つなワタリ@捨て身の「プロ無謀家」(@27watari)です。気になった謝罪文の実例を収集してアーカイブしておきます。謝罪することが起きないことに越したことはありませんが、何かが起きた時に参考にしていただければ。
【目次】本記事の内容
「note」ユーザーのIPアドレスが漏えいに関する謝罪文実例
今回は「note」ユーザーのIPアドレスが漏えいに関する謝罪文の記録です。メールでの報告文面、サイトでの謝罪記事など、全部で3種類を紹介します。
謝罪文の実例紹介(メールによる報告)
◯謝罪の内容・タイトル
IPアドレスが他者からも確認できてしまう不具合について
◯謝罪した人・組織など
note運営事務局 < noreply @ note. mu >
◯発表日時
2020年8月15日1:47
◯謝罪文の内容
まずは画像から紹介します。これはnote運営事務局から私宛に送られてきたものです。
公式サイトで一通りの謝罪と問題解決を済ました後に送られてきたものです。
これです。
note運営事務局からの「IPアドレスが他者からも確認できてしまう不具合(要するに、IPアドレス漏えい)」報告メール
念のために文章にも残しておきます。
2020年8月15日1:47
note運営事務局 < noreply @ note. mu >
IPアドレスが他者からも確認できてしまう不具合について
(note ロゴ)
note運営事務局です。
本日、noteサービスにおいて、
記事投稿者のIPアドレスが記事のソースコードから確認できてしまう不具合が発見されました。
みなさまの大切な情報をお預かりしているにも関わらず、IPアドレスが閲覧できる状態だったこと、みなさまに大きな不安や疑念を感じさせてしまったことについて、深くお詫び申しあげます。
現在は、該当部分を修正し、問題なくご利用いただける状態です。
なお、一般的なIPアドレスから、個人情報が特定されることはありません。
詳細については、note株式会社から出している以下のお知らせをご確認ください。
https :// note.jp/n/naf3775e93a58
本件に関しての調査や今後の対応についての新しい情報は、随時note株式会社のページでお知らせいたします。
●note株式会社
https :// note.jp/
あらためて、ご迷惑をおかけしたことをお詫び申しあげるとともに、今後の再発防止に努めてまいります。
note運営事務局
つづいて公式サイトでの謝罪文を紹介します。これがトラブル発覚後の第一報となります。
謝罪文の実例紹介(公式サイトによる報告 第一報)
◯謝罪の内容・タイトル
【お詫び】IPアドレスが他者からも確認できてしまう不具合について
◯謝罪した人・組織など
note株式会社
◯発表日時
2020/08/14 13:10
◯謝罪文の内容
まずは画像から紹介します。これはnote公式サイトでの第一報です。
これです(一部)。
【お詫び】IPアドレスが他者からも確認できてしまう不具合について
https://note.jp/n/n3e6451c9b147
念のために文章にも残しておきます。
【お詫び】IPアドレスが他者からも確認できてしまう不具合について
note株式会社
2020/08/14 13:10
noteサービスにおいて、記事投稿者のIPアドレスが記事詳細ページのソースコードから確認できてしまう不具合が存在していました。
なお、一般的なIPアドレスから、個人情報を特定することはできません。
現在は、該当部分を修正し問題なくご利用いただける状態です。ご迷惑をおかけして、大変申し訳ありませんでした。
今回の不具合により、名誉毀損などの被害をこうむったクリエイターに対しては、ご本人と連携して法的措置を含めてnote社がサポートいたします。
以下、発生内容と今後の対策についてご報告します。
IPアドレスとは?
