【キン肉マン／週プレWEB 最新 第320話】0.9秒の瞬殺超人レオパルドンの大奮闘の功罪

キン肉マン第320話　“ つなワタリ流 ” ネタバレ

『0.9秒の瞬殺超人レオパルドンの大奮闘の功罪』

 

 

 

Twitterトレンド1位！

 

前回の第319話で、ネット界に大きな波紋を投げかけたレオパルドン。漫画史に残る神回によるインパクトは、とてつもなく大きなものでした。

結果として、ネタバレ記事も大きく方向転換せざるおえない状況になりました。

レオパルドンは「キン肉マン」の未来を語るときに欠かせないワードとして永遠に語り継がれていくことでしょう。

……そして、私は今回から「ネタバレ超人」として、登場している超人の誰かに憑依して最前列で超人たちの闘いを伝えていきます。

 

今回憑依する超人は……キン肉マンビッグボディ！　強力超人の胸の内を白日の下に晒してしまいます！

 

 

・　・　・

 

 

調和の神に対して、鉄砲玉のつもりでオレ（ビッグボディ）は飛び込んでいきました。しかし、死に場所のつもりでやってきた場所で、かつての仲間たちとの再会が待っているとは思いもよりませんでした。

 

 

「グオゴゴゴーーーーーッ！」

 

 

レオパルドンの重厚なボディから発せられる機械音を聞くのは、30年ぶりです。

 

なんと勇ましい音！　秦始皇帝陵及び兵馬俑坑の内部に豪快な重戦車のエンジンが響き渡りました。アイツ（レオパルドン）は戦車王国ドイツが誇る世界最強と謳われた「レオパルト」と合体した超人です。

では、なぜレオパルトが最強と呼ばれているのかご存知でしょうか？　それは特殊装甲に秘密があります。レオパルト（2A6）の装甲は、特殊なセラミックをチタンなどで強力に圧縮して軽くで強度抜群に仕上げられているからでした。その結果、戦車でありながらも機動力や防御力が抜群のオールラウンダーの戦車としてレオパルトは変貌したわけです。

 

そのレオパルトと合体した超人が弱いわけがありません。

 

とはいえ……オレは後悔しました。

 

「次鋒レオパルドンいきます！」の雄叫びとともに勇ましく猛突進する後ろ姿は……誰しもがマンモスマンに0.9秒という。。。1秒にも満たずに秒殺されてしまった「瞬殺超人」の記憶が頭をよぎったことでしょう。

 

もちろんオレも同じでした。仲間のキャノン・ボーラー、ゴーレムマン、ペンチマンの3人があまりにもあっけなく、赤子の手をひねるように倒されてしまいましたから……。いかに私の見込んでいたレオパルドンといえども……同じ結末になるに違いありません。しかし、アイツの情熱にほだされた私は……つい叫んでしまいました。

 

「つぎ、次鋒でろ！」

 

ドドドドドッ！　オレの指示で、前のめりになってアイツが突進していきます。覆面により表情は一切見えませんが、かつての体たらくを挽回すべくランペイジマンを睨みつけていることは間違いないでしょう。

 

しかし、受けて立つ「超神」ランペイジマンは余裕でした。

 

そして、マンモスマンのノーズフェンシングを彷彿させるパニッシュメントエングレーバーを発動させました。

 

 

「あぶないレオパルドン！」

 

 

思わずオレは叫びました。またもや瞬殺なのか……誰もが目を覆おうとした瞬間、奇跡が起こりました。アイツはヒラリと軽やかに舞い、敵の攻撃をかわし、その余勢をかった形でランペイジマンの側頭部へのジャンピングハイキックを見舞います！

 

 

ドガァ！　ガク……ダウ〜〜〜〜ン！

 

 

さっきまでは「テトテト」と人を馬鹿にしたような声を出していたランペイジマンが苦悶の声を上げてしまいます。

まさに世界最強の戦車と謳われ、機敏な動きで敵を圧倒した「レオパルト」と合体した超人の本領発揮です。「もう二度と瞬殺超人とは言わせない！」と叫びながらの激しくも素早い攻撃にオレも驚きを隠せず、「お前！」と目を見開いて叫ぶだけでした。

 

「男子三日会わざれば刮目してみよ」とボソリと呟くアイツ。まさにしてやったりだったことでしょう。
※この言葉は『三国志演義』に出てくる呉の武将、呂蒙（りょもう）の故事に基づいています。まさに闘いの場所に相応しい言葉をチョイスするゆでたまご氏のにも拍手です。

 

アイツは見かけによらずインテリで本を読むのが好きでした、身体能力が高いにも関わらず、平和的な思想を持つ優しいヤツでした。それがアイツの弱点でもありましたが、今回はまったく違います。敵の攻撃を先読みし、俊敏に対応する姿は、まさに戦車超人の本領発揮です。

 

久しぶりの実戦で手応えのあるムーブを披露してくれたアイツでしたが、相手は一筋縄ではいかない「超神」です。気持ち的に安堵している暇もなく、ランペイジマンのクロスチョップを許してしまいます。

