つなワタリ@捨て身の「プロ無謀家」(@27watari)です。シュタイナー教育はご存じでしょうか。オーストリアの哲学者ルドルフ・シュタイナーが提唱した“教育を芸術に高める思想”に基づいた教育方法です。
「人智学(アントロポゾフィー)」に基づいた観点は、自分を見直す手引きになりうます。さらに自己確立(ブランディング)にも役立ちます。
休日の過ごし方は自由ですが、せめて3ヶ月に1回くらいはシュタイナー教育の理論に照らし合わせながら、自分のことや生きる世界のことに想いを巡らしてみてはいかがでしょう。
【目次】本記事の内容
2019年はシュタイナー教育100周年! ドイツ発祥の芸術的“自由教育”
まずはシュタイナー教育について簡単に説明します。
シュタイナー教育とは、自由教育の象徴的存在と考えられています。
創始者はオーストリアの哲学者ルドルフ・シュタイナーです。
この方です。
See page for author [Public domain], via Wikimedia Commons
シュタイナーが教育について関心を持つきっかけは、水頭症の少年の家庭教師を依頼されたことです。
学習活動を受け付けなかった少年に対して手仕事(編み物)をやらせることで、症状が改善されました。その後、その少年は医師になるまでに至りました。その経過から教育は知的学習だけでは成立しないという考えに至りました。
ドイツにシュタイナーの思想に基づいて「自由ヴァルドルフ学校」が作られたのが1919年です。その後、シュタイナー教育実践の場は国内外に広がっていきました。
【シュタイナー教育の真髄】人間力を高める生き方「創造生活」
まず前もって断っておきます。
いまから書くのは、あくまでもシュタイナー教育の自己流解釈です。
それをふまえてお読みください。
・ ・ ・
私的にシュタイナー教育の真髄とは、人間力を高める生き方だと捉えています。
さらに人間力を高めて、創造的な生活を意識して送ることが理想です。
そして、その人間力を高め、創造的な生活を意識することは、ブランディングにつながると考えています。
これだけでは抽象的すぎですね。では、具体的にはどんなことをすればいいのでしょうか。
繰り返しますが、あくまでシュタイナー教育の自己流解釈に基づいていますが、自分なりには下記3つの要素が重要だと考えています。
それは……
「身体・心・思考」の3要素です。
具体的には
「手仕事・好奇心・想像力」の3要素です。
そして基本的なベースとして「集中力」は必須です。
これを見直すことが、自分を見直す手引きになると考えます。
3ヶ月に1回くらい……休日に「手仕事・好奇心・想像力」の3要素を振り返ってみてください。
きっと世界の見え方が変わってくるはずです。
えっ?
いまだピンとこないですか?
ならば……ヒントになるような問いを自分に投げかけてください。
シュタイナー教育の真髄「手仕事・好奇心・想像力」の3要素からの自問自答
自分を向上させるコツは、自問自答です。
自分の中で自分のことを考え深めていくことです。決して他者と比べてはいけません。
シュタイナー教育の真髄は「手仕事・好奇心・想像力」の3要素にあると自己流解釈していますが、何かうまくいってない場合は、必ず3要素のバランスが良くない場合が多いと思います。
それをふまえて自分に問いかけてください。
○創造生活&ブランディングにつながる5つのステップ
私がオススメする5つのステップです。参考にしてください。
<自問自答 オススメ5つのステップ>
(1)手を動かすことをしているか?(できれば日常のPC文字打ち以外で)
→工作、楽器演奏、ぬり絵、片づけなど、趣味的なものでかまわない。一人で指先や身体を使う作業を取り入れる。できれば形になるものが望ましい。
(2)新しい刺激があったか?
