つなワタリ@捨て身の「プロ無謀家」(@27watari)です。
昔から食の安全について活発な意見のやり取りがあります。今回はブームとなった高級食パンの安全性について警笛を鳴らす『食品の裏側』著者でもある安部 司さんのメッセージと一般の方々の反応を紹介します。
高級食パンの安全性について気になっている人……意味不明の店名も手伝ってか、大きな話題となっている高級食パン。最近は人気も下り坂になってきているとはいえ、まだまだ支持している人も多いようです。
じつは以前から気になっていたのですが、高級食パンのサイトでは細かい内容物が紹介されていないケースは多いような気がしてます。今回は高級食パンの見えにくい味の秘密にも迫った記事の抜粋となります。
【目次】本記事の内容
平気で「食パン」を買う人が知らない超残念な真実 (東洋経済オンライン)
まず「しっとり」ではなく、「じっとり」している。驚くほど「甘い」。なぜなのか考えたことがありますか?
引用:「平気で「食パン」を買う人が知らない超残念な真実」(東洋経済オンライン/2022.03.17)
https://toyokeizai.net/articles/-/538862
『食品の裏側』著者であり、一般社団法人 加工食品診断士協会 代表理事の安部 司氏の記事は問題提起から始まります。
詳細は記事を熟読していただければいいのですが、問題提起の答えなど、高級食パンに関連した気になるポイントをいくつか箇条書きにしておきます。
<高級食パンの問題点〜はたして安心安全な食品なのか?>
・「植物油脂」「バター」「マーガリン」「食用油」「ショートニング」など、パンによって種類は違うが、「油分(脂質)」が大量に入っている場合が非常に多い。
・マーガリンは「水」と「植物油」を乳化剤で乳化させたもの。細かい種類があり、高級食パンでは水分の多いものが使われている傾向が。そうすると水分が飛ばない焼き上がりとなる。
・「甘さ」の理由は、「砂糖」「ハチミツ」「ブドウ糖果糖液糖」などの糖分。
・高級食パンは「糖質オフ」にはなっていない(表示されていない)。
・高級食パンは「糖質オフ」「カロリーオフ」に完全に逆行している。
要するに「隠れ油分」「隠れ糖分」に気をつけるように注意喚起する内容でした、
この記事に対して、どういった声が多かったと思いますか?
「Yahoo! JAPANニュース」で見かけた声を紹介します。
<平気で「食パン」を買う人が知らない超残念な真実について〜ネットの声>
・確かに取りすぎは良くないです。それは(高級食パンに限らず)全ての成分に言える事です。年齢や人により、必要な栄養は事なります。その人にあった取り方がよろしいのでは?と感じます。
・どこまで気にするかという話ですよね。同じ食事をしても病気になる人ならない人がいるし、気にしすぎてストレスになる人もいる。自分に合うやり方を見つければいいと思います。
・添加物、トランス脂肪酸、果糖ブドウ糖液糖、人工甘味料…個人で気にする分には大いに結構だと思います。こういうのってエビデンスではなく気持ちの問題ですから。ですが、塩分だけは絶対に気にしてください。これには歴然としたエビデンスがあります。記事でも和食が塩分過多になりがちという不都合な事実に触れられてませんね。
・書かれていないけどパンにはかなり塩分も含まれていて、砂糖が多くなるとおそらく比例して塩分も増えていると思う。イギリスでは塩分の2割くらいをパンから摂取しているという結果を基に、メーカーすべてをまきこんで、一斉に数年かけてごく少量ずつ塩分を減らす取り組みをして、成人病患者が年1万人減ったという実績がある。
・糖質というのは純粋なものほど血糖値を上げやすいという事が判明しました。つまり、油分やタンパク質などは糖とは違う不純なもので、血糖値上昇を抑える効果があるのです。だから白米や上白糖が最悪のもので、その中でも炊き立ての米が最も悪い。これがチャーハンになれば少しだけマシになる。油分がコーティングされ、米以外の物が混じるからだ。ジャガイモならふかし芋は危険だが、ポテチはかなりマシになる。油で硬く揚げられたポテチは、意外なほど血糖値が上がらない。血糖値の観点から見れば油分というのは上昇を抑えてくれる効果もある。血糖値的には、油ギトギトラーメンの方が、かけうどんよりマシ。無論、血糖値以外の観点もあるのであくまでこれは糖尿病の話です。