インターネットでの通信先の情報です。一般的にはIPアドレスは地域や建物、組織で同一の値が共有されます。このため特定個人の行動を確定する情報ではありません。詳しくは下記をご覧ください。h ttps://japan.norton.com/ip-address-8394
発生内容
note利用者が直近でログインしたIPアドレスが、記事詳細ページのソースコードから確認可能な状態でした。
なお、
・IPアドレスで特定個人の住所など個人情報を入手することはできません
・IPアドレスを利用して他のサイトにアクセスした履歴が本人だと断定することはできません。
対象者
noteアカウントを保持し、2記事以上投稿したことのあるnoteユーザー
対応の経緯
8月14日(金)
10:40 対象不具合を検知
10:58 応急処置としてnote全体へのアクセスを遮断
11:56 修正対応が完了し復旧
修正内容
IPアドレスが外部から閲覧できないよう修正しました。
また、再発防止策等については現在検討中のため、確定次第追記いたします。
本件に関して、ご不明点がありましたら、以下のお問い合わせフォームから詳細をお送りください。
h ttps://help.note.com/hc/ja/requests/new
あらためて、ご迷惑をおかけしたことをお詫び申しあげるとともに、今後の再発防止に努めてまいります。
本件に関するメディア問い合わせ窓口:pr @ note. jp
続いて、8月14日の夜(22:33)に経緯と再発防止策について追加報告がなされました。
それがこちらです。
謝罪文の実例紹介(公式サイトによる報告 続報)
◯謝罪の内容・タイトル
【再発防止策】IPアドレスが外部から確認できた事態について
◯謝罪した人・組織など
note株式会社
◯発表日時
2020/08/14 22:21
◯謝罪文の内容
まずは画像から紹介します。これはnote公式サイトでの続報です。
これです(一部)。
【再発防止策】IPアドレスが外部から確認できた事態について
https://note.jp/n/naf3775e93a58
念のために文章にも残しておきます。
【再発防止策】IPアドレスが外部から確認できた事態について
note株式会社
2020/08/14 22:21
8月14日(金)にお知らせしました、noteサービスにおいて記事投稿者のIPアドレスが記事詳細ページのソースコードから確認できてしまっていた不具合について、経緯および今後の再発防止策をご報告いたします。
改めて、みなさまの大切な情報をお預かりしているサービスにも関わらず、IPアドレスが閲覧できる状態だったこと、そして、みなさまに大きな不安や疑念を感じさせてしまったことについて、深くお詫び申し上げます。
原因及び再発防止策について
原因
投稿者のIPアドレスを意図せず露出してしまうコードが残っていました
対策
・全ソースコードに対して、IPアドレス及びそれ以外のセンシティブな情報が露出するような同様の欠陥がないことを調査し、さらに対応するデータベースからIPアドレスのデータを削除しました
・CEO・CTO直轄の特別対策チームを結成して、直接の対策と構造的な課題や開発体制までを含めた徹底的な見直しを行います
・ソースコードのレビューおよびテストに今回の不具合や関連するセキュリティに対する観点を追加します
・データの持ち方やセンシティブな情報にアクセスするプロセスを見直します
・外部の複数の専門企業に依頼し、noteの脆弱性を発見・対策できるよう第三者の目線からの脆弱性診断をおこなってまいります
また、みなさまからいただいている疑問点について、現在判明している範囲でご報告します。
Q. 発覚経緯は?
お客様から8月14日(金)6:14にお問い合わせを頂き、調査を進めたことで同日10:32に発覚しました。その後、10:58から応急処置としてnote全体へのアクセスを遮断しています。11:56に修正対応が完了し、復旧しました。
Q. 対象者は?
noteアカウントを保持し、2記事以上投稿したことのあるnoteユーザーのみなさま全員です。
Q. IPアドレスとは何ですか?
インターネットでの通信先の情報です。一般的にはIPアドレスは地域や建物、組織で同一の値が共有されます。
Q. IPアドレスから個人が特定されるのではないか?
一般的に、IPアドレスからは以下のような情報を把握できることがあります。
・利用しているインターネット接続事業者名
・発信者の大まかな地域
利用者本人が特定される、といった指摘も見受けられますが、一般的なIPアドレス単体から、利用者の住所氏名やメールアドレス等を割り出すことはできません。回線種別によっては、会社名や建物名等が判明する可能性は存在しますが、それ以上の個人まではIPアドレス単体から紐づくことはありません。
またIPアドレスは、適宜変更されます。たとえば街の飲食店やネットカフェなど同時に多数のユーザーで共用されたり、他のユーザーに再利用される場合があります。
そのため、回線種別や接続時刻等にも依存しますが、IPアドレスの一致をもって、投稿者が同一人物であると断定できるものではありません。
ですが、多くのクリエイターのみなさまに、こうした不安や疑念をお与えする事態を招きましたことは重ねてお詫び申し上げます。
その上で、以下の点について、弊社が指摘する立場にないことは重々承知しておりますが、他のサービス上で露出しているIPアドレスとの一致をもって投稿者を断定するような書き込み等の行為は、名誉毀損にあたる場合もあり、さまざまな不利益が生じるおそれもございます。どうかお控えください。
詳しくは下記をご覧ください。
h ttps://japan.norton.com/ip-address-8394
クリエイターのみなさまへ
今回はたいへんなご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした。
日頃、noteで色々なコンテンツを発信いただいているみなさまに、noteに投稿したことによって住所などの情報がわかってしまうのではないかと不安を抱かせてしまったことを深くお詫びいたします。
IPアドレスとは何かについて、くわしいご説明を上の項目で記載いたしましたので、よろしければご確認ください。
今回の不具合により、名誉毀損などの被害にあわれたクリエイターに対しては、ご本人と連携して法的措置を含めてnote社がサポートいたします。
本件に関して、ご不明点がありましたら、こちらのお問い合わせフォームから詳細をお送りください。
改めて、ご迷惑をおかけしたことをお詫び申しあげるとともに、今後の再発防止に努めてまいります。
本件に関するメディア問い合わせ窓口:pr @ note. jp
漏えいトラブルから派生した「IPアドレス」本人疑惑トラブル
漏えいトラブルは仕方ないと思います。そこを突っ込む気はありません。
しかし、今回は「IPアドレス漏えい」に付随したトラブル?が発生しています。それに関する情報を紹介しておきます。
◯そもそもIPアドレスって、同一人物と断定できない?
