
この問題はどんな決着となるのでしょうか。
ちなみにネットで「マンションコミュニティ」という掲示板を見つけました。
そこには2007年からハシモトホームのスレッド「ハシモトホームの評判ってどうですか?」があります。気になる方は、ご覧になってください。
参考:ハシモトホームの評判ってどうですか?(マンションコミュニティ)
https://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/11268/28/
ハシモトホーム「パワハラ自殺」は8月23日に和解成立
提訴から約2ヶ月。ハシモトホームは原告側と和解となりました。
まずは報道されている記事を紹介します。
約8千万円の損害賠償を求めていた青森地裁の訴訟で、遺族側弁護士は26日、裁判外で和解が成立したと明らかにした。和解は23日付。支払い済みの和解金の額は非公表で、会社側が全面的に責任を認め、遺族に謝罪する。
引用:パワハラ自殺、遺族と和解 青森の住宅会社が責任認め謝罪(共同通信社/2022/08/26)
https://nordot.app/935736440801394688
魚拓URL:https://archive.ph/cpeGe
遺族側弁護士によると、和解条項には①謝罪文と合意内容を会社のホームページに掲載する②今後3年間に年1回、全ての役員、従業員で今回の自殺を考える集会を開く―なども盛り込まれた。
引用:パワハラ自殺、遺族と和解 侮辱「賞状」騒動のハシモトホームが責任認め謝罪(産経新聞/2022/8/26 12:39)
https://www.sankei.com/article/20220826-SSO6VJBBAZNWJMP3SW3VOC5NHY/
魚拓URL:https://archive.ph/0LIhS
まずはドロ沼栽培にならずに原告側にとってはよかったですね。まずは和解金の額が気になるところですが、肝心の「和解条項」が非常に気になります。
記事では「裁判外で和解が成立した」と報道されていますので、多分、初公判前なのでしょうね。
ちなみに現時点(2022/08/26 16:39)では、サイトは以前と同じ状態です。23日付に和解したのであれば、ハシモトホームは26日の報告に合わせて経過の報告と謝罪文を間に合わせてほしかったところです。
和解を受けて、どのような声があるのか
Yahoo!ニュースに速報でアップされたのが「12:21頃」でした。それからの4時間で1,300件ほどのコメントが書き込まれています。サラッとピックアップしてみます。
<ハシモトホーム「パワハラ自殺」和解に関する声>
・軽率な行動が表面化し、社会的に大きな影響を与えたことで、謝罪、和解という結果になったともとられかねない。このようなことが起きないように今後も誠意ある取組みが求められます(社労士事務所代表)。
・過労死が起こっても自動的に補償や謝罪はなされず、遺族が労災認定を受けて企業に責任追及を行わなければ、補償を受けることも過労死として事案が表に出ることもない。この企業のように労災認定後も責任を否定する企業は珍しくない(雇用・労働政策研究者)。
・侮辱する内容の『症状』が残されているなど、不法行為(違法なハラスメント)の証拠もある中、裁判で争っても、会社側の責任が認められる可能性が高く、和解に至ったのではないかと思います(弁護士)。
・これが物品証拠すらなければ、最悪の場合被害者側が泣き寝入りしていたかもしれない。
・被害に遭った際には、日記等の形式でも良いので記録をしておき、期間をあけずに相談窓口で専門家に相談するしかないのだろう。
・3位ということなので1位と2位の賞状の内容が気になる。
・大々的に報道されなかったら知らぬ存ぜぬで通してた可能性は非常に高い。和解には至ったものの、会社として再発防止までやるかは疑問が残る。
・法的に和解したとしても、会社側が犯した蛮行の免罪符にはならないと考えます。
・恐らく異様な雰囲気の職場なんだろうね。そんなとこに長くいればいるほど歪んでいく。
・忘れてはならないのが、会社側は2018年からたった今まで責任を一切認めなかったという事。
・やはり物的証拠の持つ力は大きいですね。
・原告となる遺族には、本当は、何がどうイケなかったのか客観的な証拠は欲しいところ。社会利益を考えれば、判決は必要だと思う。
・ここまでの事やらかして会社が存続できると言うのが凄い!
