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社会問題

【バーベキュー炎上で生徒死亡】消毒用アルコール使用は危険! 火傷を侮るな!

投稿日:2023-06-08 更新日:

【バーベキュー炎上で生徒死亡】消毒用アルコール使用で爆発!理事長が指示?

つなワタリ@捨て身の「プロ無謀家」(@27watariです。

 

2022年5月24日に福岡県柳川市の専門学校が開催したバーベキューで火災が発生し、やけどを負った1人が6月6日に死亡したそうです。この事故は西日本新聞に情報が寄せられ、事故が明らかになりました。

 



 

 

ドラム缶12台、学生約470人が参加の大バーベキュー大会

県警柳川署や市消防本部によると、バーベキューは全学生を対象に開催されたもので、ドラム缶12台が用意され、学生約470人が参加したそうです。

 

火災発生はドラム缶に男性教員がアルコールを追加したことで爆発的に炎上。火が4人に燃え移り、そのうちの重症だった男性(18)1人が亡くなりました。

 

学校はバーベキュー食事会を年4~5回開催。アルコールの使用は今回が初めてだった。関係者によると、食事会は救急搬送後も続けられたという。

古賀郁(ふみ)学園長は西日本新聞の取材に「熱中症や肉の生焼けを防ぐため、短時間でしっかり焼こうとアルコールを使った。命の代償を大きく考えています。申し訳ないでは済まされません」と話した。

 

引用:【独自】専門学校のバーベキュー炎上、生徒死亡 福岡・柳川市、県警が捜査(西日本新聞/2023/6/8 16:28)
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/1095979/
魚拓URL:https://archive.md/dsOVy

 

ちなみに学校は、柳川市三橋町柳河の「ハリウッドワールド美容専門学校」です。

 

こちらです。

 

【バーベキュー炎上で生徒死亡】消毒用アルコール使用で爆発!理事長が指示?
「ハリウッドワールド美容専門学校」
https://www.hbc.ac.jp/

 

 

◯テレビ西日本が生々しいレポートを報道

今回のバーベキュー炎上事故ですが、テレビ西日本が非常に生々しいレポートをアップしています。写真もふんだんに掲載されており、第一歩で「ドラム缶?」と思ったコンロは「バーベキュー用」だったことも明らかになりました。

「一番重傷を負った18歳の男子生徒は『熱い熱い』と最初は叫び、もがいていていたといいます。しかし、男子生徒についた火が青く見えづらかったため、学校関係者は何が起きているかよくわからなかったということです」

やけどをした4人は病院へ運ばれましたが、全員会話ができる状態で、このうち18歳の男子生徒だけが治療を受けるために入院していました。

 

引用:「熱い熱い」と叫び、もがいて…バーベキューの火で18歳男子生徒が死亡 教師がアルコールかけ炎上 福岡(テレビ西日本/06月08日)
https://yotemira.tnc.co.jp/news/articles/NID2023060817968
魚拓URL:https://archive.md/Zuavp

 

マスコミの報道としては、一線を越えたような表現に感じます。こういう報道はアリなのでしょうか。。。

 

 

◯未確認情報ではあるが、理事長がアルコール追加を指示?

まず最初にお断りします。これからお伝えする情報は100%正しいかどうかはわかりません。

 

報道の後に現場の状況に関するツイートがありました。

 

こちらです。

 

 

 

投稿のポイントは、2点あります。それは下記です……。

 

「生徒内では理事長がアルコール追加して!って指示してたって話だったから記事見てどゆこと?ってなってる」
「アルコールも前年でも使用したって先生から聞いた」

 

繰り返しますが、正確な情報かどうかは不明です。この記事を書いている時点では「TNCテレビ西日本 報道部」「日本テレビ報道局取材班」などがリプ欄にて取材依頼をしています。

 

生徒が亡くなるという非常に痛ましい事故です。事実が正確に明らかになることが第一です。

 

少し無責任であることを承知の上で投稿を取り上げました。

 

では、この火に消毒用アルコールを火に加えた爆発炎上事故に関してはどのような声が多かったのでしょうか。

 

 

 

◯消毒用アルコールを火に加えた爆発炎上事故に対する声

1000件以上のコメントが寄せられています。その一部をピックアップしておきます。

 

