【目次】本記事の内容
中国の名医、華佗(かだ)が使った麻酔「麻沸散(まふつさん)」
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薬学・鍼灸に非凡な才能を持つ伝説的な医師、華佗
華佗は麻酔薬を使っての世界で最初の外科手術(開腹手術)を行ったとされています。
使ったのは「麻沸散(まふつさん)」という粉末状の薬。チョウセンアサガオ・アコニット根・シャクナゲ・ジャスミン根を含んでいたとされますが、定かではありません。手術前にブドウ酒とともに投与されたそうです。
三国時代における医者の社会的地位は非常に低かった
『三国志』華佗伝や『後漢書』方術伝には、名医、華佗の行なった治療例が記録されています。肘に毒矢を受けた関羽の治療、頭痛に悩む曹操の相談を受けたエピソードが有名です。
しかし、当時の医者の社会的地位は非常に低かったことを不満に思っていた華佗は、曹操に嘘をつき、曹操の元を離れました。最後はその嘘が発覚して、華佗は獄中死することとなりました。
世界で初めて全身麻酔に成功した日本人医師、華岡青洲
1804年、華岡青洲(はなおか せいしゅう)がチョウセンアサガオやトリカブトなどを主成分とした薬草を使った全身麻酔薬「通仙散(つうせんさん)」を完成させ、乳がん手術を行いました。これが世界初の全身麻酔の記録とされています。
By Hanaoka Seishu [Public domain], via Wikimedia Commons
華岡青洲『竒疾外療図卷 完』
青洲は全身麻酔薬の開発のために人体実験を何度も行いました。実験台となった実母は亡くなり、妻も失明するなどの大きな犠牲があった末での完成だったそうです。
欧米で全身麻酔が行われたのは青洲の手術成功から約40年後。エーテルやクロロホルムが使われました。
華岡青洲の栄養になる名言
青洲は「日本の華佗になるのだ」と、大きな目標を掲げて猛勉強したそうです。
『内外合一(ないがいごういつ) 活物窮理(かつぶつきゅうり)』
これは青洲の医療に対する考え方を示した言葉です。
「内外合一」は専門にこだわらずに幅広い知識を持って治療にあたる心構えを示しています。「活物窮理」は人体をよく観察して患者や病気の本質を究め、理解を深めていく教えです。
嫁姑の確執を描いた有吉佐和子『華岡青洲の妻』
有吉佐和子の小説『華岡青洲の妻』は、青洲の人体実験に身を捧げた妻と母の愛憎を描いた作品。非常に評価が高い有吉作品のひとつです。男子必読!?
小説『華岡青洲の妻』は舞台化、映画化、ドラマ化などがされました。これは市川雷蔵、若尾文子が出演の映画版です。
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