・こういう健康志向の記事に、すぐ過剰だというコメントつきますけど、情報として必要だと思いますよ。体に悪いことはしないことに越したことはない。
・結局生きるのに必要なエネルギーは糖質か脂質です。摂りすぎと言うのは量の問題であって食パンの問題ではないと思います。色々な物を摂取して、出来る範囲で手作りして、リスクを分散するのが現実的ではないでしょうか。
・自分自身がその得た情報をどう判断するかだと思います。全部真に受けて排除するのも、分かってるけど食べるのも、個人の自由。こういうのを見るたびに、自分と違う人を攻撃するのではなくて、排除するのも接種するのも個人の責任で自由っていうのを受け入れてほしいと思ってしまう。
・嗜欲って知っていますか?ガンジーが食べることによる欲求を同じ仲間で共有していた事ですね。食事に快楽や幸福的欲求を持ち込まない考えですね。活動するために維持できる栄養を取り入れるために食べるという感じかな。それでも長生きはできる。
・若い時はまだ「食の積み重ね」が浅くて、何を食べた時に体が喜んだかの経験の蓄積が浅く、口が欲しがるものを選びがちですが、年齢とともに経験が積み重ねられ、体が喜ぶものを食べた時にしみじみ美味しいと思うようになりました。体と脳と口がしっかりと繋がった感じです。
・いろいろ気にして長く生きても意味ないと思ってます。
・ホームベーカリーを使ってる身としては、確かに市販のパンって色々余計な物が入っているなあと感じる。小麦粉と酵母かイースト、水と砂糖に少しの塩。これで十分以上に美味しいパンが食べられる。
・中学校でコーラ1缶にどれだけの砂糖が入ってるか授業を受けたはず。このパンも同じこと。
・食べたいものを食べるのがいい、長生きだけが全てじゃない、という意見よく聞きますけど、それって本当に死ぬか生きるかの立場を経験したことがない人の意見だと思います。
・若い時はいいですが年老いてくると抵抗力が弱くなり、アレルギー症状がでて、蕁麻疹や
湿疹が出やすくなります、原因の主たるものは食品です。痛めた臓器はまず治らないものです、年老いてからつらい思いをしないように、若いうちから、食生活には注意しましょう。
・どの道、じきに食パンだろうがパン全体が簡単に食べられる値段じゃなくなりそうですか別に気にしなくて今のうちに食べとけばいいんじゃないですかね。
・市販のパンはカビないけど手づくりパンはカビた!添加物怖い!という話が出回ったけど、そもそもスタートから別物で。工場の清潔なところで作られたパンはカビが袋に入っていないので「開封するまで」カビにくい。手づくりパンは作った主がカビがうようよいる部屋でベタベタと「綺麗だと思い込んでるけど汚い手」で触ってカビつけた状態からカウントするので、そりゃすぐカビるよね、って。
・食品衛生条認められた防腐剤よりカビのほうが発がん性が遥かに高かったりしますのでカビるパンより防腐剤入りのほうがましかもしれません。
・昔、18年ほどベーカリーに勤務していました。柔らかなパンを作るには、砂糖と油脂の量を増やせば柔らかくなります。よってフランスパンが固いのは殆ど塩のみだからです。その油ですがバターの風味がしないなら、マーガリン、ショートニング、ラードなどが入っています。砂糖の量を増やせば色付きが早く、普通の食パンと同じ時間を掛けると焦げてしまいます。また短いと窯出し後にへたってしまいますので、窯の温度を低めにして長時間焼く必要があります。世の中の食品で美味しいと言われる物は、大概にして塩分、糖分が多く食べ過ぎると身体には良くありません。
・パン対クロワッサンでは見なしの油脂含有率比が1:4.64になります。ある意味恐ろしい食べ物ですね。あれは緯度の高い、寒冷な北欧の地の食べ物だということが理解できます。クロワッサンは好きなんだけどね。
・高級食パンと言う名の菓子パンって事ですよね。しかも材料はそこまで特別でもなくただ大量に油と砂糖をいれ、普通の食パンの何倍にもするぼったくり価格…。
・日本の糖尿病患者数は、予備軍を含め6人に1人が糖尿病と言われる時代。持病がある人は要注意ですね。少なくとも糖質、脂質の表示はお願いしたいものです。
・どうしても読み手はショッキングな方向に行くんだよね。糖質・脂質、それ自体が問題ではなく「量」の問題と書いてあるけど、いつの間にか、「存在」そのものが問題になるという。
・人間の体って不思議でさ、年代によって食べたい物が変わるんだよ。食品添加物にそんなに目くじらたてなくても、身体が必要としてるものを毎日楽しく食べてた方が毎日幸せだけどなぁ…。