<消毒用アルコールを火に加えた爆発炎上事故に対する声>

・火気厳禁って書いてある物を何故使おうと思ったのか? 運営側の責任は過失なんかじゃ済まないくらい大きい
・アルコールを着火剤がわりに使うとか考えヤバすぎて怖いんだけど。しかも、救急搬送された後も食事会続けたって他の記事でよんだし、いろいろ足りない人間が主催で怖い
・何も考える事無く物事をする人が増え、危険予知力のないある種退化した人間だらけになっている
・着火剤にもアルコールって書いてあるから、同じだろうと思って継ぎ足したんでしょうかね。そもそもゼリー状の着火剤も、火が点いたら後から継ぎ足すなと注意書きがあります。
理由は一気に気化して下手すれば破裂するから
・日本の人口が一億数千万人いると、こういった考えられないような人間が何人かいる
・コロナ禍で手指消毒用アルコールへの引火危険アナウンス、結構されてた気もするし、そもそもBBQで、消毒用アルコール投入は絶対にやらないよね…なんか、体験の無さを感じる…
・消毒用アルコールですから。沸点は80度以下。火のついた炭にかけたらあっという間に気化して爆発する。美容学校ならヘアスプレーなどに火気厳禁と書いてある理由がわかるはず
・消毒用アルコールを使うとか、どう生きてきたらそんな考えになるのか意味が分からない。バーベキューの経験があるかどうか以前の問題
・信じられないのはその後もBBQは続けられたということ。人が火だるまになったのを見て、その後、よく肉食えたなと思う。謝って済むことではないと校長は言ってるけど、安全管理を怠ったとかだけじゃない、その後の対応も最悪
・学生含め(学生が悪いとは言っていない)大人が何百人といて誰もアルコールを使うことを止めないってのも異常過ぎる
・無知な大人の浅はかな考えで未来ある若者の命が失われてしまった
・「ドラム缶12台に、着火剤や炭のほか、火が付きやすいように手指消毒用アルコールを混ぜていた。」とのこと。学校行事で教員主導でそれをやりますか。BBQにはジェル状の着火剤が使われる事が多いと思いますが、教師が成分は同じだからと判断して混ぜたりかけたりしていたということでしょう。恐ろしい行為
・火傷は中からジワジワ体を壊していく。事故当初は話も出来るし大したことないと思っても、闘病の末に急変して亡くなってしまう方が多い…18歳のこれからという若い方がこんな風に命を落とすなんて本当に悲しい。天ぷら油が炎上したから慌てて水をかけて爆発なんて話も聞くし、火の扱い方を知らない人が多いんじゃないかな
・アルコールは揮発性が高く引火点も低いので、一瞬で飛散・揮発して空気との混合蒸気を形成し、爆発的な火災を起こしたのでしょう
・学校側はマスコミに取り上げられなければ黙っておくつもりだったの?
・いよいよ超温室で育ててきたツケが回ってきたね。危ないからって今まで何も触らせてもらえなかった世代が教師になりそのうち中心になっていく。こんな事わかりそうとか、全部説明しなくても良さそうな事まで理解出来なくなってきている
・火がついていた所にアルコールを加えたら どんなことになるか判らない人がいるとは
・キャンプ動画とかで火起こしにアルコール掛けたりジッポオイルかけたりとか配信してる奴がたまにいるから、そういったのを参考にしたのかもしれんな
・無知どころの話ではないね。なぜ火気厳禁のものを炭にかける?! もはや業務上過失致死で逮捕案件と思います
・もうBBQは免許制にしようぜ。安全性の確認から、後片付けまですべて学習、講習を受けて、筆記試験と実施試験をする
・炭火にアルコールかけるってちょっと常識では考えられない・・・あんな気化しやすい燃料かけたら爆発的に燃え上がるのは普通の大人なら分かるはずだが・・参考までに炭に一番確実に火をつけるには細割した針葉樹の薪で焚火をおこしそれに炭をくべる。これが一番早く低コストで安全
・でに燃えている状態で火に勢いを付けようとアルコールを使用したらしい。もうほとんど使わなくなった手指消毒用アルコールを活用しようとしたのだろうが、まるで子どものような浅知恵だ
・何に数回バーベキュー大会してると書いてあったけど、そもそも専門学校でそんなの多過ぎない?遊びに行ってる訳じゃないんだから、やるとしても年に一回でしょ、こんなの。アルコールを火に投じるとか絶対やらないし、普通のことを普通にできないところが異質に感じる。いろいろ問題抱えてそうな気がする
・事故が起きた後もバーベキュー続行だったとのことで、危機管理の意識がゼロだと感じました
・絶対にやってはいけない行為。アルコールは気化して空気中にある分も燃え上がる。この事故をきっかけに全国で二度とこの様な悲劇が起きないようにして欲しい
・最近は絶対やっちゃダメなことがわからないんですかね。。自宅でもアルコール消毒を火の近くでやる人がいるそうですが、本当にびっくりします
・ありがちなのは火の勢いが足らないからと燃えている所にジェル状着火剤を追加して一気に引火するケース。火が燃え移って容器が破裂し火のついたジェルが四方に飛び散ったりするので大事になることもある
・通常の燃焼温度の焚き火程度に灯油を掛けるのは大丈夫だが、ガソリンや高濃度アルコール等の揮発性が高い燃料は絶対に追加で掛けてはならない