・ネットで取り上げられたから、急に全面的に認めて、和解したんでしょ。それまでは戦う姿勢だったわけで。金払って終わりではない。
・謝罪とかではなく、社会的にきちんと責任を果たすべきではないか。
・大人のいじめが減らないのは、おかしい。本当に、腹立たしい。
・とりあえず和解になったのであれば良かったです。
・あくまでも推測だが、この賞状の文面はあくまでも冗談だと思うしそれで通る話だと思う。
・できない人を辞めさせられない制度もどうかと思っています。その人の給料まで分まで稼ぐ為に周りの人が頑張らないといけないし、新たに人を入れる余裕が無くなる。まさに悪循環。
・たぶん氷山の一角で、こういう事例はいくらでもありそう。
・「和解」という言葉を見ると「許された、仲直りした、元に戻った」みたいな印象があるけど全く違う。遺族が会社や加害上司を許すことは一生無いと思う。
・担当した上司や、加担した部下(保身のためやむなく…というのは除外)に対し、どんな処分が行われたかも気になる。
・この手の訴訟は、裁判が長引くので(5年〜10年)判決が出る間に会社が倒産するリスクが有る弁護士は、示談の方が取りっぱぐれ無いと勧めます。恐らく訴えた額の3分の1程度なら儲けもので下手すりゃ10分の1程度って事もある。
・和解って事なら訴訟額の3割り増ってとこかしら?
・この凄い内容に対して和解が可能なのか。懲罰的なものは必要だと思うんだけど。
・裁判の和解って仲直りの事じゃないですからね。原告って精神的疲労スゴイですし、判決でバンって出されるより自分が納得できる形で和解で終わらせた方が楽な面もあります。
・和解で済む問題でもないよこの内容は。
・法律上の和解は、互いの主張を譲歩して妥結点を決め蒸し返さない約束をすること、のはずなので、非公表の金額は請求額より相当に減額されていると考えるのが自然。
・世のいじめは陰湿で狡猾な連中ほど証拠を残さないような手口を用いてきますでしょうし、いかに物証を押さえるかが被害を訴える上で重要だと考えさせられます。
・この上司のイジメは本当にヒドイと思った。しかも本人は当時まったく悪気がなかったようだし。和解となっても被害者はもどってこない。
・立派な傷害罪。ご本人と、ご家族の方の無念が居た堪れない。
ほか
こういった内容のコメントを読んでいると、気分が悪くなります。脳が汚染されていくのがわかります。
和解したのであれば、ハシモトホームは「和解条項」を公表し、粛々と決められた条項を全うしていくだけでしょう。
現時点でいろいろと考えることもありますが、ハシモトホームが公表する和解を受けてのメッセージを確認した時点でこの記事は終わりにするつもりです。
・ ・ ・
ハシモトホームのメッセージを確認したら終わりにするつもりでしたが、もう少し続けます。
昨晩、遺族のコメント全文ならびにハシモトホームのコメントも報道されました。とても大事なので、追記します。
和解を受けての遺族のコメント全文ならびにハシモトホームのコメント
大事な内容なので、全文を掲載します。
【遺族・男性の妻のコメント全文】
「会社との間で和解が成立しましたが、気持ち的には何も変わっていないというのが本音です。
心が晴れるわけでもなく、一つの大きな区切りで、ただの通過点と感じています。
かけがえのない命が失われ、子どもたちの父親はもう戻ってきません。
この事実は、変わりません。
仕事の厳しさも大変さも理解していますが、夫が受けた仕打ちは行き過ぎた行為であり、人が健全に働ける環境とはほど遠い職場だったと思います。
いま働いている社員の方やハシモトホームで家を建てた方々の事を考えると、大ごとにしたくはありませんでしたけれども、会社の無責任な対応にそうせざるをえなかったことが非常に残念でした。
せめて、今回のことをきっかけに、今後は社員の命を大切にする会社に変ってほしいと願っています。
夫のニュースは多くの人の関心を集めました。このことが世の中の働き方や人の命の大切さを考えるきっかけになり、少しでもより良い社会になっていってほしいと願っています。
・ ・ ・
【ハシモトホームのコメント】