 

初動の完璧さの余韻にアイツも浸っていたんでしょう。こればかりはアイツを責めるわけにはいきません。

 

パニッシュメントエングレーバーをかわした超人とは思えない鈍重な動きに追い打ちをかけるようにフライングボディーアタックを仕掛けるランペイジマンは、まさに仮面貴族マスカラスの空中殺法を彷彿させます。

 

「お前は十分頑張ったよ！」と想定外に善戦しているアイツに対して、私は労いの気持ちになりつつありました。しかし、それは間違いでした。

「レオパルドンは本当は強いんだ！」と語っていたゆでたまご嶋田さんの言葉が、よもや証明される日がやってくるとは思いもよりませんでした。

 

スチャ！　ここで左手の飛び道具が炸裂します！　「レオパルドン　パンツァー　ショット」の3連発がランペイジマンの胸に食い込みます。

 

ポーズを決めたレオパルドンの左手の銃口からは硝煙が立ち上っています。「テトテトテト」と弱々しい声を上げながら、なんと「超神」が二度目のダウンです。この展開は他の神々たちにとっても驚きだったようで、思わず「ほほっ！」という声を漏らします。

 

今度こそ勝ち名乗りができるとふんでいたのか、アイツはポーズを決めたままリングで仁王立ちしていました。

 

「フン、弱小超人ごときが！　その程度で喜ばれても困るのだ」。やはりランペイジマンは「超神」です。パンツァー・ショットを3発も食らっていながら、何事もなかったように余裕でブリッジで起き上がってきます。

ランペイジマンの表情も見えないのでわかりませんが、その言葉は強がりでないことは伝わってきます。なんといっても。アイツの放った銃弾は間違いなく直撃したはずだったにも関わらず、かすり傷すら負わせてはいません。

 

 

「グ……」

 

 

かつてない強大な敵を前にしたレオパルドン、ここまでかっ！

 

 

闘いがスタートしてここまで8ページ。すでに同志の3人（キャノン・ボーラー、ゴーレムマン、ペンチマン）たちに割かれたページを軽くオーバーしています。次のコマではランペイジマンの新技で一気に倒され、オレが歯ぎしりする展開になるかと思いました。。。がっ！

 

「グガハハハ…！」

 

何を思ったのか、いきなりアイツが笑い出しました。

 

「まだ……リングの上に立っている！」と屈辱を自らの手で晴らしたレオパルドンが大きく胸を張ります！　なんという展開！　「キン肉マン」自体は、人間の生き様を超人に託して描いている漫画ですが、まさに「3コマ、0.9秒、瞬殺最弱超人」の汚名を、しかも30年ぶりに完全に払拭した展開になるとはっ！　オレはアイツの勇姿に涙し、ゆでたまご氏に対して感謝の気持でいっぱいになりました。

 

そしてすぐさま「強さを証明するっ！」と雄叫びをあげ、ジャイアント馬場の32文ロケット砲を彷彿させる重戦車ドロップキックを放ちます。

 

しかし……

 

ドワッ！　ガシ！　グイ！

 

……あっけない。あまりにもあっけない形でランペイジマンが重戦車ドロップキックをキャッチ。その勢いでシーソーホイップ！　激しく頭部を痛打したレオパルドンは流血しながらそのままダウンです。

 

……今度こそここで終わったな。。。次のページでランペイジマンのトドメの一撃で轟沈と思いきや、まだアイツの熱い夏は終わりませんでしたっ！！！

この引っ張り方は、もはや尋常ではありません。

 

ここで、オレは

激！　激！　激！

 

「本来の力を出せ！」

 

はげしく激を飛ばしました！

 

かつて「チームの要となれ」と託したアイツが、オレからの期待の声を受けて蘇生しました。

 

2度、3度と蘇生するとは、まさにレオパルドンは「本当に強い！」です。逞しいです。ネットで復活連載スタート後の「キン肉マン」では、かつてさほど強くなかった超人たちが活躍するシーンが数多く出てきます。けっして強くない超人すらも最高に輝かせるスタイルは、まさにアントニオ猪木の「風車の理論」ですっ！

 

「これが、強力の戦闘なり！」

 

胸を張り、拳を握りしめ、腕を広げて叫ぶアイツは、再び「レオパルドン　パンツァー　ショット」を放とうとします。

 

じつはアイツの左腕は銃弾を発射するだけではありません。ハイカロリーの火炎放射も可能です。最初の時点で銃弾は効かないと実証されていたのに……どうやら久しぶりの実戦ということもあり、判断能力が鈍っていたようです。

 

案の定、ランペイジマンに先を読まれ、アームロックからの銃口の捻じ曲げを食らう羽目になってしまいました。さらに軽々とコーナーポストに投げつけられるアイツ……オレもここでジ・エンドだと観念しました。しかし、それは見くびりもいいところです。チームメイトを心から信用できないなんて、オレはリーダー失格です。その情けない自分の意識に、アイツは喝を入れてくれました。

 