・これは過失というには安易過ぎる原因。失わなくて済むはずの命でしたし、しないで済むはずの火傷でした。大変お気の毒です。美容の学校ならアルコール類をはじめ有機溶剤の性質や扱いに慣れていなければ駄目でしょうに
・なんで、素人判断で、本来の目的以外のことに薬剤を使うのかな。知識がないなら、まずはルールを順守すること
・搬送後もそのまま宴が続いていたって、正気の沙汰じゃない
・火を起こしているそばにアルコールやボンベ系を置かないのは当たり前だと思うんだけど、その当たり前の感覚ってどこで養われるんだろう?義務教育でやるけどそれだけじゃない気がする。この人たちはそういう機会をことごとく逸してきたのかな
・火の中にアルコール? 残念ながら「起きるべくして起きた事故」としか言い様が無い
・身を守るとしたら、BBQの時は化繊の服を着ないこと。冬ならフリースなど。とても危険です。もし引火した場合、体が炎に包まれます
・「だろう」で行動し「かも知れない」ができない。便利さへの知識はあるが怖さを知らない。技術が進歩して何でも便利になった分、反比例して人間は無知になる
・「火気厳禁」のものを火に投入することが絶対にダメだということくらい、常識的にわかるはず。それくらい当たり前のことで、もはや殺人じゃないかとすら思う
・美容専門学校の教諭が消毒用アルコールの特性と扱いを熟知していないとは言語道断です。理美容業は可燃性の高い溶剤を多数使用しているのに。当然ドロップ&ロールも知り得なかった事でしょう
・高校生の時に同じような状況でチューブの着火剤を追加して引火、大爆発した事がある
まさに一面火の海で衣類にも付着したが無事消火出来たのはたまたま水辺でやってたから飛び込んで消火できた
・火のついた炭に消毒用アルコールを霧吹きのようにかけたのだろうか。まさに、爆発的に炎が燃え上がっただろう
・無知にも程がある
・最近の大人という年齢になっても幼少期から「火の怖さ」を実体験していない年代が増えているもんな。昔は火遊びして火傷して叱られて学んで大きな事故が未然に防がれていたんだけど
・『学校は保護者向け文書で「職員の安全ミスで事故を発生させた」と謝罪。』ともあったが、事故後にも平然とバーベキューを続けており、男性教員1人のミスではなく学校組織として問題があるだろう
・札幌かどこかで不動産会社がスプレー缶でガス抜きして爆発した事件の時に感じたような絶望的な無知を感じる。金融の知識を覚えさせようの気運が高まっているが、金融よりも生活に直結した理系知識も教育に重点的に組み込むべきかと
・ここの専門学校に通っていて、学校文化が受け入れられず半年で辞めました。教員が火にアルコールを入れたとの事ですが、そんな事をやりそうな教員は1人どころじゃなく何人も思い当たります
・小学校でアルコールランプが使われなくなってカセットコンロに変わっているらしいけど、こういう基本的な危険を知らない人が今後増えていくのだろうかと思うとちょっと鬱
・非常に残念な事件。こういう時に、しっかりとした知識を持っていることが如何に重要かが示される
・着火剤と消毒用アルコールは別物と思っていたのか?
・1人の人間が亡くなったことを重大にとらえ、消毒用アルコールを使うに至った経緯、誰も(職員はもちろん、学生側からも)その使用に疑問を呈する者はいなかったのか、徹底的的に調査しないと、遺族や怪我した人は到底納得できないでしょう
・過失についてはしっかりと追及するべき
・身近なモノになった分、その危険性や使用方法を分からず使用する輩が一定数いるという事
・炭に火を着ける方法も知らないのか? 新聞紙やダンボールのように直ぐに燃え尽きるものよりも牛乳パックがいいね。後はウチワでひたすら扇ぐ
・引火性液体をダイレクトに火元にかけるとか、ちょっと考えたら分かりそうなものですけどね。危険に対する想像力が低過ぎる。亡くなった若者が気の毒
・ちょっと企画にも無理があったように思えてしまう
・化繊の服着てたんだろうなぁ…自分は子どもの頃、祖父の家に遊びに行ってたのですが、そこはド田舎で冬場は焚火を起こして暖を取るようなところだったので、火を使う時は綿100%の服を着ていくとか知っていましたが、今の人は知らない人もいるんでしょうかね
・使用目的以外には使わないで下さい………それの典型例
・消毒用だろうが、アルコール、エタノール系すべて火気厳禁と書いてある。小さい頃から家族でキャンプに行ってたが、BBQやる時に、アルコールを近くに置いたことない。ビールとかも、両親ともに火の側には置かなかった
・美容専門学校だと、生徒に科学的知識や教養はないと思うが、まさか教員も同じレベルだとは驚いた
・美容師国家試験の消毒法の分野の中で器具のエタノール消毒について、エタノールの取り扱い方など生徒に詳しく教える立場じゃないんですか?
・フランベするのに使う酒精強化ワインでも20%弱のアルコール濃度で鍋から一瞬で炎が湧き上がるのに、手指消毒用アルコールなんて70%以上のアルコール濃度でしかも霧状で吹きかけたら、近くに可燃物があったらすぐに激しく燃えちゃうよ
・常識のなさに驚愕です