弊社は、この度の事態について、重く受け止め、これまで新規営業活動を全面的に停止し、ご遺族の皆様方に対するご説明等の対応を最優先に取り組んでまいりました。このたび、ご遺族代理人が記者会見で明らかにされましたとおり、ご遺族の皆様から和解に応諾いただくことができました。この場をお借りし、お亡くなりになられました元従業員の方に対し、改めてご冥福をお祈り申し上げますとともに、ご遺族の皆様に対し、大変なご心労等をおかけしたこと、改めて深くお詫び申し上げます。
現在、外部の専門家によって原因究明について厳正な調査が実施されております。弊社は、この度の事態を受けて、外部専門家によるハラスメント研修の実施及び外部通報窓口の設置・運用を開始するとともに、今後、上記の調査結果を踏まえ、専門家の指導の下、再発防止策の策定・コーポレートガバナンス体制の強化に向けて全力で取り組み、二度と同じ過ちが繰り返されることのないよう徹底した再発防止策を講じてまいる所存です。
引用:自殺の原因はパワハラと長時間労働と認める 表彰状として「症状」を渡した青森県の住宅建設会社(TBS NEWS DIG/2022年8月26日(金) 18:18)
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/135770?page=2
魚拓URL:https://archive.ph/4PKXp
両者のコメントにケチをつける気はありませんが、やはりモヤモヤした感じを拭い去ることはできません。
やはり賞状(症状)だけが独り歩きしており、他のパワハラの状況がイマイチわからないからでしょう。ここまで他の社員の状況に関する情報も出てきていません。内部告発もありません。不思議です。
自殺された方も逃げればよかったのに……と思いますが、そういう状況ではなかったのでしょうね。
これは青森県という地域が抱えている問題なのかもしれません。厚生労働省の調査によると、青森県の平均年収は全国最下位の47位ですから。
今回のハシモトホームの問題は、考えさせられることが多いです。非常に多いです。
ハシモトホーム2代目社長・橋本吉徳氏の素顔とは? 和解合意後に「週刊文春」が再掲
ハシモトホーム側が全面的に責任を認めたことで今回の事件に一応の決着がつきましたので、自重していた関係者の話題を補足しておきます。
早速ですが、和解合意後に「週刊文春」がハシモトホームの記事を再掲していました。この辺の「週刊文春」のとことん追撃していく姿勢は見習うところがあるかもしれません。
さて、今回の裏の主役であるハシモトホーム2代目社長・橋本吉徳氏についての記事を抜粋紹介します。
ハシモトホームを創業したのは、吉徳氏の父・貞夫氏。1977年のことでした。そして2015年11月に社長の椅子を継いだのが、吉徳氏でした。
新年会の“症状”は約10年前に始まりましたが、吉徳氏が社長になって以降、中身がエスカレートしていった。発案者は件(くだん)の課長で、5通以上渡された社員もいた。(中略)今回の問題が表沙汰になってからも、社員にZoomで『外部に情報を漏らさないように』などと指示するだけでした。
引用:〈責任認め謝罪〉「あーあって感じ」“侮辱賞状”を連発し社員が自殺…「ハシモトホーム」2代目社長の正体(文春オンライン/2022/08/26)
https://bunshun.jp/articles/-/56970?utm_source=twitter.com&utm_medium=social&utm_campaign=socialLink
魚拓URL:https://archive.ph/Ppd2g
・ ・ ・
問題の発端となったと思われる課長はどうしているのでしょう。いまだに会社にいると思われる内容の投稿がツイッターに上がっていました。
もう新規は受付ないし、客からの電話は一切出ないとの事。どうやら回線を変えたらしいから永遠に繋がらない。
当事者の課長は未だ出社してないが、支店長は飛ばされた。
和解金?報道とは違う額だぞ。安く見られましたね。#ハシモトホーム— もるがんず (@ZzIfC6uWCX5SOiO) August 28, 2022
この方は問題が明るみになった後にアカウントを作ったようで、元社員さんだとツイートしています。投稿を見ると、かなり内部事情に詳しい印象です。
とっくに一部の市民とその関係者は、問題課長さんを特定してるし、素性も分かってます。
もう関係ない社員を巻き込んで恐喝やら罵声は辞めませんか?
遺族の方々が「思う存分やったください」と頼んだのですかね?みなさん頼まれたのですか?
