つなワタリ@捨て身の「プロ無謀家」(@27watari)です。
気になった謝罪文の実例を収集してアーカイブしている記事です。謝罪するようなことが起きないことに越したことはありませんが、もしご自身や仲間に何かが起きた時に参考にしていただければ。
【目次】本記事の内容
2022年6月に起きた性的暴行の滋賀医大生は第2回公判で謝罪
強制性交罪に問われた滋賀医科大医学部6年の被告の男の第2回公判が9月28日に行われました。
検察側の被告人質問で、被告は「嫌だ」と何度も拒絶されながら性的暴行の様子を撮影したことを認めた。被害者の代理人から被害者が厳罰を望んでいることを聞かされると、「深く傷つけてしまった。本当に申し訳ない」と謝罪した。
引用:集団で性的暴行の滋賀医大生、女子大生に拒否されたこと「記憶にない」…被告人質問(讀賣新聞/2022/09/29 06:57)
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220929-OYT1T50036/
魚拓URL:https://archive.ph/e5STY
さて、この滋賀医科大医学部生が強制性交罪に問われた件について、滋賀医科大医学部は起訴された時点で謝罪文を出しています。
これです(クリックすると画像が拡大されます)。
引用:本学学生の起訴について(滋賀医科大医学部/令和4年6月9日)
https://www.shiga-med.ac.jp/news/others/3352
魚拓URL:https://archive.ph/gy31V
念のため文章を残しておきます。
本学学生の起訴について
令和4年6月9日(木)、強制性交容疑で逮捕されていた本学学生3名が、大津地方検察庁検察官により起訴されました。
被害に遭われた方とそのご家族、関係の皆様には、あらためて深くお詫び申し上げます。また、学生及び保護者、卒業生、本学関係者の皆さまにおかれましても、ご迷惑とご心配をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。
本学は、引き続き、司法手続に全面的に協力する所存です。
また、本日起訴された本学学生3名につきましては、規程に則り、すでに謹慎処分に付し、調査委員会による調査を進めているところであり、今後、裁判の動向を注視しながら、確認できた事実に基づき厳正に対処いたします。
本学は、今回の事件を極めて重く受け止めており、二度とこのような事件が起きないよう、再発防止の徹底に全力を挙げて取り組んで参ります。
令和4年6月9日
国立大学法人滋賀医科大学長 上本伸二
同様の事件である同志社大学の謝罪文(https://27watari.com/apology-letter-example-036#4)と見比べてみてください。
調べてみると、この滋賀医科大医学部6年の被告の男が逮捕されたのは、2022年5月26日です。起訴まで約2週間程度の時間を要しています。この事件についての詳細は割愛します。調べていただくと「具体的な学生の名前」「3人で行った犯行」「犯行の内容」などが出てきます。
さて、ここからが本題です。
同志社大学アメフト部の逮捕4人は黙秘に転じて不起訴狙い?
滋賀医科大医学部生は逮捕後2週間ほどで起訴され、罪を認める方向になっています。
ここで思い出してください。
同じ内容の同志社大学アメフト部の事件です。
私も簡単に経緯を記事にまとめています。
こちらです。
早いもので逮捕から3週間ほどになります。そろそろ勾留期間が終わるタイミングですので、今後の流れが気になっていたところでした。
そのタイミングで下記のようなニュースが流れてきました。
女子大学生に性的暴行を加えたアメフト部員4人は、犯行後に「LINE」のグループトークを消去していました。また4人のうち一部の容疑者は、これまでの調べに対して行為自体は認めつつも「女性と認識の違いがあった」と供述していましたが、現在は黙秘に転じたということです。
引用:同志社大学アメフト部の逮捕4人の一部「女性と認識の違い」供述から“黙秘”に転じる(TBS NEWS DIG/2022年9月28日(水) 19:23)
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/165894?display=1
魚拓URL:https://archive.ph/sAW6N
・ ・ ・
これ、もしかすると不起訴狙いじゃないでしょうか。
ゲスの勘ぐりかもしれませんが、ちょっと気になります。
では、順を追って説明していきます。
検察官は勾留期間内に起訴不起訴の判断を行うのだが……
じつは黒に限りなく近いグレーでも不起訴になることがあります。しかも、最近の傾向として起訴率は下がってきています。起訴を見送るケースは、なんと全体の7割ほどを占めるようになってきています(詳細割愛)。
不起訴処分の理由には「起訴猶予」「嫌疑不十分」「嫌疑なし」の3種類あり、不起訴処分担った場合は無罪となるわけです。
起訴不起訴の判断は検察官が行いますが、それは勾留期間内に答えが出されます。
この勾留期間内というのは、逮捕から3日間が基本の勾留で、その後に10日の延長が最大2回まで追加されます。つまり勾留期間は最大23日となるわけです。
さて、逮捕された同志社大学アメフト部の逮捕4人の勾留期間がまもなく終了となります。
このタイミングで黙秘を続けている状態は、どういうことでしょうか。
まさかの不起訴狙いなのでしょうか?
驚き! 性犯罪は不起訴が多かった!
2017年に性犯罪刑法は110年ぶりに大幅に改正されました。罪名が強姦罪から強制性交等罪に変えられました。具体的には「口腔性交の強要」と「肛門性交の強要」も、いままでの「強姦(膣性交の強要)」と同等に扱われるようになった点が大きな変更点です。強姦罪から強制性交等罪に名称が変わったのも、対象は女性だけではないという意味が込められているわけです。
しかし、性犯罪刑法には問題が多々あります。なによりも「暴行や脅迫がなければ、強制性交等罪は成立しない」という部分です。
へ?
は?
なにそれ?