 

 

・ ・ ・

 

さすがに厳しい声ばかりが書き込まれています。当然のことではありますが、当然を知らない人も多いというのが現実になってきたようです。

 

続報ということで今回の事故は理事長が率先して行っていたことが明らかになりました。やはりツイッターの投稿が正しかったわけですが、真実をしっかり伝える人が少ないことにも驚かされます。

 

 

では、続報を紹介します。

 

 

60代の男性理事長が自ら消毒用アルコールを使用

テレビ西日本の第一報はエグい表現も気になりました。読んだ時には否定的な感情が出てしまいましたが、リアルに事故を伝えることは大切なのかもしれません。

 

このバーベキューには60代の男性理事長も参加していて、12台のコンロの火を起こす際に自ら消毒用アルコールを使用していたことが、学校への取材で新たに分かりました。学校によると、理事長は消毒用アルコールの危険性を認識した上で、生徒をコンロから離して着火しアルコールを片付けるよう指示したとしています。しかし、アルコールはそのまま放置され、男性教師が火が弱まったコンロに投入したことで事故が起きたということです。

 

引用:アルコールは理事長が先に使用 バーベキューの火で18歳男子生徒が死亡 福岡・柳川市(テレビ西日本/06月09日)
https://yotemira.tnc.co.jp/news/articles/NID2023060917977
魚拓URL:https://archive.md/uMAiE

 

 

 

 

アルコール濃度が95%の場合に青い激しい炎になる

テレビ西日本は福岡市消防局の協力を得て消毒用アルコールの危険実験を行いました。

 

炭で火を起こしたバーベキューコンロ。ここにアルコール度数77度の消毒用アルコールを、まず霧吹きでかけてみるとー。火は少し横に広がりますが、大きく立ち上ることはありません。しかし、ボトルからそのままアルコールを投入するとー「霧吹きでアルコールをかけたときとは比にならないほど大きな炎が燃え上がっています」。火は大きく燃え上がり、実験にあたった消防隊員の背丈ほどの高さまで上りました。

 

引用:実験「火にアルコールを投入」の危険性 一瞬で“背丈ほどの炎” バーベキューで18歳死亡 福岡・柳川市(テレビ西日本/06月09日)
https://yotemira.tnc.co.jp/news/articles/NID2023060917987
魚拓URL:https://archive.md/3tngN

 

