【遠藤ミチロウ、安らかに】時代に爪痕を残すために必要な3つの要素

つなワタリ＠捨て身の「プロ無謀家」（@27watari）です。遠藤ミチロウさんが亡くなりました。令和に時代が変わってすぐの発表でしたね。訃報を知ってブログに記事をアップしましたが、あらためて遠藤ミチロウさんについて書き残しておきます。

 

遠藤ミチロウさんが死去。4月25日に都内の病院にて

ザ・スターリンの遠藤ミチロウさんが亡くなっていたそうです。膵臓癌を患い闘病生活を送っていました。68歳でした。

 

 

令和元年になったばかりの2019年5月1日、深夜0時30分に公式ツイッターで明らかにされました。

【遠藤ミチロウオフィスより】

遠藤ミチロウは、昨年より膵臓癌を患い闘病を続けてまいりましたが、2019年4月25日に都内の病院にて永眠いたしました。

葬儀は本人の意向により近親者のみで執り行いました。後日、音楽葬を行う予定です。

生前のご厚誼を深謝し、謹んでご報告申し上げます。

— エンドウ ミチロウ (@michiro60) 2019年4月30日

 

あらためて遠藤ミチロウさんについては書きますが、突然の訃報に驚きです。。。

間違いなく、あの時代、もっとも熱い話題を投げかけた人でした。

 

・　・　・

 

ここまでが訃報を知った時の記事です。

この後、さまざまな悲しみの声があがりました。

 

 

ツイッターで見つけた遠藤ミチロウさん訃報関連ツイート

検索すると、遠藤ミチロウさん訃報関連ツイートはかなり大量に出てきます。その中で目についたものをいくつか埋めておきます。

遠藤ミチロウさんが亡くなった。
70年代に対バンした時は噂通り楽屋には物凄い物が用意されていてライブ中それを客席に投げ入れたりしていた。
ずっと怖い人だと思っていたら腰の低いとても優しい人だった。最後に会ったのはエンケンさんの入院先の病院のロビーでだった。叫ぶ詩人の死、とても残念だ。 pic.twitter.com/OrWq4uMq7a

— Kyoji Yamamoto（山本恭司） (@KyojiTWJ) 2019年4月30日

 

 

遠藤ミチロウ 明石家さんま
この2ショット、Tシャツ含めて凄いな pic.twitter.com/dTX6S3xOxv

— nAo12xu †13th Moon† (@nAo12xu) 2019年4月30日

 

 

BUCK-TICK、京都KBSホールで昨年中止になった『No.0 -Guernican Moon-』の振替公演、最終日。アンコールに今井が遠藤ミチロウのTシャツで登場。メンバー紹介でスターリンの「ワルシャワの幻想」を弾き、櫻井が「メシ喰わせろ！」と叫ぶシーンに胸が詰まる。福岡で対バンしたのは何年前だったか。 pic.twitter.com/RoxpstfTiw

— 音楽と人 (@ongaku_to_hito) 2019年5月2日

 

 

本日5月3日（金）福島民報の文化面。
論説委員の遠藤ミチロウ追悼。 pic.twitter.com/kuX1vVm4c2

— 0ti1ki8 (@0ti1ki8) 2019年5月2日

 

 

遠藤ミチロウがいなければ上田剛士は無かった。そうハッキリと言える。自分にとってミチロウさんはそういう存在。ミチロウさんに巡り会えて僕の人生は全く別のものに変わったんだ。
ミチロウさん、本当にありがとうございました。(Takeshi)

— AA= / 上田剛士 Official (@_aaequal) 2019年5月1日

 

 

闘病されていた遠藤ミチロウさんが他界されました。

GAMA ROCK FES 2017では、中村達也さんとともにTOUCH-MEで出演していただきました。
塩竈に来ていただき、本当にありがとうございました。

優しくて、こんな楽しそうな笑顔を見ると、悲しく寂しくなりますね。
心よりお悔やみ申し上げます。 pic.twitter.com/qOMjEopdNs

— GAMA ROCK FES (@GAMAROCKFES) 2019年4月30日

 

 

自分はこの当時の日本のパンクを凄い聴いたわけではないのですが、パンク天国４の遠藤ミチロウさんのインタビュー、この文章でとても楽な気持ちになりました。
遠藤ミチロウさん、ありがとうございます。 pic.twitter.com/dd3ti8hG0w

— MIMI LUPINUS (@LupinusMimi) 2019年4月30日

 

