つなワタリ@捨て身の「プロ無謀家」(@27watari)です。オペラ歌手の岡村喬生(おかむらたかお)さんが2021年1月6日に亡くなりました。死因は慢性腎不全です。非常に多才な方で、オペラ歌手としての音楽活動だけではなく幅広く活躍されていました。
【目次】本記事の内容
岡村喬生さんの運命を決定した就職試験の失敗
岡村喬生東京出身ですが、4歳のときに父親の転勤で北海道へ移住しました。道内を転々と移り住みながら高校2年時に上京。開成高校に転入し、早稲田大学経済学部に入学。まったく音楽とは縁のない少年時代だったようです。
大学で声の大きさが注目されてグリークラブに誘われ、バリトン歌手として音楽活動を開始。東京放送合唱団に準団員として迎えられました。よほど素晴らしい声だったのでしょう。
とはいえ本人は声楽家で食べていこうとは思ってはいませんでした。しかし運命とはわからないものです。卒業試験でNHKと朝日新聞と日本航空の入社試験に失敗した岡村さんは、そのまま東京放送合唱団の正団員として就職することとなります。
その後、政府給費留学生としてイタリアで声楽を学び、国際コンクールで優勝し、ヨーロッパで大活躍します。
日本に戻ったのは1979年。50歳目前のことでした。その後、オペラ以外でも執筆、講演会、映画出演などでも活躍されました。
ヨーロッパ的な風格を漂わせたインパクトのある風貌が非常にインパクトありました。
私が務めていた会社で、私の仲間が岡村さんのお皿だったかな?のコレクションを取材しに言えに行かれたことを覚えています。あれ? お皿だったかな? ヤバいです。完全に記憶が風化しています。なので、このときに聞いたエピソードも記憶違いの可能性があるので、記事にするのはヤメにしておきます。
岡村喬生さんからのメッセージ
サイトを検索して、気になった岡村喬生さんのメッセージをいくつか紹介しておきます。
どうやら岡村さんはオペラの敷居を低くすることに人生の後半を費やしたようです。本人の溢れる才能も理由でしょうが、さまざまなマスコミに登場して自分の顔を売ることは、自分の信念を成就させるためだったような気がします。
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トヨタ、ニッサン、ソニー等の方が、「ニッポン」という言葉より知られています。ヨーロッパの舞台で永年歌い続けた僕は、文化大国日本のイメージを目指して、「NPOみんなのオペラ」を創設しました。
我々は他のメジャー団体の半額以下の入場料を設定。小生のナレーションを入れるなどして、予備知識なしで誰にでも楽しめるオペラを創ってます。金のかかるオペラを上質廉価に創るという矛盾は、主旨に賛成してくれた各分野の一流アーテイスト達のご協力と、われわれだけが持つ、金をかけない制作ノウハウで解決してます。
引用:「NPOみんなのオペラ」
http://www.takao-okamura.com/npo/index.htm
・ ・ ・
『プッチーニに挑む』という映画があります。
監督の飯塚俊男さんが岡村喬生さんの男気に惚れて撮った作品です。
実現は簡単な道のりではなかったようですし、プッチーニの孫である80歳を超えるシモネッタ・プッチーニが大きな壁となって立ちはだかったようです。
しかし、友禅作家の千地泰弘(ちじやすひろ)さんの衣装、舞台や映像美術家の川口直次(かわぐちなおじ)さんの美術、日本舞踏家の立花志津彦(たちばなしずひこ)さんによる振付によって実現した“日本の伝統美”にのっとった『蝶々夫人』、“本場”のイタリア人も驚き、新鮮なオペラとして評判となりました。
台本の中の楽譜と台詞は神聖なものなので、これは変えてはいけない。でもト書の部分は変えられます。今まで純和風でやれなかったのは演出家の責任だと思います。
(シモネッタ・プッチーニさんは)この映画のタイトルでもある『プッチーニに挑む』というのが気に入らなかったのか、来年予定の公演は中止となりました。
引用:『プッチーニに挑む』飯塚俊男監督&岡村喬生(たかお)氏インタビュー(シネルフレ)
http://cineref.com/report/2012/11/post-72.html
https://archive.is/2qwLg(アーカイブページ)
『プッチーニに挑む 岡村喬生のオペラ人生』の予告動画もあります。
岡村さんはライフワークとして毎年のように「冬の旅」をピアニストを変えて行っていたことでも知られています。
冒頭で紹介しましたが、本意ではない形で音楽の世界に足を踏み入れた岡村さんは、その当時からこの作品を「なんだかすごいものがある」と心惹かれていたようです。
シモネッタ・プッチーニさんとのエピソードで「あの人は僕よりも頑固だから」と語っていた岡村さんですが、そういう岡村さんもかなり頑固でこだわりが強く、信念を形にしようとする挑戦者だったといういうことがうかがえます。
岡村喬生さん関連の音源やエッセイ本、出演映画作品など(←クリックすると、アマゾンのページに飛びます)は、あらためて紹介します。
ご冥福をお祈りいたします・・・。
では!
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