 

実験結果から考えると、ボトルからそのままドボドボと投入してしまったのかもしれませんね。そして衣服に着火し、タイミング悪く亡くなった男子生徒が着ていたのは燃えやすい繊維だったのでしょう。

 

 

 

・ ・ ・

 

 

無知すぎること、経験値が少なすぎることは命に関わる事故を引き起こす可能性があるってことですよね。

 

このニュースで初めて消毒用アルコールの扱い方を知った人もいることでしょう。二度とこのような事故が起きないように常識力を見直す必要がありそうです。

 

もちろん自分も知らないことが山ほどあるはずなので、いろいろと対策を考えてみます。

 

この後、「火に対する注意点」をまとめていきます。消毒用アルコールの指示についての話も含め、追記します。

 

 

 

服に火が着いたら『ストップ、ドロップ&ロール』

『ストップ、ドロップ&ロール』という言葉は聞かれたことがあるでしょうか。これはアメリカの子どもたちが子どもの頃から教え込まれている着衣着火への対処法です。

 

 

百聞は一見に如かずです。「千葉市公式チャンネル」が子ども向けに『ストップ、ドロップ&ロール』を教えている映像をご覧になってください。

 

 

『ストップ、ドロップ&ロール』の基本は、洋服に火が燃え移ってしまった時には『絶対に走らない』ことです。走ると風が起こり、火の勢いが大きくなるからです。

 

続いて、「【消防防災】RESCUE HOUSE レスキューハウス」による大人向けの『ストップ、ドロップ&ロール』の注意喚起です。

 

 

合わせて消毒用アルコールの正しい使い方、引火性液体についての情報も紹介しておきますので、下記囲みをご確認ください。

 

参考:
・消毒用アルコールは正しく取扱いましょう!(東京消防庁)
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/topics/nichijou/nichijou/arukouru.html
魚拓URL:https://archive.md/cY64X

・危険物に関する実験動画(東京消防庁)
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/inf/k_week/jikken.html
魚拓URL:https://archive.md/eiJGU

・危険物とは 引火性液体(日本危険物倉庫協会)
https://www.kisokyo.com/dangerous/danger04.html
魚拓URL:https://archive.md/jlNtE

 

 

 

 

火傷した際の応急手当

今回の事故については応急手当について語られていませんが、火傷した際の応急手当は非常に大切です。

 

基本は下記の4点となります。

 

<火傷した際の応急手当 4つのポイント>

・とにかく、冷たい水でしっかり冷やす(15度以下、15分以上)
※近くに水道やシャワーがある場合は、積極的に活用する
※冷やす時間は15〜30分程度が理想。体の一部分の場合、火傷の程度にもよるが1時間程度冷やすと症状がかなり軽くなる(冷やしすぎ要注意・下記参照)

・受診するまでの間、清潔な布で火傷の部位をおおい、その上からも冷やす

・水ぶくれは無理に破かない

・水ぶくれが破けた場合、サランラップなどでおおい、上に清潔な布をかぶせた上から冷やす

 

続いて、冷やす際の注意点です。

 

<火傷で冷やす際の注意点>

・冷すぎに要注意!
※火傷が広範囲に及んでいる場合、季節にもよるが低体温による凍傷の恐れも
※子どもや高齢者の処置には気を配ること

 

<冷やさないと火傷の進行はどうなる?>

火傷した場合、見た目にはわかりませんが皮膚の下で温度は上昇し続けます。専門用語でいうと「熱傷深度は進行する」のです。だから「すぐに冷やすことが大事」とされているわけです。

 

火傷(熱傷)の深度は「表皮のみ・真皮まで・皮下まで」の3種類に分類されますが、見た目には軽症に見えるのが特徴です。とくに低温火傷などは軽く見過ごされやすいので要注意です。

 

 

 

「火」を使ったレジャーの6つの注意点

「政府広報オンライン」では、バーベキューや花火などといった火を使うレジャーに関する注意喚起を行っています。注意ポイントは下記6点です。

 

<「火」を使ったレジャーの6つの注意点>

(1)カセットボンベの誤った使い方での爆発事故

(2)バーベキューの着火剤のつぎ足しは厳禁

(3)浴衣姿での花火遊びに注意

(4)高温の車内にスプレー缶やガスライターを放置厳禁

(5)冷却スプレーや制汗スプレーは火気厳禁

(6)冷感グッズも油断するな

 