何だかなぁって感じ。#ハシモトホーム— もるがんず (@ZzIfC6uWCX5SOiO) June 30, 2022
「罪を憎んで人を憎まず」の精神で考えれば、加害者を吊し上げする必要はありませんが、なんだかモヤモヤしてしまいますね。
このモヤモヤ感はなんなんでしょう。いまだに更新されていないハシモトホームの自己中な姿勢にモヤモヤしているのかもしれません。
すると、こんなツイッター投稿を見つけました。
同感です!ハシモトホームこれで誹謗中傷が無くなると思ったのか早速祝杯をあげた連中がいるらしい。何処の高校や大学を卒業したかわからんが「頭の中はお花畑」 底意地の悪さは変わらない。虐めの対象がいないと生きていけない連中だからバレないようにあの手この手を変えてパワハラをはじめるさ🖕😏 https://t.co/TPVFtXXlsB
— L (@L16965300) August 27, 2022
本当かどうかわかりませんが、祝杯をあげたハシモトホーム関係者がいるようです。この投稿が真実かどうかは判断しにくいですが、上記の方と同様に地元の方のようです。
さて、現在は「2022/08/29 8:00」ですが、この時点でもハシモトホームのサイトは更新されていません。
ちなみに「Whois Source」で調べてみると、ハシモトホームのドメインは「お名前ドットコム」で取得し、プロバイダーは「さくらインターネット」を使っているようです。
出てきた情報はこちらです。内容解説はしませんが、気になる方はご覧になってください(クリックすると画像は拡大されます)。
これ、もしかするとこのまま謝罪文も出さずに放置してしまう可能性もあります。これだけ騒がれていてもブッちぎれる精神は凄いです。小心者の私には真似ができません。簡単でもいいですから、サッサと何かしらアップすれば遺族も報われるのに……残念ですね。
9月2日、ハシモトホームが和解成立の報告を公式サイトで公開
8月23日の和解成立から約10日が過ぎた9月2日、ハシモトホームが和解成立の概要(経過や今後の対応について)を公式サイトで報告しました。
長いですので、2つに分割して紹介します。
まずは謝罪と決意表明に関しです。
こちらです(クリックすると、画像が大きくなります)。
引用:ご遺族の皆様との和解成立について(ハシモトホーム/2022年9月2日)
https://www.hashimotohome.com/info04.html
魚拓URL:https://archive.ph/9yBiN
念のために文字を残しておきます。
ご遺族の皆様との和解成立について
2022年9月2日
平素、格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
今般、ご遺族の皆様との間で別紙「和解の概要」記載の内容にて和解が成立いたしましたので、ご報告申し上げます。
改めて、お亡くなりになられました従業員の方のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の皆様には心より深くお詫び申し上げます。
ご遺族の皆様からのご理解を賜り、和解は成立いたしましたが、弊社としましては、本件を重く受け止めており、現在進められております外部の専門家による調査結果を踏まえて、二度とこのような事が生じないように再発防止に全力を尽くす所存でございます。
株式会社ハシモトホーム
代表取締役社長 橋本 吉徳
そして、和解の概要はこちらです。
引用:ご遺族の皆様との和解成立について(ハシモトホーム/2022年9月2日)
https://www.hashimotohome.com/info04.html
魚拓URL:https://archive.ph/9yBiN
こちらも文字を残しておきます。
和解の概要
1
お亡くなりになられた従業員の方が入社以来、誠実に業務に従事し、顧客からの篤い信頼を得て優秀な勤務成績を上げ、弊社の発展に多大な貢献をしていただいたことに対して感謝の意を表明いたしました。
2
本件が発生してしまった原因は、恒常的なパワーハラスメントや長時間労働が要因となり、お亡くなりになられた従業員の方の大切な命が失われるという取り返しのつかない事態が生じたものであることを認め、謝罪いたしました。
3
橋本貞夫は、代表取締役会長の地位として、パワーハラスメントや長時間労働の発生を防止する義務を負っていたものの、同義務を怠り、本件が発生してしまったことを真摯に受け止め、ご遺族の皆様に対して深く謝罪をいたしました。
4
橋本吉徳は、代表取締役社長の地位として、パワーハラスメントや長時間労働の発生を防止する義務を負っていたものの、同義務を怠り、本件が発生してしまったことを真摯に受け止め、ご遺族の皆様に対して深く謝罪をいたしました。
5