 

昭和から平成の世を生涯現役で叫び続けたミチロウさん。衝撃とともに俺がTHE STALINと出会ったのが四半世紀ほど前。直接お会いできたのはこの1回だけになってしまいましたが、この日は俺の宝物です。吐き気がするほどロマンチックなパンクロックマイスター 遠藤ミチロウ。仰げば尊し。byダイスケはん pic.twitter.com/o45EjYvQfg

— マキシマム ザ ホルモン (@MTH_OFFICIAL) 2019年5月1日

 

 

遠藤ミチロウさんと佐藤B作さんの、高校の先輩・後輩対談。 pic.twitter.com/9XUAknxzk8

— ZERO_ (@zero_spectre) 2019年4月30日

 

 

運動266日目#freeletics 105回目
令和初トレ

悲しいニュースが。
高校生の頃好きだった
スターリンの遠藤ミチロウ氏の訃報。
ご冥福をお祈りします。

丸尾先生が描いた遠藤ミチロウさん↓ pic.twitter.com/JqlzBuO3fJ

— 古屋兎丸 (@usamarus2001) 2019年5月1日

 

 

スターリンは８０年代にライブを３度撮影してる。
追悼・遠藤ミチロウ

最初は８２年５月８日・日比谷野音　内田裕也プレゼンツ【五烈】のイベントで、他にアナーキー、ARBなどが出演してた。
投げられなかった豚の頭。 pic.twitter.com/PL6KnxCRZ4

— 安部英知 (@hdtmabe) 2019年5月1日

 

 

これ、キリがないですね。

ここでストップにしておきます。

失礼な言い方になってしまいますが、想像していた以上に遠藤ミチロウさんを悲しむ声は大きかったです。

時間のある方はツイッター検索で「遠藤ミチロウ　　until:2019-05-3_11:44:00」をチェックしてみてください。「until:2019-05-3_11:44:00」部分は私が適当に入れただけですので、日時の数字は適当に変えてください。とにかくツイートが溢れて収集つかなくなります。

 

 

全国に名を轟かせた「ザ・スターリン」のパフォーマンス

「ザ・スターリン」が活動をスタートさせたのは1980年。「wikipedia」に少し書かれていますが、過激なパフォーマスで名を轟かせていました（実際はwikiで書かれている以上に激しいパフォーマスが平常運転だったはずです。少なくとも私が聞いたのはも〜〜〜〜〜〜っとエグかったです）。

 

当時、私は東北に住んでいました。

 

最新情報を入手する手段はラジオや雑誌でしたが、この時には音楽マニアたちから「東京にスターリンっていう、すごいバンドが現れて、×××なパフォーマスをしている」なんて噂話が届きました。

 

口コミってやつです。

 

これってホントにスゴイことだと思います。

 

当時、いかに「ザ・スターリン」が突き抜けた存在だったのがわかります。

 

また、噂話は誇張されるケースもありますので、過剰に幻想を膨らませていった人が全国にかなりいたと思います。

 

その後、「ザ・スターリン」は一般誌にも登場したり、インディーズにもかかわらず全国ツアーを敢行するなど、前例のない獣道を切り開いていきました。

 

誤解を恐れずに言わせてもらうとすれば、「時代に爪痕を残すとは事件になること」だと言い切れます。

 

「ザ・スターリン」は存在自体が、活動自体が事件でした。

 

本格的メジャーデビューは1982年。時代に刺激を与えていた「ザ・スターリン」の片鱗は石井聰亙監督の『爆裂都市　バースト・シティ』で見ることができます。

 

 

「ザ・スターリン」のことが、当時の若者文化？が気になる方は『爆裂都市 BURST CITY 』のDVDで時代の空気感を味わってみてください画像をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします）。

 

 

現在、「ザ・スターリン」に匹敵するバンドはあるか？

ちなみに現在のインディーズシーンでは、「ザ・スターリン」に匹敵するパフォーマー、バンドはいません。あくまで私が知る限りですが……。

 

例えば・・・生魚を客席に投げたり、食べ物をブチまけるアーティストさんはいます。エログロ系のミュージックパフォーマンスをするグループ（劇団）もあります。

 

しかし、「ザ・スターリン」とは段違いです。

 

当時の超過激な記録映像がないのが残念ですが、少しだけDVDで味わうことができます。

 