・生活習慣病のかたは、大半は食生活よりは運動をしないほうが問題じゃないかなぁと思います。
・自分は健康食にも気を付けているし、パンもグルテンを意識していてそうは食べません。
そんな自分でもこういう記事は「うっさいなぁ」と思ってしまいます…。いいじゃん…別に。
・専門家の知識を教えていただくのはありがたいです。その情報を、各自が心と身体の両方が健康になるよう調整しながら、うまく取り入れていけば良いと思います。
・人間は基本、その時に食べたいものを食べる方が実は一番その人の身体にとって良いという話を聞いた事があります。身体が欲しているものを無意識のうちにキャッチして、その食べ物を選んでいるのだとか。それがたとえ添加物だらけの身体に悪いものであっても、その人の身体にとってはその時に必要な要素なのだそうです。
要するに自己判断で。。。ということに落ち着くような印象を受けました。
食の安心安全とは? 敏感になりすぎ? まずはたっぷり味わおう!
食の安心安全については、「敏感になりすぎは良くない」の割合が多く感じられました。これは日本人の食に対する心は蝕まれた証拠でしょうか? それとも清濁併せ呑むという姿勢は、人間としての進化なのでしょうか?
答えはわかりません。そもそも長生きの理由が食なのか、医療の発達なのかすらわかっていない状況ですから。
間違いなく言えることは、日本はなんだかんだいっても価値観が多様化しており、選択肢も多いってことなんでしょうね。
体質の差もあるでしょうが、食と運動は切り離すことができないとも感じられます。
食べることに偏ったものではなく、全方位的に健康な生活を送っていると、食の思考も研ぎ澄まされていくのかもしれません。
食べながらゆっくり噛んで、ゆっくり味わい、食の持つポテンシャルを五感で感じる努力をすると、もしかすると意識も変わってくるかもしれません。
とくに食感(触覚)と味覚は食べ方によってかなり変化してきます。
美味しいと感じているものが、もしかすると口に合わなくなってくる可能性もあります。
まずは味わうことを見直すことから始めてみてはいかがでしょうか。
・ ・ ・
さて、食に限らず、先人の提供してくれる情報を知っておくことの大切さは言うまでもありません。
もし現時点で何かしらの体調不良で困っている人は、食の情報を入手することから始めるといいでしょう。
そんなわけで最後に安部 司さんの著作を何冊かご紹介しておきます。
大ベストセラー! 安部 司さんの『食品の裏側―みんな大好きな食品添加物』
安部 司さんの大ベストセラー『食品の裏側―みんな大好きな食品添加物』をはじめ、何冊かを紹介します。
◯『食品の裏側―みんな大好きな食品添加物』
『食品の裏側―みんな大好きな食品添加物』
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クズ肉と白い粉で作られたミートボールやコーヒーフレッシュの中身などを暴露した一冊。「食品の裏側」を食品添加物の元トップセールスマンが明した日本で初めての本。社会にさまざまな話題を投げかけることとなった。
◯『食品の裏側2 実態編: やっぱり大好き食品添加物』
『食品の裏側2 実態編: やっぱり大好き食品添加物』
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60万部のベストセラーとなった『食品の裏側』の第二弾。コンビニ弁当など日常的に大量消費されている食品を題材にした一冊。特別付録として、食品のラベル表示から添加物の中身を確認できるように「索引機能付きの用語集」を掲載。
◯『家族と自分を守る「安心な食品」の選び方』
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食生活での塩分、糖分、油分の摂り過ぎが、生活習慣病を引き起こす。添加物を使った加工食品を日常的に食べ続けていると、それらを過剰摂取することになりがち。トランス脂肪酸、遺伝子組み換え食品・ゲノム編集食品、農薬などの解説と健康に長生きする食品の見分け方・選び方を伝授。
◯『世界一美味しい「プロの手抜き和食」安部ごはん』
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以上、ここまで!