弊社及び橋本吉徳は、ご遺族の皆様との間の任意交渉段階において、労災調査結果復命書や「症状」の開示を受けるなどしてパワーハラスメントや長時間労働があった事実を認識しながら、当時の弊社代理人弁護士から「「症状」の授与は、新年会に参加する青森支店従業員や業者の間では、(略)悪ふざけや余興の類いのものとして認識されており、取り立てて気にするほどのものでは無かった」、「同氏の自殺という結果を回避することは非常に困難であった」等の弊社の法的責任を否定する記載がされた通知書をご遺族の皆様に対して送付したことで、ご遺族の皆様を深く傷つけたことについて深く謝罪をいたしました。
6
本件について、外部の専門家によって調査を実施し、実態の解明に努めるとともに、関係者・責任者等に対して厳正な処分を実施し、その内容について、ご遺族の皆様方に対してご報告する旨を確約いたしました。
7
弊社は、お亡くなりになられた従業員の方が持ち帰り残業や休日の顧客対応等に恒常的に従事していたことや、労働時間を適切に把握し、管理できていなかったことを認め、弊社の採用する労働時間制が無効であることを前提として、ご遺族の皆様に対する対応を行うことを確約いたしました。また、弊社内の長時間労働問題等について、実態を調査し、関係法令に従った対応を実施し、ご遺族の皆様にご報告いたします。
8
弊社は、本件の和解の趣旨、内容について、所属する従業員に説明し、所属する従業員に対して、労働関係法令を遵守し、長時間労働、ハラスメントその他業務における過重な負荷又は強い心理的負荷を負わせることがないよう、再発防止策を定めその徹底を行うとともに、これらの内容についてご遺族の皆様に書面をもってご報告いたします。
9
令和5年から令和7年の間、毎年2月に弊社の全役員・従業員を対象とする集会を開催し、パワーハラスメント等再発防止策の実施状況等を報告するとともに、その内容を1ヵ月以内にご遺族の皆様に書面をもってご報告いたします。
10
和解成立の日から10日間が経過した日から1年間、本和解骨子の内容を弊社ホームページ冒頭に掲示して周知いたします。
以上
これを読む限り、公式サイトで今後の経過が報告される可能性は低そうですね。
ハシモトホームの対応についてどのように感じる人が多かった?
やっと節目を迎えたハシモトホームに対してのパワハラ自殺訴訟ですが、このハシモトホームの対応に関して、どのような感想を持たれた人が多かったのでしょうか。Yahoo!ニュースのコメントをピックアップします。
<ハシモトホームに対してのコメント>
・族側の和解記者会見から相当日数が経過してからの謝罪文のHP掲載。受け身でスピード感のない対応
・現経営陣が退陣しない限り、会社体質はそのままだろう
・あーあって感じですね
・事件の真実が何も見えないまま和解した印象
・弁護士のパフォーマンスによりアットいう間に終了する形になってしまった
・第三者委員会の忖度なしの発表は期待できなさそう
・このハウスメーカーから「あなたの夢を実現するお手伝いをします」と言われてもね……
・報告は2年でいいかもしれないけど、ハラスメントやコンプラの集会は毎年やりな
・パワハラの発生を防止する義務を怠った? 加担したことを謝罪しないと
・全文読んだんだけどさ、誠意が感じられなかったです。よくこれで和解成立したなぁ
・テレビに出て謝罪会見したほうが良いと思います
・今さら何の調査をするのだろうか。「橋本一族が留任する言い訳を探すための調査」にしか見えません。
・5の顧問弁護士「見解」がかなり闇肝だと思う。
・5に関しては弁護士の言うとおりにしたもん!僕は悪くないもん!って事だろ?
・この会社の過去の言動を見ていると到底、まともな企業になるとは思えない
・真面目に働いていた従業員の方には申し訳ないですが、この会社はもはや存続するに値しない会社だと思います
・謝ったような文章をいくら並べても、死んだ人間は生き返りません
コメント数がかなり少なかったのが気になりますが、やはり報道の数の違いによるものでしょう。記者会見などを開けば、また状況は変わったのでしょうが。。。
これでハシモトホームのパワハラ自殺訴訟は形としてはジ・エンドです。しかし、この問題のおかげでいろいろなことを考えさせられました。また大きな動きが出ましたら、この問題について考えていきます。
・ ・ ・
同時期に三菱電機での新入社員パワハラ自殺も遺族と和解したというニュースが流れました。
その紹介記事で、パワハラに関する分析を簡単にしております。よかったらご覧になってください。
ハシモトホームが再発防止策の策定を宣言! 公式サイトも10月前半に復活
ハシモトホームが2022年9月30日付けで再発防止策の策定に関する基本方針についての公式文書をアップしました。
これです(クリックすると画像が拡大されます)。
引用:弊社における再発防止策の策定に関する基本方針について(ハシモトホーム公式サイト/2022年9月30日)
https://www.hashimotohome.com/information/info05.html
魚拓URL:https://archive.ph/mUljX