→あえて自分の興味のないことに触れる、行ったことのない場所に行く、違う道を歩くなど、まったく違う刺激をを取り入れる。
(3)自分の目的と新しい刺激をつなげるイメージ思考をする
→単純に知識を得るだけではなく、(2)で起きたことなどをふまえ、自分の感情や浮かび上がったことを整理したり、自分の本来の目的(仕事など)との関連性などを探っていく。
(4)創造やブランディングという具体的結果につなげるために思考する
→「お金を稼ぐ」「人気を集める」などといった狙った目的に合わせて、思考を高めていく。
(5)新しい仮説と目標を立て、実践する
→思考は実践によって成立するもの。考えたままだと意味がないので、かならず仮説と実践に挑戦してみる。
これで休日が充実して満足すること間違いなしです。
ぜひシュタイナー教育のエッセンスで人生を見直し、マンネリになりがちな人生に一石を投じましょう。
さて、自己流解釈を書き連ねましたが、参考としてシュタイナー教育のポイントを紹介しておきます。
シュタイナー教育は英知に富んでいる! 「人智学」に基づいた教育の真髄
(1)ベースとなっているのは「人智学」
シュタイナー教育は「人智学(じんちがく)」という哲学が基本となっています。
アントロポゾフィーと呼ばれる考え方です。
アントロポゾフィーはシュタイナーによる造語です。ギリシャ語で人間を意味するanthroposと、叡智を意味するsophiaを合わせて「アントロポゾフィー」と名付けました。
世界は「目に見えるもの」と「目に見えないもの」が影響し合って成立している、という考え方です。
「目に見えないもの」に関して宇宙や精神が登場するために、オカルトチックに捉えられる側面があります。
(2)成長発達「7年周期」説
成長は7年周期で変化・成長するという考え方です。
シュタイナーは63歳で成長の頂点を迎えると考えました。それぞれの成長状況はつぎのとおりです。
0 〜 7歳:身体の形成
7 〜14歳:心の形成
14〜21歳:思考の形成
21〜28歳:自我の形成
28〜35歳:客観性の形成
35〜42歳:大局的意識の形成
42〜49歳:諦観・本質の形成
49〜56歳:自分の役割の形成
56〜62歳:死と向き合う意識の形成
あくまでも理想例としての「7年周期」です。また記した形成内容は、かなり簡略化しています。
「7」というのは、ひとつの括りとして考える人は少なくありません。人工知能研究者の黒川伊保子さんの『なぜ、人は7年で飽きるのか』『「ぐずぐず脳」をきっぱり治す! 人生を変える7日間プログラム』が有名です。
(3)人間には五感どころか「12の感覚」がある
シュタイナーは五感(視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚)に加え、「熱感覚」「運動感覚」「平衡感覚」「生命感覚」「言語感覚」「思考感覚」「自我感覚」を加え、全部で12の感覚があると唱えました。
さらに12の感覚を『意志(触覚・生命感覚・運動感覚・平衡感覚)』『感情(嗅覚・味覚・視覚・熱感覚)』『思考(聴覚・言語感覚・思考感覚・自我感覚)』という3つの分類にグループ分けしています。
一例としてシュタイナーが正しいという前提で考えると、自閉症的な人には「触覚」を育てる教育が必要だということになります。
この12の感覚を掘り下げると分厚い本レベルになってしまいますので割愛します。
(4)「四つの気質」を把握することの大切さ
シュタイナーは、人間には自我が強い「胆汁質」、気が変わりやすい「多血質」、おっとりモードの「粘液質」、暗く傷つきやすい「憂鬱質」の気質があり、バランス良く備わっていることが理想だと考えました。
シュタイナーに関して興味を持たれたら、『いかにして超感覚的世界の認識を獲得するか (ちくま学芸文庫)』あたりから足を踏み入れるのが良さそうです。
心に響く! シュタイナーの珠玉な名言たち
シュタイナーの名言を集めてみました。
「最高の感情は、精力的な思考作業で獲得される」
「どこまでやりとげるかは(結果は)問題ではありません。真剣に探し求めることが大切です」
「物事の良い面を見るようにして、人を裁く判断は下さないようにする」
「学ぶ者は、空の容器になることが必要だ」
「臆病な態度は、何の役にも立たない」
「瞑想からは、人生に向き合う力が湧き出してくる」
「欠点や弱点を克服する道は、正しく認識すること」
「人は未来を未来のままでいさせるために、己の前に恐怖を置く」
「教育は科学ではなく、芸術です(スチュアート・ミルの引用?)」
「宇宙を認識したければ、汝自身を見よ。人間を認識したければ、宇宙を見よ」
「自然の中にはさまざまな力が働いていますが、それらの力は一方では有益な働きをし、他方では有害な働きをします。それらの働きを正しく洞察できたとき初めて、今何が起こっているのかが分かります」
「本当にものごとを知っている人は、きわめて謙虚である」
「瞑想と集中の訓練を毎日15分行えば、超感覚的能力が獲得できるようになる」
「物事はすべて理性的思考、科学的思考で探求していくこと」
「分業が進むほど、自分のためにではなく社会のために働くこととなる」
「いかなる瞬間にも自分自身に従える人間だけが自由なのである」
「いかなる理念も理想たりえぬ限りは魂の力を殺す。しかし、いかなる理念も理想たりうる限りは、すべてあなたの中に生命力を生み出す」
「道徳的なお題目は、どこからくるものであっても、けっして人間をよくしない」
「教師は子供の環境である」
「私たちは、手で考え、足で思うような境地に至るまで努カを続けてゆかねばならない」
「全身全霊を込めて、手に入れたものを、最後に、全て捨て去れなければならない」
言葉を読む限り、非常に理知的で諦観が備わっていたことがわかります。
では!
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