詳しくは下記サイトをご覧になってください。

 

参考:
・バーベキューや花火などでは「火」に注意! 夏のレジャー関連製品を正しく使い、安全に楽しみましょう。(政府広報オンライン/2022年6月16日)
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/200708/3.html
魚拓URL:https://archive.md/LJqZi

 

 

 

京都福知山市の花火大会露店爆発事故も同様の事故

今回のバーベキュー炎上事故のような火気厳禁の液体に関する事故は、2013年にも起きています。それは2013年8月15日に行われた「ドッコイセ福知山花火大会」で発生した露店爆発事故です。

 

この事故はベビーカステラを販売する屋台店主が、発電機にガソリンを給油しようとガソリン携行缶の蓋を開けたところ、大量のガソリンが噴出して爆発が起きました。そして花火見物客の59名が重軽傷、3名が全身火傷により死亡という惨事となりました。

 

バーベキュー炎上事故での消毒用アルコールや福知山露店爆発事故でのガソリンなど、火気厳禁の液体の扱い方は慎重にしないと、一瞬で大惨事となる可能性があります。今回のような事故を繰り返さないためにも、火や火に関連した危険物に対する扱い方を確認しておく必要がありますね。

 

参考:
・2013年福知山花火大会露店爆発事故(wiki)
https://ja.wikipedia.org/wiki/2013%E5%B9%B4%E7%A6%8F%E7%9F%A5%E5%B1%B1%E8%8A%B1%E7%81%AB%E5%A4%A7%E4%BC%9A%E9%9C%B2%E5%BA%97%E7%88%86%E7%99%BA%E4%BA%8B%E6%95%85

・花火大会で大爆発の悲劇(ザ!世界仰天ニュース/2019年10月 8日 ON AIR)
https://www.ntv.co.jp/gyoten/backnumber/article/20191008_19.html
魚拓URL:https://archive.md/CI2bz

 

 

 

 

<おまけ01>アルコールの語源

アルコール(alcohol)は、アラビア語の「al-khwl」が語源です。

 

「al-」は定冠詞、「khwl」はアラビア語圏の女性がまぶた・まつ毛に塗る殺菌効果のあるサラサラした黒い粉(アンチモンの粉)のことで、それが中世ラテン語では「alcohol」となりました。

 

この粉末は、鉱石を砕いて取り出されることから、「精」「エキス」などの意味を持つようになり、さらにスイスの錬金術師のパラケルススが「ぶどう酒(蒸留)」のことを「alcohol vini」と呼んだことがきっかけで、「酒精(アルコール)」と転じていきました。

 

 

 

<おまけ02>アルコール・エタノール・エチルアルコールの違い

アルコール、エタノール、エチルアルコールはそれぞれ呼び方は違いますが同じものです。アルコール自体は広義にはアルコール類の総称ではありますが、一般的にはアルコールはエチルアルコールのことです。このエチルアルコールは国際化学命名法の呼び名であり、一般的にはエタノールと呼ばれています。ちなみに日本語では「酒精」と呼ばれています。

 

 

<おまけ03>エチルアルコールとメチルアルコールの違い

「エチルアルコール(エタノール・酒精)」と「メチルアルコール(メタノール・木精)」は名前が非常に似ています。

 

しかし、「メチルアルコール(メタノール・木精)」は、「劇物」です。昔は誤って飲むと目がつぶれると言われたものです。ですので「目散る」アルコールなどと覚える人もいました。

 

ちなみに人が飲んだ場合、致死量は30~100ml以上,失明は10ml以上とされています(個人差あり)。

 

 

 

世の中には危険なものがたくさんあります。取り扱いには注意が必要ですし、最低限の知識を知っておくことが大切ですね。

 

 

 

亡くなった男子生徒の死因は「敗血症性ショック」

この記事に追記する気はありませんでしたが、亡くなった男子生徒の死因が報道されていたので補足しておきます。

 

亡くなった男子生徒の死因は「敗血症性ショック」でした。

 

