つなワタリ@捨て身の「プロ無謀家」(@27watari)です。
2024年3月13日、大阪府がはしか患者数が10人になったと発表しました。感染した男性は大阪や京都を移動しており、これから春休み期間に大阪で流行する危険性もあると心配されています。
はしかは非常に感染力が強く、特効薬がない病気です。悪化させると肺炎や脳炎、さらに免疫不全状態の人が重症化する可能性があるとされています。最悪な状況として亜急性硬化性全脳炎(SSPE)などの合併症も懸念されています。
調べてみると東京都内でも患者が発生しています。ちょっと危険な徴候です。
中にはワクチンを打たせるための報道だという声もありますが、はたして……。
【目次】本記事の内容
渡航はしていないが、関西空港で接触して感染
まずは情報をチェックしてもらう方がいいでしょう。
こちらです。
【速報】はしか陽性、UAE機関連で10人目「近鉄・京阪・スタバ」大阪府が行動履歴公表 渡航していない人が陽性確認https://t.co/Xoxfe1xVL6
”男性は航空機に乗っていたわけではなく、その航空機に乗っていてはしか感染がわかった男性と関西空港で接触したことがわかったということです”…— Dr. Tad (@tak53381102) March 13, 2024
すでに「ヤバい!」という声があがっています。
マスコミでも危機感を煽る報道が目立ちます。
はしか感染で1000人に1人が死亡する!?と伝えているマスコミもあります。
「はしかは麻しんとも呼ばれ、麻しんウイルスに感染することで起こります。発症すると38度前後の熱が2~4日間続くほか、全身の倦怠感や、せきや鼻水などの症状も出ます。その後、口の中に白い斑点が出たり、身体のあちこちに赤い発疹が現れたりします」
「怖いのが合併症で、多いのが肺炎や中耳炎です。1000人に1人の割合で脳炎にかかる人もいます。死亡する割合も同じく1000人に1人ほどと意外に多く、甘く見てはいけない病気です」
引用:感染力「最強」のはしか、日本でも大流行? 1000人に1人が死亡 “唯一の予防策”ワクチンの確認方法【#みんなのギモン】(日テレNEWS/2024年3月13日 9:36)
https://news.ntv.co.jp/category/society/08fb4bea68494d2593e8b0b7080fbc86
はしかの怖いところは、感染力が強いところです。
はしか(麻しん)の感染力が非常に強く、免疫がない集団に1人発症者がいた場合、12人~18人に感染すると。インフルエンザは1人~2人の感染ですから、はしかの感染力は圧倒的に強いといえます。
引用:【はしか】感染力は『コロナの3倍、インフルの10倍』年齢とワクチン接種回数の目安を知ろう!症状は『発熱・発疹・コプリック斑』【MBSニュース解説】(毎日放送/2024年3月13日(水) 18:39)
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1052557?display=1
甘く見るのは危険という冷静な意見もあります。
はしかは自然に感染した方がよいとか、ビタミンをとれば治るのでワクチンは必要ないなどとする誤った情報が多く投稿され、13日午後8時の時点であわせて100万回近く閲覧されています。
中には「自然免疫獲得のチャンス」などとして、感染した人が利用した飲食店に行くことを促すような投稿もあり、およそ40万回見られていました。
引用:はしかの症状軽視も… ワクチン予防否定するSNSの誤情報に注意(NHK/2024年3月14日 5時09分)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240314/k10014390201000.html
では、はしかについて公式の説明を確認してみましょう。
◯はしか(麻疹/ましん)ってどんな病気なの?
まずは厚生労働省の説明です。
麻しんウイルスの感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、ヒトからヒトへ感染が伝播し、その感染力は非常に強いと言われています。
免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われています。
引用:麻しんについて(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/measles/index.html
麻しんの発生状況は、国立感染症研究所感染症疫学センターのウェブサイトで確認することができます。最新の発生動向調査から対策ガイドラインなど、細かく紹介されています。
「⿇しん累積報告数の推移」というグラフがあります。
こちらです。
↑クリックして別画面で開くと拡大されます。
https://www.niid.go.jp/niid//images/idsc/disease/measles/2024pdf/meas24-09.pdf
2019年に比べたら全然たいしたことがないという声も出ていますが、コロナが間に入っているだけで、世界的にはしかが復活してきている状況だとうことがわかります。
コロナが落ち着いてきた状況だからこそ、はしかが爆発的に増える可能性はあるでしょう。
感染を防ぐためはどうすればいいのか?
感染を防ぐためはどうすればいいのでしょうか?
現時点で言われているのはワクチンです。
日本プライマリ・ケア連合学会 感染症委員会ワクチンチームによりますと、現在50歳代以上となる1972年(昭和47年)9月30日生まれまでの人は、定期接種が始まっておらず、ワクチンを一度も接種していない可能性があるということです。
それ以降の生まれでも、20代半ば以上となる2000年(平成12年)4月1日生まれまでの人は、定期接種が1回のみだったため、免疫が十分ではない可能性があるということです。
ただ、中山特任教授は、定期接種が始まる前の世代では幼少期に感染していることが多く、ワクチンを接種していなくても抗体が十分あるケースも多いとした上で、感染した記録のない人は抗体の検査をしたり、ワクチンの接種を検討したりしてほしいとしています。
引用:はしか感染者相次ぐ 空気感染も ワクチン接種が必要な世代は…(NHK/2024年3月13日 19時34分)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240312/k10014388191000.html
ワクチンアレルギーの方もいらっしゃるでしょうから、冷静に判断して対応するのがいいでしょう。
マスクでの予防は効果的なのか?
ワクチンはともかく、とりあえず自分ができることで予防しようとした場合、なにが効果的なのでしょうか?
最初にマスクが頭に浮かぶ人も多いでしょうが、残念ながらマスクでの予防効果は期待できません。
麻疹は、接触、飛沫、空気 (飛沫核)のいずれの感染経路でも感染します。麻疹ウイルスの直径は100~250nmであり、飛沫核の状態で空中を浮遊し、それを吸い込むことで感染しますので、マスクでの予防は難しくなります。
引用:麻疹とは(国立感染研究所)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ma/measles/221-infectious-diseases/disease-based/%20ma/measles/549-measles-qa.html
こうなるとお手上げですね。やはり最後の頼みの綱はワクチンなのでしょうか。
海外に行く人は予防接種も少し意識してみて
海外に行く時に予防接種するイメージはありませんでしたが、徐々に状況は変わりつつあります。
厚生労働省検疫所は「海外渡航のためのワクチン(予防接種)」の啓発を行っています。これから海外に行かれる方は、チェックだけでもしておいてください。
<参考>
・海外渡航のためのワクチン(予防接種) 厚生労働省検疫所
https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/useful_vaccination.html
では!