多くの人はそう思うでしょう。しかし容疑者が「暴行も脅迫もしてない!」と言い張れば……不起訴になってしまうケースが多々あるのです。
とくに被害者が酔っていたような場合は、かなりそのケースになる可能性があるのです。
うそでしょ?
ふざけてるだろ!?
実際にそう思いますよね。しかし現実は違うのです。まさに今回の同志社大学の事件に似た事件についての記事がありますので紹介します。
レイプについては、この2つの罪(強制性交罪・準強制性交罪)のいずれかが適用されるが、検事は、ユミさんの状況では「どちらもあてはまらない」と判断したという。ユミさんには途切れ途切れだが意識があり(心神喪失を証明できない)、泣き叫んで抵抗を示していた(抗拒不能を証明できない)ので、178条の準強制性交罪は適用されない。激しく抵抗できなかった(暴行または脅迫を証明できない)ので、177条の強制性交罪も適用されない。それが、ユミさんが聞いた検事の解釈だった。
引用:「それはレイプではなかった」と言われて。19歳だった女性は検察に絶望した(BuzzFeedNews/2018年9月25日)
https://www.buzzfeed.com/jp/akikokobayashi/rapedehanai
魚拓URL:https://archive.ph/NYk35
もう終わったこと? ここからが肝心なのに……
今回の「性的暴行の同志社アメフト部員 LINEグループトーク消去で“証拠隠滅”図ったか」というYahoo!ニュースへのコメントは非常に少ないです。逮捕当初は大盛りあがりだったのに……。ほとんどは船橋屋の問題に関心が向いているのかもしれません。
それはともかく、コメントを見ても「不起訴になるかも?」という不安感を持っている人が誰もいません。
え?
逆にオレが勘違いして不安がっているの???
そんな風に思いつつこの記事を書いています。
今回の同志社大アメフト部のケースだけではなく、性犯罪では被害者が泣き寝入りするだけの例が山ほどあります。もちろん水面下での高額な慰謝料を提示することでの示談もありますが、それは一部だと思われます。
少なくとも今回のケースがどうなるかしっかりウォッチしていこうと思います。
あわせて性被害当事者をサポートする団体や記事を紹介しておきます。
参考:
・性被害当事者が生きやすい社会の実現を目指す団体「一般社団法人Spring」
http://spring-voice.org/
・恐怖でフリーズ状態・不意打ちは…何が「性犯罪」か、「暴行・脅迫」要件めぐり議論(讀賣新聞/2022/09/22 15:00)
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220922-OYT1T50193/
魚拓URL:https://archive.ph/1DExD
・被害の実態に即した性犯罪施策の課題(2)(立法と調査 2020. 7 )
https://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2020pdf/20200708051.pdf
魚拓URL:https://archive.ph/2nAtY
・山本潤さんに聞く! 議論大詰めの“刑法改正” 【vol.121】(NHK/2021年4月2日)
https://www.nhk.or.jp/gendai/comment/0026/topic001.html
魚拓URL:https://archive.ph/sKQPF
同志社大アメフト部員4人 は「裁判で話します」と黙秘状態
同志社大アメフト部員4人は女子大学生に性的暴行をした罪で9月29日に起訴されました。
検察は4人の認否を明らかにしていませんが、捜査関係者によりますと、これまでの調べに対して「裁判で話します」などとして、いずれも認否について黙秘しているということです。
引用:同志社大アメフト部員4人 女子大学生に性的暴行の罪で起訴(NHK 関西NEWS WEB/09月29日 18時05分)
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20220929/2000066892.html
魚拓URL:https://archive.ph/fsIKO
この起訴を受けて、同志社大の植木朝子学長は30日午前、同大学のホームページで謝罪しました。
こちらが謝罪文です(クリックすると画像が拡大されます)。
引用:本学学生が起訴されたことを受けて(同志社大/’22年9月30日 更新)
https://www.doshisha.ac.jp/news/2022/0930/news-detail-9163.html
魚拓URL:https://archive.ph/fTVCN
念のために文章に残しておきます。
本学学生が起訴されたことを受けて
’22年9月30日 更新
本学の学生4名が、9月8日に性的暴行を加えた疑いで逮捕され、9月29日、準強制性交罪で起訴されました。今後の公判の行方を注視しなければなりませんが、大学として極めて深刻な事態と受け止め、被害を受けられた方に対し、改めて心からお見舞いを申し上げるとともに、社会をお騒がせしていることに対し、深くお詫びいたします。調査の結果と公判の推移を踏まえ、事件を起こした当該学生には厳正に対処してまいります。
本学は、創立以来、建学の精神として「良心教育」を掲げてきました。このたびの事件は、その根幹を厳しく問われる事態と認識しております。今一度、本学の教育を根本から見つめなおし、再発防止のために、大学としてできる限りの取組をしていく所存です。
在学生の皆さんも強い衝撃を受け、つらい思いをしておられることと想像いたします。大学は常に、皆さんの心に寄り添っていきたいと考えておりますので、所属学部・研究科の事務室、学生支援センターなんでも相談、カウンセリングセンターなどの相談窓口をご利用ください。
一方で、この現実を真摯に受け止め、改めて、自らの行動を見つめなおす機会としてくださいますようお願いいたします。犯罪や不正に加担しないのはもちろんのこと、人としての尊厳が損なわれるような事態に対しては、傍観者とならず、抑止に向けてご自身のできる方法で、良心に基づいて行動していただきたいと思います。また、事件の関係者に対する誹謗中傷は厳に慎み、冷静沈着な行動をとられるよう切に希望いたします。
2022年9月30日
同志社大学長 植木朝子
初公判は11月以降となるでしょう。決着がつくまでには時間がかかるかもしれませんね。最終的にどういったことになるのでしょうか。
では!
気になった謝罪文を収集しています。謝るようなことが起こらないにこしたことはありませんが、何かの時のために参考にしてください。
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