報道は「文春オンライン」によるものでしたが、記事の内容は理事長叩き一辺倒でした。

ハリビはとにかくイベントの多い学校でした。入学してすぐ遠足で川下りをしたり、柳川駅でハロウィンをやったり、『おにぎえ』という地元の祭りに生徒が参加したり。技術を学びにきたのに、こんなに行事が多いと勉強がおろそかになってしまうと思ったことは何度かあります。バーベキューも、またやるの? と思うほど頻繁にありました。何かと理由をつけて開かれる感じで、振舞われるのは理事長のカレーとおでん。学生より先生たちが楽しんでいる感じがあって、なんか白けた気分になってました

 

引用:「青い炎に包まれた生徒が搬送された後もイベントは続いた」“福岡バーベキュー炎上18歳死亡”問われる学園の“やり過ぎ体質”「理事長のカレーとおでんがいつも出てきて…」(文春オンライン/2023/06/11)
https://bunshun.jp/articles/-/63492?page=3
魚拓URL:https://archive.md/OWwDL

 

イベントが多いことを叩くよりも、「事故後の対応の問題点」や「火傷による死因解説」などを突っ込むのが正しい報道のあり方ではないでしょうか。こういった報道は「他罰主義による正義中毒」を促進させるようで心配です。

 

「他罰主義による正義中毒」は脳を劣化させます。最終的には「感情的かつ直感的な批判で快感を求めるだけの脳」へと至る可能性があります。いわゆる「判断力が乏しい老人脳」といったものとなります。

 

参考:
・「正義中毒」に関連した書籍(アマゾンのページに飛びます)
https://amzn.to/3X7lqxu

 

 

・ ・ ・

 

話が逸れてしまいました。では、火傷の死因について少し掘り下げてみます。

 

 

 

◯火傷(熱傷)による死因は5種類ある

火傷(熱傷)による死因はつぎの5種類です。「熱傷ショック期(適切な輸液がされないときに起きる)」「気道熱傷(火事などで起こりやすい呼吸不全など)」「腎不全(不適切な輸液や薬剤などで起きやすい)」「敗血症(現在の最大の死因。細菌の侵入などによる)」「多臓器不全(最終的に多臓器不全となることが多い)」。

 

ちなみに「輸液」というのは輸血とは異なります。輸血は血液を血管内に注入することですが、「輸液」を液體を血管内に注入することです。

 

今回の場合は「敗血症性ショック」ということで、火傷(熱傷)がかなり重症だったのでしょう。全身に菌が回り、死亡に至ったと考えられます。

 

着ている洋服などの情報は明らかになっていませんが、火傷の範囲を算出するための法則「9の法則」(下記囲み参照)で考えると、70%くらいの火傷だったのかもしれませんね。

 

<火傷の範囲を算出するための法則「9の法則」>

火傷の範囲を算出するための法則「9の法則」
全身を大きく9分割し、割り当てられた数値を足すことで、全身にどれくらいの火傷を負っているかを簡易的に診断する方法です。

 

 

参考:
・火傷(やけど)の種類・症状を解説(ロート製薬公式アカウント)
https://jp.rohto.com/learn-more/bodyguide/scar/symptom/
魚拓URL:https://archive.md/px2OI

・熱傷の予後を左右する因子(帝京大学救命救急センター)
http://www.med.teikyo-u.ac.jp/~dangan/Visitor/Student/Burn/burn113.htm
魚拓URL:https://archive.md/5TISg

・熱傷センター(一般財団法人 太田綜合病院)
https://www.ohta-hp.or.jp/n_nishi/04hos/center/34cen_n.htm
魚拓URL:https://archive.md/qsd1M

・輸液の基礎知識(大塚製薬工場)
https://www.otsukakj.jp/healthcare/iv/knowledge/
魚拓URL:https://archive.md/1Lcg7

 

火傷(熱傷)について調べるほど、シビアなものであることがわかります。亡くなった生徒さんのご冥福をお祈りします。

 

では!

 

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肩書きは「エディトリアル・アーティスト」&捨て身の高熱量「プロ無謀家」。集めて、編んで、外に発信することが生業。文章、映像、写真、イベント、コミュニケーションなどを活用しながら編み、考えていることを掘り下げて伝えていきたいと思っています。また、自分に負荷を与えるのが好きな性質を利用して、「プロ無謀家」として獣道を切り開きたいと思っています。

サイトタイトルの『インテリジェンス・ライフ』は「intelligence for good life」の略。生きた情報(インフォメーションではなくインテリジェンス)を大切にしたいという願望からつけました。

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