念のため文章でも残しておきます。
弊社における再発防止策の策定に関する基本方針について
2022年9月30日
弊社は、今回の事態につきまして、社内の内部統制及びコンプライアンス遵守を徹底し、二度と同様の事態が生じないように再発防止を徹底して参ります。
今後、外部の専門家によってすでに進められております原因究明に関する調査結果の報告と共に再発防止策の提言を受けた後、弊社自身において今回の事案が生じてしまった原因を正しく認識した上で、専門家の指導の下、実効性のある具体的な再発防止策を策定し、コンプライアンス遵守を実現可能とするガバナンス体制の構築を行っていく所存です。
株式会社ハシモトホーム
代表取締役社長 橋本 吉徳
そして、いつの間にか(おそらく10月7日頃)、ハシモトホームが公式サイトを復活オープンさせました。
これです。
https://www.hashimotohome.com/aomori/
https://www.hashimotohome.com/でアクセスすると、https://www.hashimotohome.com/aomori/へと転送されます。
あれだけ大騒ぎしたハシモトホームのパワハラ自殺の話題ですが、もはや話題にもならなくなりました。
私としては定期的にチェックして、「原因究明に関する調査結果の報告」「具体的な再発防止策を策定」「コンプライアンス遵守を実現可能とするガバナンス体制の構築」などをどのようにオープンにしていくかを確認していこうと思います。
従業員が亡くなるという痛ましい問題でしたが、ハシモトホームの調査や対応が広く知られることとなり、同じような犠牲者が一人でも減ればいいですよね。
ハシモトホームが12月13日に経過報告を行うが……
ハシモトホームが2022年12月13日付けで再発防止策の策定作業に関する経過報告を公式文書をアップしました。
これです(クリックすると画像が拡大されます)。
引用:弊社における再発防止策の策定に関する基本方針について(ハシモトホーム公式サイト/2022年12月13日)
https://www.hashimotohome.com/information/info06.html
魚拓URL:https://archive.md/gcph1
念のため文章でも残しておきます。
弊社における再発防止策の策定作業に関する経過報告について
2022年12月13日
平素、格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
令和4年9月30日付けで「弊社における再発防止策の策定に関する基本方針について」でお知らせさせていただきました再発防止策の策定につきまして、外部専門家である弁護士から下記の提言を受け、令和4年11月、弊社内の社員及び外部専門家である弁護士で組成される再発防止策検討委員会を立ち上げましたので、ご報告いたします。
記
① パワハラ指針上の事業主が雇用管理上講ずべき措置(事業主の方針等の明確化及びその周知・啓発等)の実施
② 適正な就業時間管理及び業務量管理等
③ 住宅販売課及び設計工事課の連携の改善、業務区分の明確化
④ 顧客対応に係るフォロー体制の構築
⑤ 支店の運営実態を把握するためのガバナンス体制の強化
⑥ 企業活動をしていく上で、旧体制下における偏った売上至上主義ではなく、コンプライアンス遵守を徹底し、ステークホルダーに対して企業としての社会的責任を果たす企業活動を可能とするガバナンス体制の構築
⑦ 外部の専門家を委員に加えた経営刷新委員会を設置し、経営刷新委員会主導の下、支店運営の諸問題に加え、本社と支店の情報共有・連携等を含め、コンプライアンス遵守を徹底したガバナンス体制の構築
再発防止策検討委員会において、引き続き、弊社内の全従業員のコンプライアンスの意識を高め、また、抜本的かつ具体性を備えた実効的な再発防止策の策定に向けて対応を進めていく所存です。
株式会社ハシモトホーム
代表取締役社長 橋本 吉徳
これを見る限り、非常に生温い印象を受けてしまいます。事件が発覚し、和解が成立してから3ヶ月が過ぎてこれとは……。このレベルならば、和解時にも出せる内容です。
具体的なパワハラの経緯などを可能な範囲で伝え、その原因と対策を出すのは最低限のせいいかと思いますが、どうやら臭いものには蓋といったところでしょうか。
社員をパワハラ自殺に追い込み、あれだけ世間を騒がした問題も世間では完全に風化してしまった印象です。このままハシモトホームも静かに逃げ切る魂胆でしょうか。
せめて私は意識を風化させず、ハシモトホームが2023年にどのような動きをとるのか定期的に見守っていきます。
では!
気になった謝罪文を収集しています。謝るようなことが起こらないにこしたことはありませんが、何かの時のために参考にしてください。
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