調べていると、「ザ・スターリン」にひけを取らないパフォーマンスで知られた「非常階段」のライブが発売されているのを見つけました。

ぜひ極悪なアンダーグラウンドの空気感を堪能してください。

 

 

 

「誠実な人、遠藤ミチロウ」。その横顔を感じることができる記事

遠藤ミチロウさんの人柄は穏やかで知的で知られています。

私はお会いしたことがないでわかりません。

しかし、遠藤さんを知る人は口を揃えて「ミチロウさんは温かい人」と話します。

その人柄を感じることができる記事を紹介します。

 

ひとつはファンの方の記事です。

誠実な人、遠藤ミチロウライブレポート「別館4階のBOXから」
http://gakkan.blog64.fc2.com/blog-entry-1359.html

何にも思わずにここまで来たけれど、このまま許されるはずはないから「別館4階のBOXから」
http://gakkan.blog64.fc2.com/blog-entry-1606.html

 

 

もう一つは、「Real Sound」によるインタビューです。

デビュー当時から重要ポイントを俯瞰したようなインタビューです。読み応えがあります。

冒頭でBOWWOWの山本恭司さんのツイートを紹介していますが、「BOWWOW、いい人たちだった（笑）」なんて言葉も出てきます。

 

遠藤ミチロウが語る、THE STALINとブラックユーモア「自分がパンクっていうふうには考えてない」https://realsound.jp/2017/12/post-143852.html

※「Real Sound」は音楽や映画などの総合カルチャーサイトです。

 

 

非常に知的で、歌詞世界の評価が高かった遠藤ミチロウさん

遠藤ミチロウさんの言葉に「変態っていうのは知的なんだっていう認識があった」というのがります。

 

“変態云々”を探求する気はありませんが、歌詞の質の高さは思想家の吉本隆明さんをはじめ、多方面から高評価されていました。

 

吉本ばななさんもツイートしています。

ミチロウさん、ずっとうちの父の友だちでいてくれてありがとう。今頃ふたりが久しぶりに出会っていますように。安らかに✨✨　ば

— 吉本ばなな (@y_banana) 2019年5月1日

 

 

 

 

 

ドキュメント『お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました』

遠藤ミチロウさんが還暦を迎えた2011年、ザ・スターリン復活ライブを決行。そのさなかに起こった東日本大震災。そして故郷の地で音楽プロジェクトを開催。

遠藤ミチロウというミュージシャンを知ることができるロード・ドキュメンタリーは話題になりました。

それがドキュメント『お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました』です。

 

 

 

 

遠藤ミチロウさんのソフビが販売されている！

調べてみると「遠藤ミチロウさんのソフビ」が出てきました。

 

なんと2種類あります（画像をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします）。

これです。

 

まずは「過激ライブ」バージョンです。

 

つづいて「革ジャン」バージョンです。

 

サイズは約27cmです。よくできています。

 

東京都北区にある「デペイズマン」という会社が製造・販売しています。

この会社は「日本パンク・ハードコアソフビ」のシリーズを企画されています。遠藤ミチロウさんフィギュアは第1弾だったようです。なんとニッチな企画！

ちなみに会社名の「デペイズマン」とはシュールレアリスムの手法のことです。意外な組み合わせを行って驚かす手法のことです。

マニアに支持されてこのシリーズが続くことを影ながら祈っております。

 

 

 

 

なぜ遠藤ミチロウさんはこれだけ支持されたのか？

 

遠藤ミチロウさんが多くの人に支持され、時代に爪痕を残した理由を考えてみました。

 

まず、なんといっても存在感です。

 

かなり多くの人が遠藤ミチロウ（ザ・スターリン）という存在に刺激を受けました。

私も同様です。

 

前半にも書きましたが、遠藤ミチロウさんの存在自体が「事件」でした。

 

事件とは、大衆を驚かすことです。

驚きとはアートであり、羨望であり、憧れです。

 

社会に対する強烈なアピールが存在感をもたらしたのはいうまでもありません。

 

しかし、事件は一過性のものに過ぎません。それだけで多く人に支持されることはありません。

 

・　・　・

 

あとは……やはり人柄でしょうか。

そして亡くなるまで走り続けた（創造し続けた）ことが大きいでしょう。

 

時代に爪痕を残すための条件とは・・・。

 

「事件性」

「人柄」

「継続性」

 

この3つが揃って成立するのかもしれません。

 

多くの人に愛された遠藤ミチロウさん、安らかに！

 

 

 

では！

 

 

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