コーナーポストに激突するかと思いきや、アイツは捻じ曲げられた左腕で石柱を破壊して「ターンバックルクーゲル」を発動させます。そうです！　「ターンバックルクーゲル」こそが戦車超人レオパルドンの真骨頂です！

アイツの必殺技はその場にあるモノを一旦吸収し、融合させて砲弾を作り上げるものです。融合させるものによって威力や効果は変化しますが、だからこそ相手によっては驚異となります。それが……

 

「地獄の砲弾」ですっ！

 

ドオオン！

ドォガァン！

 

主砲（キャノン）から放たれた強烈な一発が命中しました！

 

戦車超人レオパルドンと「超神」ランペイジマンの闘いは、まさかの20ページに渡る激戦となり、まだ続いています。気がつくと、オレはすっかり強力チームのリーダーというポジションを忘れ、リングサイドで血を滾らせていました。

 

これは読者も同じ想いのことでしょう。しかし、第319話のようにTwitterトレンド1位といったネットを揺るがす反響はありませんでした。

 

もちろんスクショ問題も含めて仕方がありませんが、このレオパルドンの奇跡的な活躍が、アニメ化を睨んで盛り上げる「キン肉マン」の勢いに水を差してしまったような気がして心配でなりません。

以上、 “ つなワタリ流 ” ネタバレ超人による第320話の展開紹介はここまでです。今回はビッグボディに憑依しての物語でした。

 

このスタイル、次回はあるのか？？？？

 

【キン肉マン第321話】『仇はオレがとる!!の巻』

煽り文句は、「レオパルドン必殺技炸裂！」

 

・「地獄の砲弾」を放つレオパルドン。まともに食らったランペイジマンは……。
・「よしっ！」と気色ばむビッグボディ、ビッグボディの方を見てうなずくレオパルドン。
・もうもうと煙が立ち込める中で「X字」の光が浮かび上がる！
・「な、なんだっ！」とビッグボディ。
・レオパルドンがランペイジマンの方に目をやるやいなや、「パニッシュメントエングレイバー」が炸裂する！　ドガッ！　ウグッ！
・「レオパルドン！」と叫ぶビッグボディ！
・「下等超人め。手こずらせやがって」と煙が晴れてランペイジマン登場。
・生き絶え絶えのレオパルドンの元に急行して抱きかかえるビッグボディ。
————-ここまでで3P（3／20）

 

・＜ここで場面転換＞

 

・「戦いが始まったようだ。場所は中国だ」とザ・マン。
・「あいつが危ない！」とビッグボディを頭に浮かべるスグル。
・「よし、行くぞっ！　邪悪の神よ、力を貸せ！」とソルジャーが天を見上げると、そこに邪悪の神が登場。
・「オレを中国に連れて行け！　すぐにだ！　何人連れていけるのか？」とソルジャー。
・「二人までだ」と邪悪神。
・スグルやブロッケンがいきり立って同行しようとする。そこでソルジャーがジャスティスに目配せ。
・「とぉー！」と飛び立つソルジャー。続こうとするスグルやブロを蹴り倒し、ジャスティスが飛んでいく！
・「悪いが調和の神をジャッジするのは、私の役目だ」とジャスティス。
————-ここまでで6P（9／20）

 

・＜ここで場面転換＞

 

・レオパルドンとビッグボディの別れ間際の会話。それなりに長め。
・「ふん、なにをやっている！」と鼻で笑うランペイジマン。
・ついに絶命するレオパルドン。涙するビッグボディ。そこでビッグボディの身体が少しだけ光りだす！
・「なんだ、あれは？」と驚くランペイジマン。
・「むむむ……あれが話に聞いた」と調和の神が声を上げる。
・「こいつらの仇はオレがとる！」と絶叫ビッグボディ。
・仁王立ちするビッグボディの後ろには仲間4人の笑っている姿が！
・「ちょうどいい肩慣らしだった。遠慮はしないぞ！」とランペイジマンがドロップキックを見舞う！
————-ここまでで6P（15／20）

 

・「うぐっ！」とビッグボディは倒され、防御一辺倒となる。
・「お前は本当に強力の神が選んだリーダーなのか？　あの戦車野郎よりも弱いではないか」とランペイジマン。
・レオパルドンの攻撃で全身の✕印が発光するランペイジマンは、数段強くなっている！
・ビッグボディは一方的にやられまくる。そして……「戒律ロック？」で磔（ハリツケ）のような姿に……全身が軋み、うめき声を上げるビッグボディ
・「どうしようもない4人だったが、大将もひどいものだな。強力の神はこんなヤツをなぜ選んだのだ？」とランペイジマン。
・仲間の4人をバカにされて、ここでビッグボディが再び「友情パワー」を発動する！　今度は先程以上の輝き！　眩しいくらいの光を放ちはじめる！　眩しさにランペイジマンが思わず目をつぶり、調和の神が気色ばむ！　そして、起死回生のアルゼンチンバックブリーカーを見舞うビッグボディ！

 

最後の煽り文句は、「強力覚醒っ！」
————-ここまでで5P（20／20）