note社がノートン(旧シマンテック社、現在はノートンライフロックに社名変更)のIPアドレス解説記事を何度もリンクしているのかが不思議ですね。なぜなんでしょう。
それはともかく、note社は、IPアドレスは「同一人物であると断定できるものではありません」と警笛を鳴らしています。
それは正しい部分と、
そうでない部分があります。
◯IPアドレスとは? 接続環境によってはほとんど変わらない
IPアドレスは、世界でたった一つしか存在しません。ネット上の住所です。
しかし!
IPアドレスは、「動的(変動)IPアドレス」と「固定IPアドレス」という2つ種類に分かれてます。
ほとんどの場合は、「動的(変動)IPアドレス」となりますが、自宅などでつないでいる場合、実際には頻繁に変わることはありません。
これは……正式な名称はありませんが、
「半固定IPアドレス」という感じです。
たとえばGoogleアナリティクスなどをやっている場合、自分のIPアドレスからのアクセスを除外することができます。少なくとも私の場合は全然自分のIPアドレス変わりません。
つまり「半固定IPアドレス」というわけです。
結果として、例えば、一人暮らしのネットユーザー場合は、長期間同じIPアドレスを利用する可能性もあるわけですし、個人を特定しやすくなります(一般的に簡単にはプロバイダは情報開示はしないという側面もあります)。
スマホの場合は、屋外で接続する場合は、接続するたびに毎回IPアドレスが変わります。自宅でのWi-Fi接続の場合は、IPアドレスはアクセス度には変わりません。
IPアドレスの説明をざっくりしましたが、note社の「IPアドレスは同一人物であると断定できるものではありません」という説明は正しい側面もありますが、ツッコミどころもあるコメントです。非常に説明不足です。ツメが甘かったと言わざるを得なない感じです(とはいえ、これを丁寧に説明していると話がかなり脱線してしまうので仕方ないともいえます)。
◯IPアドレス漏えいによる脅迫は無視しよう!
今回のIPアドレス漏えいでは、Vtuberの楠栞桜さん、指原莉乃さん、ウーマンラッシュアワー・村本大輔さんなどの掲示板への書き込みが話題になっています。
その真偽はともかく、note社には今回のIPアドレス漏えいによって巻き起こった憶測や誹謗中傷に対して、盛大に協力するアピールをしていって欲しいところです。
・ ・ ・
まぁ、芸能人ならば問題ないですが、一般人が変な脅迫に巻き込まれないことを祈るだけです。
もしも「IPアドレスがわかったから、あなたのことは全部わかった!」なんて脅迫めいた連絡が来ても、耳を貸さないでください。
実際、IPアドレスが判明しても発信者情報(氏名や住所などの個人情報)は簡単に知ることはできません。
・ ・ ・
もしもあなたが発信者情報(氏名や住所などの個人情報)を出していて発信しているならば、ちょっとソワソワしちゃうかもしれませんね。
そういう人はネットの接続機器を外して接続し直して、シラを切れば大丈夫です(笑)。
つまらないオチの記事でした。
とにかく情報漏えいとかはあってはならないことでしょうが、どうしたって起こります。
今後のnote社の活躍に期待します。
では!
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